ボイメン、whiteeeen、大森靖子、SKY-HI……際立つコンセプトが生み出す、音楽の新たな可能性

 “ダンス・ボーカルグループのメンバーがソロ活動でラップをやっている”というパブリックイメージを、質の高い音楽性と圧倒的なパフォーマンス能力によってひっくり返してきたSKY-HI。周囲のスタッフ、AAAのファン、ヒップホップのリスナーなど、四方八方に誤解が渦巻く状況を覆し、独創性とポップ性を兼ね備えたヒップホップ・アーティストとしてのポジションを手に入れた彼の新曲「Double Down」は、「嘘もリアルも飲み込む世界」を冷徹な視線で見つめながら、「一番高いオッズからいつだってひっくり返してきた」という自らの軌跡を反映した楽曲に仕上がっている。心地よいスピード感に溢れたトラック、卓越したラップのスキルを幅広いリスナーが楽しめるポップスへと結びつけるセンスを含めて、現在のSKY-HIの充実ぶりを示すナンバーと言えるだろう。9月から12月にかけて開催されたライブハウスツアーのファイナル、東京・豊洲PIT公演はUVERworld(12月15日)、クリープハイプ(16日)との対バンライブ。そう、全方向に攻めていく姿勢も彼の魅力だ。

SKY-HI「Double Down」

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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