担当者に聞いてみました
『水曜歌謡祭』番組プロデューサーが語る、“水曜シンガーズ”起用の意図「今の音楽はコーラスが重要」
毎週水曜よる7時57分から生放送されている音楽番組『水曜歌謡祭』(フジテレビ系)。アーティストが生歌を披露する音楽番組が少ない中、「歌をしっかり聴かせる番組」として注目が集まっている。
同番組は、一般的な音楽番組でよく見られる司会者がゲストを迎える構成だけではなく、“水曜シンガーズ”と呼ばれる準レギュラーのシンガーを揃えるスタイルがとても珍しい。そのメンバーは、Amour MiCo、K、Jennii、GILLE、MACO、Ms.OOJA、青野紗穂、いであやか、エリック・フクサキ、川上大輔、信近エリ、山本卓司(Sky’s The Limit)などの若手実力派シンガーで、各回にランダムで数名が登場し、ゲストボーカルとのコラボレーションを披露する。
一般的な音楽番組とはちがい、準レギュラーとして固定シンガーを起用するスタイルを確立した理由とはなにか。番組プロデューサーである板谷栄司氏に聞いた。
“水曜シンガーズ”を起用した最大の理由、それは楽曲におけるコーラスの重要性だという。
「今の音楽は、意外とコーラスが重要。バンドはほぼレギュラーで、音楽監督の武部(聡志)氏を筆頭に置いているが、コーラスの見せ方は、今まで誰もやっていないやり方でやってみたいという思いがあった。そこで、番組独自にシンガーを募り、コーラスメンバーの組み合わせで音の厚みを足していく、ということに挑戦した。コーラスは、楽曲のサウンドづくりを左右する要素のひとつ。楽器の演奏はもちろんだが、コーラスにはそれとは異なる重要性がある」
そんな重要な役割を担う“水曜シンガーズ”のメンバーは、オーディションによって100名の中から選出された。
「オーディションは、広く一般に募集したわけではなく、レコード会社、または、プロダクションに所属していることを前提に、これからデビューする方、企画に賛同いただける方100名くらいに来ていただいた。自分のオリジナル曲、誰かのカバー曲といったそれぞれの得意な曲をまずは歌ってもらい、2回目は異性のカバー曲を歌ってもらった。その際、武部氏にも入っていただき、シンガーズの中でアーティスト性がかぶらないよう注意した。これだけ揃えれば、どんな音楽であってもきっちりと表現できるだろう、というグループをつくった」