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山田涼介『カインとアベル』視聴率苦戦中だが見応えアリ? 硬派な作風は配信で高評価の可能性も

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realsound_jump9th.jpg(C)タナカケンイチ

 Hey! Say! JUMPの山田涼介が初の月9主演を務めるドラマ『カインとアベル』(フジテレビ)が、かなり苦戦している。17日に放送された第一話の関東地区での平均視聴率は8.8%で、同枠の初回放送としては過去最低の記録となった。

 同作は、親の愛を巡る兄弟間の確執を描いた旧約聖書の「カインとアベル」をモチーフにしたドラマで、脚本を務めるのは『マルモのおきて』や『残念な夫。』などのホームドラマで手腕を発揮してきた阿相クミコ。山田涼介演じる弟・高田優と桐谷健太演じる兄・高田隆一が、高嶋政伸演じる父・高田貴行が率いる大手不動産会社「高田総合地所株式会社」を舞台に、複雑な人間模様を描き出す物語だ。

 第一話は、「高田総合地所株式会社」の創立50周年記念パーティーで、優と倉科カナ演じるヒロイン・矢作梓が出会うシーンから幕を開けた。優秀な兄・隆一と比べて、仕事がうまくいかない優の苦労が丁寧に描かれた回で、同時に、今後の波乱が予感される複雑な人間関係が提示された。新たなアウトレットモール建設に当たり、「高田総合地所株式会社」はコンペに勝利するため人気飲食店をテナントに入れることを画策するが、優が担当するイタリア料理店がどうしても説得できないという状況で、山田は自然な演技で若者らしい悩みを演じていた。しかし、隆一の恋人である矢作梓の協力を経たことで、結果的にイタリア料理店を誘致することに成功する。

 旧約聖書の「カインとアベル」は、兄弟が神・ヤハウェにそれぞれ供物を捧げるものの、ヤハウェが弟・アベルの供物を選んだため、嫉妬にかられた兄・カインがアベルを殺害するという物語だ。「僕はアニキから、ぜんぶ奪ってしまうのかな。」とのキャッチコピーが示すように、おそらく今後ドラマが進展するに連れて、優は仕事面でも恋愛面でも優位になっていき、隆一と争うようになるのだろう。仕事ドラマとしても恋愛ドラマとしても、決して気軽に楽しめるライトな内容とはいえない。

 硬派な作品となったことが、ドラマの低視聴率につながった部分は少なからずあるだろう。フジテレビの月9枠といえば、1991年の『東京ラブストーリー』や、同年の『101回目のプロポーズ』といったトレンディドラマで一世を風靡し、その後も『ロングバケーション』(96年)や『ラブジェネレーション』(97年)といった名作を世に送り出してきた。いまなおフジ月9=王道の恋愛ドラマといった印象を持つ視聴者も少なくないはずだ。そうした作品と比較すると、『カインとアベル』は恋愛要素が控えめである。

 キャストにも一因はあるかもしれない。山田涼介は現在のジャニーズにおいて、若手としては圧倒的な人気を誇るメンバーのひとりであり、映画『暗殺教室』を大ヒットさせた実績も持っている。しかしながら、これまで月9で名を馳せたSMAPの木村拓哉や嵐の松本潤と比べると、まだ全世代的な人気を博すまでには至っていない。脇を固める桐谷健太や倉科カナも、実力派俳優として知られているものの、いささか渋すぎる印象だ。

 ところで、これまで月9枠では恋愛ドラマ以外の名作もあった。たとえば、2001年に放送された『HERO』。木村拓哉と松たか子の『ラブジェネレーション』コンビによる型破りなミステリーは大反響を呼び、続編やスピンオフ、映画まで作られた。福山雅治主演のミステリー『ガリレオ』(07年)も、『容疑者Xの献身』『真夏の方程式』として映画化され、高い評価を得た。両作はキャスト人気もさることながら、その完成度の高い脚本が多くのファンを掴んでいた。

      

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