Apple Music、LINE MUSIC、AWA……小野島大が各サービスの特色を読み解く

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 Appleが、7月1日、音楽ストリーミングサービス「Apple Music」の3カ月無料トライアルを開始した。

 2015年に同じく無料トライアル期間を開始したAWAやLINE MUSICに続く、日本の代表的な音楽ストリーミングサービスになりうるサービスだ。日本のストリーミングサービスにおける役者が出揃ったと言えるこのタイミングで、音楽配信について長く論じてきた識者は各サービスの特徴やユーザビリティをどう受け止めているのだろうか。電子書籍『音楽配信はどこへ向かう?』(impress QuickBooks)の著者である小野島大氏は、次のように話す。

 「それぞれの特色が出ていると思います。AWAは、プレイリストを共有しながら楽しむもの。LINE MUSICは、JPOPに強く流行の楽曲を友だちとシェアして楽しむもの。Apple Musicは、洋楽に強くコアな音楽ファンに親しまれるサービスといえるのではないでしょうか」

 以下、小野島氏のコメントを交えながら、各サービスについて検証してみたい。

AWA「プレイリストとラジオで楽しむ」

 AWAのページ構成は、「RADIO」以外はすべてプレイリストをまとめたページとなっており、プレイリストを通して音楽を楽しむスタイルを展開している。

 「AWAのスタッフが選んだプレイリストやユーザーがつくったプレイリストが、次々とあがってくる。その中から気になったものを選んで楽しむのが一番メインの使い方でしょうか」

 現在、Da-iCE、DEEP、WHTE JAMなどのアーティストによるプレイリストも用意されており、今後もそのようなプレイリストを充実させていくようだ。

 また「RADIO」ページでは、選択した曲やアーティストの雰囲気に近い楽曲をランダム再生で楽しむことができる。

 「UIやデザインが、目的の音源を探して聴くという用途よりは、プレイリストを手軽に聴くという用途に向いている気がしています。有料コースにプレイリストとラジオのリスニングのみ視聴可能な「Lite Plan」(360円)があるのが象徴的。いわばアラカルトというよりコース料理主体の店のようです」

LINE MUSIC「最新曲を友だちとシェア」

 LINE MUSICは、楽曲配信サイトのようにおすすめ楽曲をTOPページに並べた構成だ。毎週水曜日の新譜リリースタイミングでピックアップ楽曲も更新されており、新曲や流行りの楽曲がメインコンテンツとして扱われている。LINEでシェアすることを意識した、メッセージ代わりに使用できる楽曲のプレイリストも用意されている。

 「特に最新のJPOPは、他の2サービスに比べてやや揃っている印象ですね。その代わり、洋楽、特にオルタナティブなロックやちょっと前のクラブ系などのラインナップがいまひとつ、という印象です。プレイリストはものによっては意外と充実していますね」

 LINE友だちがよく聴いている楽曲を知ることができる「フレンズチョイス」や、LINE友だちやグループでシェアした曲を確認することができる「シェア」、無料期間終了後、30日間1080円の利用料が600円になる「学生割引」が用意されているという点から、流行に敏感な中・高生のLINEユーザーをターゲットにしているサービスといえる。

 「LINE MUSICの場合はLINEと直結しているため、友だちとLINEで音楽を共有するなど、音楽を使ったコミュニケーションを楽しもうとするカジュアルなユーザーに喜ばれるサービスという印象です。SNSとの連携機能はどのサービスも一通り実装してますが、やはりLINE MUSICとLINEの連携が一番スムーズですね」

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