ディーン・フジオカの“お説教シーン”が官能的 『モンテ・クリスト伯』で魅せる底知れぬ色気
無実の罪を着せられ、15年の獄中生活を経て脱獄した柴門暖(ディーン・フジオカ)は、牢獄で出会ったファリア真海(田中泯)の莫大な隠し資産を譲り受け、世界屈指の投資家モンテ・クリスト・真海に生まれ変わった。
5月3日に放送された『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)第3話では真海の復讐がついに始まり、暖を陥れた南条幸男(大倉忠義)と神楽清(新井浩文)、入間公平(高橋克典)の3人全員が、真海が開いたパーティーで顔を揃えることになる。“本当の不幸は壊すこと”だと自身の経験から語る真海。それゆえ彼は、幸男ら3人に直接手を下すことなく、彼らの妻をターゲットに選んだ。
今回一番被害を被ったのは神楽の妻・ 留美(稲森いずみ)だろう。神楽から愛情を注がれず退屈な日々を送る留美は、若い男2人と浮気をすることで一時の満足を得ていた。そんな彼女が夫に付き添って訪れたパーティー会場である真海の別荘は、22年前に出産した赤ちゃんを入間と遺棄した場所。現在でも罪悪感に苛まれる留美は、そのショックからパーティーの最中に体調を崩してしまう。そして後日入間と密会するものの、中途半端な優しさだけを与えられ、親身に相談に乗ってくれることはなかった。過去を引きずり、現在を孤独にしか生きられない弱き留美は、真海にとっては恰好の的。復讐相手3人中2人と関係を持つ彼女が、今後の展開に密に関わってくることは言うまでもない。
また、真海は入間と近づくために、入間の現在の妻・瑛理奈(山口紗弥加)にそばアレルギーを起こさせ、偶然通りかかったかのように救出もした。こうして留美は精神的傷を、瑛理奈は一時期だったが肉体的苦痛を味わったことになるが、かつて心から愛した目黒すみれ(山本美月)だけは、真海の計画の中で心身ともに傷つけられることはなかった。真海の中にいる暖が彼女を守ったのだろうか。作中、すみれと彼女の子供・明日花(鎌田恵怜奈)という手に入れられなかった幸せを見つめる真海の目には、復讐の根底にある悲哀が感じられた。