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太田省一『ジャニーズとテレビ史』第三十六回:ジャニーズ出演秋ドラマ

嵐 櫻井翔、KAT-TUN 上田竜也、NEWS 小山慶一郎出演ドラマの“もうひとつの楽しみ方”

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 10月になり、各局で連続ドラマが始まっている。ドラマファンにとっては新しい作品との出会いに期待の膨らむときだ。

 なかにはいち早く9月から始まったものもある。『吾輩の部屋である』(日本テレビ系)がそれで、Sexy Zoneの菊池風磨は連続ドラマ初主演となる。ひとり暮らしの大学院生の日常をコミカルに描いた、いかにも深夜ドラマらしいテイストの作品である。

設定もユニークだ。菊池はずっと自室のなかのひとり芝居で、共演者はいない。ただ、部屋にあるカバの置物や炊飯器などが言葉を話し、菊池の行動にツッコミを入れたりする。放送されている「シンドラ」枠は、前クールの『孤食ロボット』もHey! Say! JUMPの有岡大貴、高木雄也、八乙女光が小型アンドロイドに扮するという設定だったので、ジャニーズ出演による実験的な色彩の強い作品が続いていると言える。このドラマの菊池の演技もそんな作り手の意欲に応え、いい味わいを醸し出している。

それに続いて10月からの作品も続々スタートしているが、そうしたなか今回は、出演するジャニーズから特に櫻井翔、上田竜也、小山慶一郎の3人に注目してみたい。というのも、彼らの今期の出演ドラマにはどれも、作品や演技の魅力もさることながら、それぞれの他分野での活躍を連想させる面白さがあるように思えるからである。

 ではドラマの開始順に見ていくことにしよう。

 まずKAT-TUNの上田竜也は、『新宿セブン』(テレビ東京系)で連続ドラマ初主演を果たした。新宿・歌舞伎町で質店を開く天才鑑定士・七瀬が彼の役柄だ。毎回、彼が鑑定を依頼された品物をめぐってストーリーが展開する。海外も物語の舞台となっているスケール感のある作品だ。「勇者ヨシヒコ」シリーズなど数々の名作を生んだおなじみの「ドラマ24」枠でもあり、期待度も高い。

 そんななかでひとつ注目したいのは、中村倫也扮する質店の店員・大野健太との関係性だ。大野はまだ見習いで、修業中の身だ。恋愛のことで過去に苦い思い出も抱えている。それに対し、七瀬は厳しく接しながらも根っこのところでは優しく見守っている。いわば良き兄貴のポジションだ。

 それは、『炎の体育会TV』(TBSテレビ系)の企画「上田ジャニーズ陸上部」でジャニーズJr.たちの監督を務める上田竜也の姿にも重なる。一線級の陸上選手たちにレースを挑むにあたって自ら率先して過酷なトレーニングに取り組み、また一人ひとりの様子を見て親身にアドバイスを送る。そんな厳しさのなかにも愛情あふれる接し方は、七瀬と通じるものがある。

 先日放送された『ヨーロッパ1300km 爆走!ガチンコラーメン屋台』(テレビ東京系)も似た点で印象的だった。フランスなどヨーロッパ各国をラーメン店の店主と車で二人旅をしながら、訪れた街の人々にオリジナルのラーメンを売っていく。比較的年の近い二人が買い出しからともに始めて真剣にラーメン作りを進める一方で、儲かった分で仲良く観光に繰り出す様子は、バディ感にあふれていた。

 KAT-TUNが充電中ということで、亀梨和也、中丸雄一と同様、現在は上田竜也もソロ活動が中心だが、そのなかで彼のワイルドさとキュートさの絶妙なバランスの魅力もより知られるようになりつつあるのが感じられる。その魅力がノワールな雰囲気の漂う今回のドラマのなかでも発揮されるに違いない。

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