AKB48の“紅白”は大晦日だけじゃない 『AKB紅白』における数々の挑戦

『AKB紅白』における数々の挑戦

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渡辺麻友VS指原莉乃のライバル対決、そして……

 終盤戦では、白組の横山由依が夏のコンサートでのピアノに続き、今回はアコースティックギターでの弾き語りに挑戦。白組メンバー全員が横山を取り囲みながら、「365日の紙飛行機」をソロで披露した。審査員の田中投手も「総監督が新しいことにチャレンジしている姿を見て、皆さん心を打たれたのではないでしょうか」とコメント。それに対して、シンガーソングライターとしてソロライブも行っている紅組の山本彩(NMB48)は、バックバンドを携え、相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」を激しくカバー。山本は演奏後「ゆいはん(横山)がギター1本で攻めてきたので、私は圧で勝負しようと思った」と語っていた。

 歌合戦のトリは、総選挙で何度も1位を争ってきた渡辺麻友と指原莉乃の直接対決。渡辺は、ミュージカル俳優の井上芳雄と映画『アラジン』の「A WHOLE NEW WORLD」を歌唱。2人の歌声、そしてハーモニーを響かせると、井上は「いつでもミュージカル業界に来てほしい」と渡辺にラブコールを送った。一方の指原は「赤いピンヒールとプロフェッサー」を、紅組メンバーとともに披露。その激しいパフォーマンスは、直前まで同じ事務所の大先輩であるダチョウ倶楽部とコミカルなやりとりを繰り広げていたとは思えないものだった。

 審査タイム終了後には、10月に神戸で行われたじゃんけん大会の優勝者である田名部生来らで結成されたユニット「じゃんけん民」によるシングル表題曲「逆さ坂」、そして同シングルに収録されている「奇跡のドア」が初披露され、会場を盛り上げた。

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 いよいよ結果発表。総合司会の堺正章がライブビューイング分の投票ボールを入れ忘れてしまい、まさかの同点引き分けになりかけるというハプニングもあったが、最終的には、紅組が6対5の僅差で勝利。紅組は、第2回ぶりの勝利となり、対戦成績を紅組2勝、白組4勝とした。最後は卒業を間近に控えた島崎遥香がセンターを務める「ハイテンション」を、その場にいるメンバー全員で熱演し、長時間に渡ったライブの幕が下りた。

 この“もうひとつの紅白”の勢いそのままに、『NHK紅白歌合戦』ではどのようなパフォーマンスを繰り広げるのか。先日投票の中間発表も行なわれていたが、まだもう少し投票期間は続く。

(画像提供=(C)AKS)

■佐藤 仁
シンクタンク研究員。ポップカルチャーやエンタメ・コンテンツが国際社会や日本経済に与える影響を研究。例えば日本とアジアのソフトパワーの源泉はどこにあり、これからどのように進化していくのかについてミクロ(個人単位)からマクロ(社会全体)まで幅広い視点から探求。

■2016年第6回AKB紅白対抗歌合戦セットリスト
M1:紅組 「夢でkiss me」白組「口移しのチョコレート」
M2:紅組 「Gonna Jump」白組 「LOVE TRIP」
M3:紅組 「Make noise」白組 「ハート型ウイルス」
M4:紅組 「フライングゲット」白組 「投げキッスで撃ち落せ」
M5:紅組 「清純タイアド」白組「Only today」
M6:紅組 「呼び捨てファンタジー」白組 「未来の果実」
M7:紅組 「またあなたのことを考えてた」白組「クリスマスメドレー」
M8:紅組 「She's gone」白組「RIVER」
「泣きながら微笑んで」(小嶋陽菜)
M9:紅組 「夢見る少女じゃいられない」白組 「365日の紙飛行機」
M10:紅組 「赤いピンヒールとプロフェッサー」白組 「A WHOLE NEW WORLD」
M11:「逆さ坂」 (じゃんけん民)
M12:「奇跡のドア」 (じゃんけん民 c/w) 
M13:「ハイテンション」(全員)

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