久石譲×辻井伸行がエンディングテーマを担当 山崎賢人主演映画『羊と鋼の森』本予告公開

『羊と鋼の森』本予告

 山崎賢人主演映画『羊と鋼の森』の本予告が公開され、あわせて本作のエンディングを久石譲と辻井伸行が務めることが発表された。

 2016年本屋大賞を受賞した宮下奈都の同名小説を映画化した本作は、ピアノの調律に魅せられた一人の青年の成長物語。調律師・板鳥宗一郎と出会い、ピアノの調律師として生きていくことを決意した北海道の高校に通う外村直樹が、ピアノとつながる多くの人と出会い、調律師としての自分を探し求め成長していく姿を描く。ピアノに魅せられる主人公の青年・外村直樹役で山崎が主演を務めるほか、三浦友和、鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌らが共演に名を連ねた。

『羊と鋼の森』本予告

 公開された本予告では、山崎が演じる主人公・外村をはじめ、ピアノと向き合う人たちのそれぞれの悩みと葛藤、そして成長の姿が映し出されている。映像に流れる曲は、本作のエンディングテーマ「The Dream of the Lambs」。本作のために制作された楽曲で、作曲・編曲を久石譲、ピアノ演奏を辻井伸行が担当した。

 原作の世界観、そして“ピアノ”の魅力を最大限に活かせるテーマ曲を考えた映画制作陣は、優れた表現力で世界的に有名な音楽家である2人に制作を依頼。日本を代表する作曲家で、スタジオジブリ作品や北野武作品の音楽で広く知られている久石と、世界トップクラスのピアニストの辻井はもともと原作を読んでおり、その世界観に強く惹かれた両者がオファーを快諾したことにより、“夢”のタッグが実現した。

 2017年夏、コンサートホールにオーケストラを集め、久石自らタクトを振り、曲を収録。この日、初対面となった2人は互いに「お会いできて光栄です」と喜びの気持ちを表したという。事前に打ち合わせをした後に、本番収録。息の合った演奏をした2人は、終わった後も「本当に楽しかった」と嬉しそうな笑顔を見せ、映画に相応しい楽曲が完成した。

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久石譲 コメント

ピアニストはいろいろなピアノに出会わなければならない。ピアノによってタッチがそれぞれすごく違います。調律師は求める音を表現してくれる、本当に大事な存在で、音は出さないけど立派な音楽家だと思います。
そんな調律師を描いた原作を、オファーをいただく前に読ませていただきました。成長譚の美しくてとても良い話。だからこそ、綺麗なだけで終わらないように、映画の奥行を出せるように、シビアなミニマル的な部分とメロディアスな部分の交差する曲を作るように意識しました。
その曲を辻井くんと一緒に作ることができて嬉しく思います。古典的なスタイルをとりつつ、現代的な曲を作ったのですが、見事に弾いてくれました。辻井くんは本当に素晴らしいピアニストで、特にリズム感が凄いです。無駄なものが無いきちんとしたリズム。これを活かしたいと思って指揮をしました。演奏をしていて、とても楽しかったです。辻井くんとはまた是非一緒に演奏させていただきたいですね。

辻井伸行 コメント

オファーをいただく前に原作を点字の本にして読んでいましたが、ピアノをやっている人なら皆さん興味のある話だと思います。曲にもたくさんのイメージがあったり、ピアノには壮大でカッコいいところがあったり、いろいろな面白いことが分かる素晴らしい物語です。そんな映画の演奏を、久石さんとご一緒させていただけたのは本当に光栄でした。久石さんの大ファンで、素晴らしい曲をずっと聴いていたので、本当に嬉しかったです。
久石さんに楽譜をいただいた時に、どのような気持ちで作曲されたのか想像し、また映画のイメージを自分の中で膨らませて、できる限りのことをしようと思って練習し、本番に挑みました。お会いするまでは緊張しましたが、本当にお優しい方で、合わせやすく、またいろいろと勉強させていただきました。この曲は感動的で、美しく、弾いていて本当に楽しかったですし、収録があっという間でした。また是非ご一緒させていただきたいです。
ピアノの調律師さんは僕にとってなくてはならない存在です。ピアニストは演奏するときは一人ですが、調律師さん、観客の皆さんと一緒にコンサートを作り上げていると思っています。
国内外の様々な場所で調律師さんと出会うのですが、いろいろなタイプの調律師さん、そして会場のピアノと出会えるのは楽しいですね。

映画プロデューサー コメント

ここまで音楽にフォーカスを当てることができる作品はない、だからこそ音楽界の巨星に認めてほしいという思いがありました。そんななか、久石譲さん、辻井伸行さんといえば、誰もが知る、日本が誇る才能。この二人が組んだら、どんな化学反応が起きるのだろうという期待もありオファーしたところ、原作がお好きという運命もあり初タッグが成立しました。
調律師の主人公の成長を見守るような久石さんの楽曲と、その調律師を讃えるような辻井さんのピアノの音色は、『羊と鋼の森』に太鼓判を押していることを物語っています。

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

■公開情報
『羊と鋼の森』
6月8日(金)全国東宝系にてロードショー
原作:『羊と鋼の森』宮下奈都(文藝春秋刊)
出演:山崎賢人、鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌、堀内敬子、仲里依紗、城田優、森永悠希、佐野勇斗、光石研、吉行和子、三浦友和
監督:橋本光二郎
脚本:金子ありさ
音楽:世武裕子
製作:「羊と鋼の森」製作委員会
(c)2018「羊と鋼の森」製作委員会
公式サイト:http://hitsuji-hagane-movie.com/

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