『THE ORAL CIGARETTES 唇リベンジワンマン 〜復活・返上・BKW!! の巻〜』ライブレポート

THE ORAL CIGARETTES、完全復活!「時間があるかぎり、あなたたちに歌を届けたい」

 THE ORAL CIGARETTESが1月4日、ZeppDiverCityで『THE ORAL CIGARETTES 唇リベンジワンマン 〜復活・返上・BKW!! の巻〜』を開催した。

 同バンドは、2015年6月からの『唇ワンマン JAPAN TOUR 2015 〜おまたせBKW!! 9カ所行脚でエリア拡大、改めまして「ジ」オーラルシガレッツです!の巻〜』ツアー途中の7月14日ZeppDiverCity公演で、山中拓也(Vo/Gt)の喉の不調により一時中断するアクシデントに見舞われた。ライブは内容を変更しながら最後までやり遂げられたが、本公演は山中の復活記念と、完全なパフォーマンスを行うことができなかった7月14日の“リベンジ”として、1部の“リベンジSET”と2部の“IXI SET”で構成されたライブとなった。

 開演前の会場は、THE ORAL CIGARETTESの合言葉“BKW”(番狂わせ)と背中に記されたTシャツを着た多くのファンの熱気が充満。登場前にスクリーンに映し出されたのは、ライブを一時中断した7月14日の様子だ。山中がステージ裏で倒れ込む場面や、ステージ上で「また次ここに戻ってくる時、全力で歌いますから、その時まで待っててください」と宣言した場面が映し出されると、いよいよ彼らの“リベンジ”が始まった。

 

 ドラム音のSEに合わせて手拍子が始まると、暗闇に赤のライトが光り、メンバーが登場した。冒頭の挨拶から「GET BACK」の演奏がスタートすると、すでに会場にいる全員が手を上げた光景が広がっている。「モンスターエフェクト」では、山中の「声を聞かせて」との呼びかけに「オイ!オイ!」コールが巻きおこると、それに応えるようにメンバーも頭を振りながら激しい演奏を披露した。続く「ハロウィンの余韻」では、「trick or treat」の掛け声や、山中のビブラートのきいた伸びやかな歌声が会場全体に響き渡った。

あきらかにあきら(Ba/Cho)
鈴木重伸(Gt)

 ミラーボールに照らされながら「N.I.R.A」の披露を終えると、山中は「先いっぺん言わして、ホンマここに集まってくれてありがとう」と、この日を迎えた喜びを語る。「よーお!」の掛け声でスタートした曲は「踊り狂う人形」。ソロパートではあきらかにあきら(Ba)と鈴木重伸(Gt)が交互に照らされながら、両者のセッションが交わされた。「嫌い」「透明な雨宿り」を立て続けに披露するとサイレンが鳴り、突如「キラーチューン祭り」とのアナウンスが。歓声が沸き起こる中、続けて「STARGET」「mist…」を披露、観客のシンガロングに山中は「170点あげるわ」と、喜びの表情を見せた。

 

 MCのあとは、山中がマイクを握り、ステージ上を踊りまわりながら「カンタンナコト」を披露。すると突然照明が消え、あきらかにあきらの「ものまねリベンジタイム」からアコースティックセットへとステージが転換していく。メンバー全員が椅子に腰掛けて「机上の空論に意味を為す」「出会い街」を、やわらかな灯りに包まれながら披露した。鈴木はMCで、活動を休止していた2カ月間を振り返り、「今日リベンジ終わらないと、俺ら2016年迎えられない」と語った。

中西雅哉(Dr)

 中西雅哉(Dr)のドラムソロからの「俺の顔〜」という呼びかけに、「32歳童顔ー!」と一斉に観客が応えると、それを合図に「32歳童顔」を披露。その後、“キラーチューン祭り”の続きが「大魔王参上」で幕を開けると、「Mr.ファントム」「起死回生STORY」と勢いは続く。観客の踊り狂う光景に負けじと、ステージ上のあきらかにあきらも、高々と足を上げるパフォーマンスで会場を沸かす。そして“リベンジSET”の最後は、「エイミー」を披露。山中は「時間があるかぎり、あなたたちに歌を届けたいんですよ。いつ声なくなるか分かんないからさ、あるうちに」と、歌の終わりを惜しむように歌いあげた。

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