『オトナ女子』で教師役に挑む千葉雄大 “年下男子”ポジションの行方は?
10月15日(木)よりスタートするフジテレビ『オトナ女子』で、俳優の千葉雄大が初めての教師役に挑む。本作はいつまでも女子でいたい40歳の独身女性3人が、ダメ男に振り回されながらも幸せを手に入れるために奮闘するというストーリー。篠原涼子が約2年ぶりにドラマの主演を務めることでも話題になっている。
3人の息子を持つシングルマザーを演じる鈴木砂羽と惹かれ合う教師役で起用された千葉雄大について、ドラマ評論家の成馬零一氏に話を聞いた。
「千葉雄大はこれまで、“年上の女性に愛される気弱な後輩”という役どころで、人気を博してきました。デビュー作の『天装戦隊ゴセイジャー』ではゴセイレッド・アラタ役を演じ、映画『桜蘭高校ホスト部』で人気を確立、その後は、『きょうは会社を休みます。』、『戦う!書店ガール』などで活躍しています。一方、この木10ドラマ枠は『ディア・シスター』や『ラストシンデレラ』の様なアラサー、アラフォーの女性向けの作品が多く、三浦春馬さんや岩田剛典さんといった俳優の人気を後押ししてきました。同枠は彼らのようなイケメン俳優が大人の俳優として活躍するための登竜門の様なところもあり、彼らより上の世代の人たちにアピールする絶好の機会です。千葉雄大が今作でさらに人気を拡大するのは確実でしょう」
出演する作品のほとんどで弟キャラを演じていることから“可愛い年下の男の子”というイメージが広まっている千葉雄大。今回の教師役は今までと違い、大人な男性のイメージがあるがーー。
「年齢的には確実に大人になっているのですが、年上の女性との恋愛なので関係性という面では変わりません。今回の役も含め、着実に“可愛いキャラ”を掴んでいます。少し前のイケメン俳優って、外見だけで評価される事に対して葛藤があったり、本人の意図してないところで消費されてしまう事も多かった。でも、彼には、“かわいい男の子”として消費されることに対する躊躇は感じない。おそらく、福士蒼汰も同じタイプです。このポジションの俳優は意外に少なく、他に考えてもすぐには浮かんでこない。唯一無二に近い存在だからこそ極めてもらいたいです」
年齢的な見地から考えて、“可愛い”というイメージから脱却を計る俳優も居る中で、なぜ千葉雄大はそのイメージを保ち続けることができるのか。そこには、昨今のドラマ事情が関係していると同氏は続ける。
「『オトナ女子』などが特に象徴的なんですけど、最近のテレビドラマはアラサー、アラフォー世代に向けて作られているものが多く、年上女性との恋愛ドラマも増えているんです。そういった状況において、可愛い年下の男の子が求められるのは自然ですし、今後もこの傾向は続くと思います。映画だと若い世代に向けた『アオハライド』とか『ストロボ・エッジ』といった少女漫画系の役にも活躍の場がありますけど、ドラマにおける可愛い後輩役としては、彼が適任でしょう」
現在、26歳で独自のポジションを確立した千葉雄大。今作でさらに多くの女性視聴者を魅了しそうだ。
(文=鈴木詩織)