内田彩が順調に階段を駆け上がる理由 武道館ライブで見せた“第1章”の集大成

内田彩が順調に階段を駆け上がる理由

 声優・内田彩が8月13日、東京・日本武道館で行なったワンマンライブ『AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~』は、彼女にとっての“第1章”が完結したともいえるステージだった。

 内田はデビューから約1年半で4枚のアルバムをリリースし、2年に満たない月日で武道館のステージへと立った。このスピード感は声優アーティストとして極めて異例である。ではなぜ内田はここまで順調に階段を上ることができたのか。今回の集大成的ライブには、その回答とも言える要素が散りばめられていたように思う。

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 序盤は快活な楽曲で会場のテンションを上げていくーーと予想していたライブ冒頭は、彼女が板付きで「妄想ストーリーテラー」を切なく歌いあげる、という感動的な展開に覆された。そこから「Floating Heart」「Party Hour Surprise!」や「キックとパンチどっちがいい?」とエレクトロ・ポップ~ミュージカル調の楽曲が続く展開に。かと思えば、「夏らしい曲」と銘打ったパートでは、バンドサウンドで「Let it shine」や「最後の花火」を爽やかに歌い上げる。MCでは「武道館の上の玉ねぎあるじゃん? これ、球根じゃないかなって。ここから芽がでるものの象徴に見えてならないのです」と、これまで木々や花の萌芽や開花をテーマにしてきたことを踏まえ「この武道館のてっぺんから新しい芽が発芽できれば」とこの日の意気込みを口にした。

 続けて「へらへらしてるだけがうっちーじゃないんだぞ!」と宣言したパートでは「afraid…」のイントロでセットが回転し、これまで姿を見せずに演奏していた東タカゴー(Gt.)、黒須克彦(Ba.)、宮崎京一(Gt.)、櫻田泰啓(Key.)、SHiN(Dr.)が登場。「シリアス」などのロックナンバーを披露し、内田はパフォーマンスで時折セクシーな一面を覗かせた。

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 その後、内田は「声優は役がないと名乗れないでしょ? でもソロデビューして歌うことは、聴いてくれるみんながいると成り立んだなあって」と、全国ツアーやファンへの感謝、30歳になったことへの思いを伝えて「ハルカカナタ」を歌唱。続けてバンドセットでは初めてとなる「ピンク・マゼンダ」を披露し、改めて彼女の楽曲に奥行きがあること、その歌声がバンドに負けない力強さを持つことを証明してくれた。

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