『HARENOVA Vol.03』ライブレポート 「音楽シーンの今日と明日、表と裏を一晩で見渡せる」

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 この日は、最後にゲストアクトとしてオワリカラが登場。2010年に『ドアたち』でアルバムデビューして以来、その圧倒的なライブパフォーマンスでロックシーンにおいて頭角を現した、日本発の独自のサイケデリックロックを鳴らすバンドだ。「自分はバンドでオーディションを受けたりとかデモテープを送ったりした経験がなくて、こういう場に立っているのが不思議な感じがする。だから、今日はゲストというよりはチャレンジャーのつもりで挑ませてもらっています」と語るフロントマンのタカハシヒョウリ。その言葉の通り、彼らの初期の代表曲「団地」では、彼らにとって初めての試みとなる映像と音をシンクロさせたパフォーマンスを披露。フロアいっぱいのオーディエンスにとって、嬉しいサプライズとなった。

 前回のHARENOVA Vol.02に続いて、この日もいわゆる通常のオーディションイベントやショーケースライブとは違って、各バンドの強烈な個性がぶつかりあってステージ上が特別な空気に包まれていたHARENOVA vol.3。オーディエンスも、MC陣(今回は土岐麻子が参加して、その的確かつユーモア溢れるコメントで会場の空気をあたためてくれた)も、そしてゲストウォッチャー陣も、このユニークで刺激に満ちたイベントの楽しみ方をそれぞれが自由に見つけるようになってきた。「想像していた以上に出演バンドがバラエティに富んでいて、本当に楽しめました。4曲、5曲聴けると、バンドの個性がわかりますよね」(豊島直己)。「キュレーターとしての冨永周平さん(HARENOVA制作チーフ)の個性がすごく出ているイベントで、そこがとても興味深かったです。主催者の『このバンドを見せたい!』という気持ちが伝わってくるところが他のイベントと最も違うところですね」(川崎みるく)。「HARENOVAを観るのは2回目ですけど、イベントの性格がよりはっきりしてきましたね。今はメジャーのバンドも『ライブで何ができるのか?』というところでみんな頑張っている時代だから、ライブバンドとしてのポテンシャルを知る上でこういうイベントはとても意味があると思います」(小倉昭彦)。

 渋谷clubasiaでの開催は次回の7月16日がラストとなるHARENOVA(8月にはTSUTAYA O-ESTでFINALを開催)。ゲストアクトの住岡梨奈は、堂島孝平率いるバンド編成でのステージを準備をしているとのこと。日本の音楽シーンの今日と明日、表と裏を一晩で見渡すことができるユニークなイベントHARENOVA。あなたも参加してみては?
(取材・文=宇野維正/撮影・Ohagi)

■ライブ情報
SMA 40th presents NEXT NEW LIVE SERIES
『HARE NOVA ハレノヴァ Vol.04』
7月16日(水) 東京・渋谷 clubasia (開場18:00 / 開演18:30)
出演(50音順)
ShiLock
中村佳穂
BELLRED
Marmalade butcher
もしもしくじら

・ゲストアクト
住岡梨奈
Gt: 堂島孝平
Dr: 小松シゲル (NONA REEVES)
B: 須藤優 (ARDBECK,U&DESIGN)
Key: 渡辺シュンスケ (Schroeder-Headz,cafelon)

・MC
木村ウニ (蜜)
冨永周平 (ソニー・ミュージックアーティスツ 「HARE NOVA」)

前売¥2,000 / 当日¥2,500 (税込・ドリンク代別・整理番号付・オールスタンディング)
Pコード:229-706 https://pia.jp/t/harenova/
セブンイレブン店頭の端末で直接ご購入いただくと、システム利用料¥210/枚がかかりませんので、そちらもご利用ください。

SMA 40th presents NEXT NEW LIVE SERIES
『HARE NOVA FINAL !!!!!』
8月28日(木) 東京・渋谷 TSUTAYA O-EAST (開場17:30 / 開演18:00)
https://shibuya-o.com/whats-on/tsutaya-o-east/

ゲストアクト
UNISON SQUARE GARDEN
https://unison-s-g.com/

前売¥2,500 / 当日¥3,000 (税込・ドリンク代別・整理番号付・全自由)
チケット一般発売日:2014年7月16日(水) 10:00~
Pコード:236-830 https://pia.jp/t/harenova/
セブンイレブン店頭の端末で直接ご購入いただくと、システム利用料¥210/枚がかかりませんので、そちらもご利用ください。

■原田公一:1977年より南佳孝のマネジメントを担当。その後、UNICORN、PUFFYほか多くのアーティストに携わる。現・ソニー・ミュージックアーティスツ取締役。
UNICORN オフィシャルHP:https://www.unicorn.jp/
PUFFY オフィシャルHP:https://www.puffy.jp/

■豊島直己:株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント制作本部副本部長。

■川崎みるく:キューンミュージックで多くのアーティストの制作を手がける。現在はシナリオアート、BLUE ENCOUNTを担当。
シナリオアート オフィシャルHP:https://www.scenarioart.jp/
BLUE ENCOUNT オフィシャルHP:https://blueencount.jp/

■小倉昭彦:ソニー・ミュージックアーティスツにて西野カナ、片平里菜ほかマネジメントチーフを担当。
西野カナ オフィシャルHP:https://www.nishinokana.com/
片平里菜 オフィシャルHP:https://www.katahirarina.com/

■宇野維正:音楽・映画ジャーナリスト。音楽誌、映画誌、サッカー誌などの編集を経て独立。現在、「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「BRUTUS」「ワールドサッカーダイジェスト」「ナタリー」など、各種メディアで執筆中。

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