AKB48の“紅白”は大晦日だけじゃない 『AKB紅白』における数々の挑戦

『AKB紅白』における数々の挑戦

 最近、AKB48の“紅白”といえば、もっぱら12月31日に放送される『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)での選抜メンバー投票ばかりが注目されている。だが、AKB48にとっての“紅白”はもう一つある。12月15日にTOKYO DOME CITY HALLで開催された『AKB48紅白対抗歌合戦』は、今年で6回目を迎える年末恒例のお祭りだ。

 同イベントはAKB48グループから総勢140名が参加し、柏木由紀率いる紅組と、宮脇咲良率いる白組に分かれ、今年も熱戦が繰り広げられた。まずは16期研究生19人によるオープニング「ファーストラビット」からイベントがスタートし、そこから3時間以上にわたって会場はヒートアップ。当日の模様は全国の映画館でもライブビューイングが行なわれるなど、多くの人がこの祭りを楽しんでいた。

宮脇咲良が「中国雑技団かシルクドソレイユ」と呼ぶパフォーマンス

 トップバッターは柏木と宮脇による、ともに鹿児島出身のキャプテン対決。紅組は柏木が「夢でKiss me」を熱唱し、白組の宮脇は現在放送中のドラマ『キャバすか学園』(日本テレビ系)の世界観を踏襲しながら、審査委員である田中将大投手やレスリングの吉田沙保里選手らを“お客様”としてもてなす「口移しのチョコレート」を熱唱。さらにアイドル好きの田中投手に「マー君は乃木坂46に流れたと思っていたので、来てくれて嬉しい」と話すと、会場から大きな歓声が上がった。

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(C)AKS

 その後の「Gonna Jump」で、女性アーティストのライブとしては日本初となる、足に装着するトランポリンのような装置・パワーライザーを使用したのは、紅組の本村碧唯(HKT48)、加藤美南(NGT48)、中野郁美(AKB48・チーム8)。ほかにも、兒玉遥(HKT48)らが勇壮な和太鼓の演技を取り入れて披露した「フライングゲット」、白組のNGT48メンバーが、白と黒に分かれた衣装で息の合ったラインダンスを踊った「Only Today」など、ダイナミックなパフォーマンスを披露。他にも、チーム8のメンバーがステージを学校の教室に見立てた「清純タイアド」では、チーム8の合宿でダンスの先生を務めた牧野アンナが登場し、女性教師役としてキレのあるダンスを見せ、「あなたたち人気が出てきて調子に乗ってるでしょ。リハーサルで手抜いてないわよね? 先生、合宿で散々言ったはずよ。結果が出るまで練習しなさい」とアドリブで凄むシーンでは、チーム8のメンバーも本気でタジタジになっていた。

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(C)AKS

 さらに紅組「呼び捨てファンタジー」での脱出マジック、白組「未来の果実」での早替えマジックによる対決、紅組「She’s gone」での松井珠理奈(SKE48)らによるキレのあるダンス、白組「RIVER」での光と音を出すシューズを身に着けてのタップダンスによる激しいダンス対決などが続いた。これらのパフォーマンスは、白組キャプテンの宮脇が最後に「AKB48は中国雑技団かシルクドソレイユを目指しているのではないかと思った人もいるかもしれませんが、無事に終わって良かったです」とコメントするほど見応えのあるものだった。

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(C)AKS

 ほかにも、審査員の小嶋陽菜が「白組に投票した決め手になった」と言わしめた島崎遥香、加藤玲奈、小栗有似らが披露する「クリスマスソングメドレー」などキュートなAKB48らしい曲を披露したり、小嶋自身も対決の合間に、審査員の井上ヨシマサによる伴奏で「泣きながら微笑んで」を審査員席で熱唱する一幕も。卒業を前に、最後のAKB紅白で1期生としての貫録を見せつけた。

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