世界最大の楽器展『The NAMM Show 2015』レポート スティーヴィー・ワンダーのゲリラライブも

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世界最先端のスタジオ機材が勢揃い

 世界中の様々な楽器メーカーが集う、全米最大かつ世界最大規模の楽器トレードショウ『The NAMM Show 2015』が今年もロサンゼルス郊外、アナハイムのコンベンションセンターにて1月22日~25日にかけて開催された。

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ROLAND社のアナログ+デジタル・ハイブリッドシンセ「JD-Xi」

 ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッション、管楽器、弦楽器といった楽器全般はもちろんのこと、DJ機器、スタジオ/ライブ機材など音楽業界に関連あるものであれば、ハード、ソフトかかわらずすべてを網羅する『The NAMM Show』。アメリカ、ヨーロッパ、日本を含むアジアなどから集まった大小様々なメーカーが広大なコンベンションセンター内にブースを構え、世界中から集まる楽器店などのバイヤー/ディストリビューターをメインに、雑誌やウェブなどのメディア関係者、メーカーから招待されたプロのミュージシャンなどの来場者が各メーカーの新製品を品定めする。

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MOOG社のブースでモジュラーシンセ「System 55」を伝説のミュージシャン、マルコム・セシルがデモ演奏

 毎年1月開催ということで、楽器業界の今年1年を占うという意味でも非常に注目度の高い『The NAMM Show』だが、その中でも今回特に目立ったのは様々なメーカーがアナログシンセの新製品を発表したことだ。老舗メーカーのMOOG社は1970年代に発売されたモジュラーシンセの復刻版3機種を完全受注生産という形で発表し、KORG社は同じく70年代発売の名機「ARP Odyssey」の復刻版をお披露目。ほかにもSEQUENTIAL CIRTUITS社の名機「Prophet-5」の後続機にあたる「Prophet-6」がDAVE SMITH INSTRUMENTS社より発表されたり、ROLAND社がアナログとデジタルを融合した新製品「JD-Xi」を発表するなど、多数の注目商品が集まった。

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PIONEER DJのブースに登場したインヴィジブル・スクラッチ・ピクルズ

 DJ機器メーカーの新製品発表も『The NAMM Show』の目玉のひとつであるが、世界最大シェアを誇るPIONEER DJがその勢いを今年も見せつけた。昨年、パイオニアがDJ機器事業をアメリカの投資ファンドに売却されたことが大きなニュースとして報じられていたが、そのニュースをまったく感じさせないくらいに例年同様のブースの規模で、新製品のDJシステムやヘッドフォンなどをアピール。さらにターンテーブリスト(=スクラッチDJ)の世界最高峰クルー、インヴィジブル・スクラッチ・ピクルズ(=DJ Q・バート、D・スタイルズ、ショートカット)が2日間にわたってPIONEER DJのブースでショウケースを披露するなど、大いに盛り上がった。

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ゲリラライブを行ったスティーヴィー・ワンダー

 ちなみに『The NAMM Show』には前述のようにプロのミュージシャンも多数来場しており、様々なブースでデモプレイやサイン会などを行なっているのも名物のひとつ。今回はなんとスティーヴィー・ワンダーがゲリラ的にライブを行う場面にも遭遇したりと、音楽好きであれば誰でも楽しめるトレードショウになったといえるだろう。

(取材・文・写真=大前 至)

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