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『25th L'Anniversary LIVE』レポート

L’Arc-en-Ciel結成25周年ライブで感じた、最大公約数としての“ラルクらしさ”

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 L’Arc-en-Cielが結成25周年を記念したライブ『25th L’Anniversary LIVE』を4月8日と9日、東京ドームにて開催した。本稿では2日目の9日公演について触れたいと思う。

 彼らがライブを行うのは、2015年9月に大阪 夢洲野外特設会場で2日間にわたり行われた『L’Arc-en-Ciel LIVE 2015 L’ArCASINO』以来約1年7カ月ぶり、東京ドームでのライブは2008年の『L’Arc-en-Ciel TOUR 2008 L’7 〜Trans ASIA via PARIS〜』以来実に約8年10カ月ぶりのこと。近年のL’Arc-en-Cielは2015年12月にシングル『Wings Flap』、翌2016年12月にシングル『Don’t be Afraid』のリリースが続き、ファンにとっても久しぶりに活動が活発化することに対して喜ばしい限りだったのではないだろうか。そんななか決定したこの25周年ライブで、彼らがどんなステージを見せてくれるのかと、会場には2日間で約11万人ものファンが集結した。

 ライブはストーリー性の強いオープニング映像からスタート。ステージ左右には巨大なLEDスクリーン、そしてステージ後方には17面におよぶLEDスクリーンが設置され、そこに映像が映されることでライブ会場を別空間へと誘う。そしてステージに登場したメンバー4人が奏で始めたのは、1997年のヒットシングル「虹」。同年末、バンドが初めて東京ドーム公演を行った際と同じオープニングナンバーだ。スクリーンは黄金に近い色に染め上げられ、そこにメンバー4人のシルエットが映し出される。このドラマチックな演出に、会場からは惜しみない拍手と声援が送られた。

20170428-lec8.jpghyde(Vo)

 そのままダンサブルな4つ打ちナンバー「Caress of Venus」へと続く構成も、初東京ドーム公演と同じ流れだ。古くからのファンは、この粋な構成に胸を熱くしたのではないだろうか。メンバーはhyde(Vo)とtetsuya(Ba)が白を基調、ken(Gt)とyukihiro(Dr)が黒を基調とした衣装に二分されるのも興味深い。その後も「the Fourth Avenue Café」といった人気の高い楽曲を連発していく。

20170428-lec4.jpgtetsuya(Ba)

 最初のMCでは、hydeがステージ裏に急遽用意された“ステージバック席”のファンに対しても気を遣いつつ、「今日は日本中の映画館と、世界10地域の映画館で中継されています。Hello world! Hello everyone!」と挨拶。続けて「皆さんのおかげで25歳になりました。ありがとう。本当に幸せ者です。25年経っても、こんなにたくさんの人に来てもらえるなんて……泣きそうですけど……嘘です。ぜんぜん泣きません!(笑)。 まだまだ先が長いからね、今日は!」と、観客を煽っていく。そして、hydeの合図によって客席にウェーブが発生し、会場がひとつになったところで「Vivid Colors」からライブを再開。以降は「Lies and Truth」や「forbidden lover」などのシングル曲、「真実と幻想と」といったレア曲が立て続けに演奏されていった。

20170428-lec5.jpgyukihiro(Dr)

 筆者は2014年3月の国立競技場での『L’Arc-en-Ciel LIVE 2014 at 国立競技場』ぶりにL’Arc-en-Cielのライブを観たのだが、改めて感じたことがある。それは、このバンドは1曲1曲が独立した魅力を持っており、曲を重ねることでひとつの大きなライブを作り上げていくというよりも、1曲の中で完結した物語をいくつも紡いでいくことで、ひとつのオムニバスムービーを構成していく、そんな独特の魅力を持っているということだ。歌詞の世界観、サウンドやアレンジ、曲に合った演出の数々。これらが組み合わさることで生まれるショートムービー感は他のどのバンドにも真似できないほどの実力と説得力を兼ね備えており、改めてL’Arc-en-Cielというバンドが誰にも真似できない個性を磨き上げてきたこと、唯一無二の存在として独自の道を突き進んできたことの凄味を実感させられた。夢見る気分とは、まさに彼らのライブにこそぴったりな表現ではないだろうか。

20170428-lec7.jpgken(Gt)

 もちろん、そのショートムービー(=楽曲)にはとろけるように甘いものから、胸を締め付けられそうになるくらいに切ないもの、さらには邪悪さに満ちた攻撃的なものまでさまざま。それらを時に優しく語りかけるように歌い、時には鬼気迫るシャウトで聴き手を圧倒させるhydeの歌唱力の高さにも感動させられたし、こんなにもポップな楽曲でベースラインがあんなに動き回るのかというtetsuyaのベースプレイ、甘さや鋭さだけでなく渋みも増し始めたkenのギターワーク、そしてテクニカルなフレーズも涼しい顔で難なくプレイするyukihiroのドラミングと、各メンバーの技量にもため息が出るばかりだ。特に4人の個性が炸裂するアンサンブルを楽しめるのが、「HONEY」をはじめとするヒットシングルに多いことにも改めて驚かされる。きっとリリース当時、そんなことを気にせずに、単なる“流行のヒット曲”として聴き流していたライトリスナーも多いのではないだろうか。そういう人にこそ、今このタイミングにL’Arc-en-Cielの奥深さを感じてもらえたらと思う。

      

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