MINMIが語る、アーティストとしてのエゴの大切さ「意見を言ってみるのは、一歩前に進むこと」

「またダンス・ミュージックに帰ってきたぞ」

——アルバム本編の内容ですが、まずは導入部分の「もっともっと遊んで」というフレーズが印象的で。これはアルバム全体のモットーでもあるのかな?と。

MINMI:はい。次に続く「ホログラム」のサビも「遊ぼう」って歌詞で繋がるし、音楽で遊ばせたい、遊びたい、遊んでやりたいっていうのは今作のイメージにありましたね。

——それがそのまま、サウンド面にも現れていますよね。今回は、EDM的だったりダブステップ的だったり、よりエッジーなダンス・ミュージック調のサウンドが増えていると感じました。リード・シングルの「MOVE」もかなりアッパーなディスコっぽい雰囲気もあったり。

MINMI:自分のなかでは、『Miracle』、『Imagine』で続いた<MINMIのシリーズ(1stアルバム『Miracle』から5thアルバム『I LOVE』の頭文字をつなげると「M.I.N.M.I」となることから、こう呼ばれる。)>から第二期に入っている、という感じなんです。さっきも話した通り、「またダンス・ミュージックに帰ってきたぞ」という思いが強い。『BAD』を作るタイミングで、昔みたいにクラブに行ったり、新しい音楽をチェックしたりするようになったし、ブランクになっていた分、いろいろ新しいものを吸収したいな、と。なので、新しいダンス・ミュージックはどんどん紹介していきたいと思ってアルバムに入れています。

——そうした試みは、『EGO』に先駆けてリリースされたリミックス企画盤『新MINMI☆FRIENDS ~“BAD” “MINMI”というネタをラッパー、トラックメーカーがどう料理したのか~』にも顕著ですよね。SALUやAKLO、KOHH、JAZEE MINORら、国内のヒップホップ・シーンから次世代のMCがたくさん起用されているのにも驚きました。

MINMI:ヤバいですよね、興奮の一枚ですよね(笑)。このリミックス盤に関しては、スタッフと若旦那が中心になって進めてくれたんです。タイトル通り、私が料理されている感じで作りました。このメンツが一枚のアルバムに収録されていることも凄いなと思っていますし、まさに私の<ダンス・ミュージック回帰>という部分を飾ってくれる一枚ですね。

——『EGO』の話に戻りますが、今作もMINMIさんならではのガールズ・アンセムが多いなと感じました。とくに、ムチムチ女子賛歌の”ボンキュボン“には個人的にもぐっときたのですが、この曲を書こうと思ったきっかけは?

MINMI:きっかけは、メーガン・トレイナーの「All About That Bass」だったんです。あれを聴いたときに、私も「よくぞ歌ってくれた!」と思って。私自身も、痩せれば痩せるほど綺麗になれると思っているときもあったんですけど、海外の人を見たら、もっと色んな体型でファッションを楽しんでいて、ボリュームがあっても堂々としているし、みんなから賞賛もされて、愛されている。「私華奢じゃないんです……」っていうオーラじゃないというか。「モデル体型だけがベストなんじゃない、色んなタイプの美しさをもっと楽しもうよ」という気持ちがあって書きました。

——全体を通して、かなり元気をもらえるアルバムだな、というのが率直な感想です。アゲアゲだったりツンデレだったり、色んな表情の見せ方もMINMIさんらしいな、と。こんなリスナーに聴いてほしい!という思いはありますか?

MINMI:幅広く色んな人に聞いてほしいですけど、「#ヤッチャイタイ」を歌ってから、また次の世代のファンが増えたんです。小中高生が「お母さんがめっちゃMINMI聴いてるんですけど」みたいな子。だからそういう子たちにも聴いてほしいですね。

——もうファンの世代交代が!そんなに若い子が…。

MINMI:中高生の10代の子たち、お母さんはきっと3、40代ですよね。第二MINMI世代が、お母さんと一緒に聴いてくれてるんですよ。インスタにも制服を着て「#ヤッチャイタイ」を踊ってる動画が何千件と上がっていて、Youtubeにもオリジナルの振り付け動画がUPされているんです。歌詞の内容はまだ全部分からないと思うんですけど。でも私、子供のころに大人っぽい歌謡曲を聴くのがすごく好きで。今回だと「濡れそ feat. HAN-KUN」とか「私はポルシェ」とかすごくヤラしい感じじゃないですか。だから、子供は子供で楽しむというか。

——なるほど。2年後にはデビュー15周年を迎えますが、今後のビジョンはどのような感じでしょうか?

MINMI:紅白に一回も呼ばれたことがないので、自分で紅白をやろうかなと思っています(笑)。呼ばれるのを待ってるんですけどね、もう、やるしかないなっていう。あとは、15周年のタイミングで、ファンの方たちも一緒に武道館とかそういう場所でライブが出来たらいいなと思いますね。まずは、年内にツアーをやるので、まずはそれかな。今年のツアーは、マスク・パーティーをするんですよ。ダンス・ミュージックを楽しもうということで、私自身も、去年からレゲエやヒップホップのダンスを習ってるんです。なので、皆さんにも踊って楽しんでもらいたんです。マスクをしたら恥ずかしくないので、思いっきり楽しんでほしいですね。

(取材・文=渡辺志保)

■リリース情報
『EGO』
発売:2015年8月26日
【初回限定盤(CD+DVD)】¥4,050(税込)
CD
1 もっともっと遊んで
2 ホログラム
3 MOVE
4 I don’t need your love
5 私はポルシェ
6 EGO
7 濡れそ
8 イヤイヤ
9 ボンキュボン
10 虹色の明日
11 シャナナ☆ (バナナリミックス)
DVD
1 ホログラム (Music Video)
2 ALBUM(EGO)ドキュメント 始まりはいつも晴れ

【通常盤(CD)】¥3,240(税込)
1 もっともっと遊んで
2 ホログラム
3 MOVE
4 I don’t need your love
5 私はポルシェ
6 EGO
7 濡れそ
8 イヤイヤ
9 ボンキュボン
10 虹色の明日
11 シャナナ☆ (バナナリミックス)

【UNIVERSAL MUSIC STORE限定版】
MINMIプロデュース「MINMIサンダル supported by snidel」付CD
初回限定盤付 ¥11,610(税込)
通常盤付 ¥10,800(税込)

■「EGO」発売記念YouTube生ライヴ配信
8月26日21時からスタート(~21時45分放送終了予定)
番組URL:http://po.st/egoytl

http://www.minmi.jp/

http://www.universal-music.co.jp/minmi/

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