キスマイ玉森裕太、なぜ控えめなのに人気拡大? “ありのままのアイドル”の魅力とは

「アイドルはファンに求められることに対して、どう応えていくかが重要なポイントですが、場合によってはセルフプロデュースをしている雰囲気が出てしまったり、やらされている感が漂ってしまったりします。たとえば、アイドルがメンバーといちゃいちゃしたりすると、ファンは萌えるものですが、それを『こうすれば喜ぶんでしょ?』という感じで打算的にされてしまうと、ファンが引いてしまう場合もあります。しかし玉森さんの場合、仲良しの宮田俊哉さんが甘えてきても『俺、そういうの無理だから』と、突き放したりしていて、男性としてはある意味、自然な反応をする。その“素”の感じが、ファンからすると信頼をおける部分であり、『もっと彼のことが知りたい』と欲求をかき立てられるところでもあるかと。アイドルは八方美人になりがちで、それも正しい態度だとは思いますが、彼のように誰とどんな場所にいてもマイペースで、頑張って好かれようとしない態度は、イマドキのモテ男という感じがします。10年くらい前ならちょっと押しが足りないタイプで目立たなかったかもしれませんが、今はそれくらいの男性の方が対等なお付き合いができそうで、女性にとって魅力的に映るのかもしれません。“ありのままでモテる”というのも、アイドルとしてのひとつの才能なのかと思います」

 自己アピールは控えめだが、それでも気になってしまう存在感を放っている玉森は、今の時代に即したアイドル像を提示しているのかもしれない。

(文=松下博夫)

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