1stミニアルバム『ココロ予報~雨のち晴れ~』インタビュー

丸本莉子が新作で見出した、自身の価値と目標「歌い継がれていく曲を残したい」

 

「一番重要なのは声とメロディ」

ーー「やさしいうた」はどうですか。

丸本:これはもともと、ある本を読んで書いた曲なんですけども、もともと家族をテーマに書いていて、シングルで出すことになった時に、私にとって今大切な人は家族だけども、恋人だったり友達だったり、それぞれにいろんな大切な人がいると思うので、テーマを広げました。この曲を歌いながら、自分も一緒に成長していけたらと思っていて、いろいろ経験しながら、どんどん重みが増していく歌なんじゃないかなと思います。

ーー「愛した人」は、何かもとになる物語がありそうな気がします。

丸本:これは浮気の曲です(笑)。「目をそらさないで言ってみてよ」と。失ってもいい覚悟で浮気してるの?というところから、妄想で怒りをぶつけた曲です(笑)。

ーーそして「僕の名前をつけてくれた日」。

丸本:これはペットと家族の絆をテーマにした番組のための曲として作りました。一番大変でしたね。犬の気持ちで書いてくれと言われたんですけど、犬になったことがないので(笑)。無茶振りだなーと思いながら。でも私も実家でワンちゃんを飼っていて、愛しいと思うんですよ。その気持ちはたぶん向こうもそうで、「私がこう思ってるんだからきっとワンちゃんもこう思ってくれてるよな」という思いを書きました。

ーーそして荒井由実「やさしさに包まれたなら」のカバー。とても似合ってます。

丸本:ありがとうございます。

ーーユーミンさん、好きですか。

丸本:好きです。歌詞が好きで、世界観がすごくありますよね。メロディがキャッチーじゃない曲でも、歌詞が耳に残ったり、印象が違うので。歌詞がすごいところを勉強させてもらってます。

ーーちょっと声が似てると思いました。ハスキーな感じが。

丸本:私も歌ってて、全部というよりは、どこか似てるなと思いました。キーもたぶん似ているので、すごく歌いやすかったです。先日声の分析をしていただいたんですけど、私の声は松任谷由実さんや井上陽水さんと同じ周波数の声が出ているらしくて。そんな結果が出てうれしいんです。

ーー曲を聴く時に好きになるポイントは、歌詞ですか。

丸本:いろいろですね。歌詞であったりメロディであったり、特に決まりはなくて……でも一番重要なのはメロディかもしれない。声とメロディですね。その人の個性が一番出るところだと思うので。

ーー丸本さん、声にコンプレックスがあったと聞きました。

丸本:ちっちゃい頃は男の子に間違えられてました。お父さんには「カエルみたい」と言われるし(笑)。お遊戯会とかで、私の声だけ通りが良くて、外れて聞こえるんですよ。それが恥ずかしかったです。でもカラオケが大好きで歌っていて、いつのまにか……という感じですね。

ーー長所というか、最大の個性になったみたいな。

丸本:でも私自身はあんまり思ってなくて、高校生の時にデモを作っている時も、やっぱりヘンな声だなと思っていたんですけど。ライブをしていくうちに、「声が特徴的だね」といろんな人に言ってもらえて、やっと自信がつきました。「私の声っていいんだ」って。

 

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