Google Play Music、Apple Musicに続き日本上陸 小野島大に聞く、サービス内容と今後の課題
優れた音楽サービスが生まれることで、音楽体験が豊かになる一方、ユーザーにとって不利益な事態が起こる可能性もあるのでは、と同氏は最後に付け加えた。
「個人的にはストリーミングサービスがあることによって、今まで聞いてこなかった音楽にふれるとてもいい機会ができたと思っています。今後、SpotifyやPandoraなどの海外サービスが日本にやってくる可能性もありますが、すべてのサービスが共存していくのはなかなか難しいのでは。いずれいくつかのサービスに淘汰されていったとき、聞き手にとって不利益な環境にはならないでほしいと思います。ふと気づいたらこのサービスでしか音楽が聴けない、CDが全然リリースされないなど。そういう状況が訪れることだけはごめんこうむりたいですね」
音楽ストリーミングサービスに対し、独占市場としてではなく、ユーザーと音楽の接点、また音楽を楽しむ選択肢のひとつとして、音楽シーン全体を活況へ導く役割を求める声は少なくない。サービスの隆盛をきっかけに、人々の音楽への興味と関心が高まることこそが、実はもっとも重要なことなのかもしれない。
(文=久蔵千恵)