SKE48、グループ初のユニット結成は何をもたらすのか? グループの新たな展開を分析
SKE48がグループに地殻変動を起こすためのアクションをとった背景には、松井玲奈の卒業も大きいと同氏は指摘する。
「松井玲奈と松井珠理奈がWセンターを務めていた時期のSKE48は、良くいえば形式としての安定感がありましたが、それはまたパワーバランスが定まりすぎていて、足枷になるという難点でもあったように思います。そこから松井玲奈が卒業したことは、絶対的なエースとしての松井珠理奈を相対化できる人物がいなくなったということでもあります。そのため、グループ全体に形式的な変化をつける手段としてのユニット結成は、若手など他のメンバーを活かすうえでも効果的なものなのかもしれません」
SKE48は今回の発表にあわせ、2016年に2ndアルバムのリリースが予定されていることを明かしたが、同氏は最後のその点にも触れ、同グループの展望をこう語る。
「AKB48は直近のアルバムである『ここがロドスだ、ここで跳べ!』で、大島優子の在籍期間も振り返りつつ、現在の中核メンバーの実力、そして次代を担う若いメンバーの新しい勢いも見せ、グループのこれまでとこれからをはっきりと提示していました。SKE48の2ndアルバムも、同じように“松井玲奈在籍時”と“松井玲奈以降”とを上手く見せて、グループのストーリーや方針を示すものになることを期待しています」
今回のユニット結成はSKE48のみならず、グループ全体やメンバーのキャリアに大きな影響を与えるものになっていくのだろうか。ひとまずは作品のリリースを心待ちにしたい。
(文=中村拓海)