>  >  > 欅坂46が見せた“個性”の片鱗

西廣智一が『新春!おもてなし会』と『ALL LIVE NIPPON VOL.4』を分析

欅坂46が見せた“個性”の片鱗 観客を前にした2つのパフォーマンスを読み解く

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西廣智一
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 昨年8月21日に結成されてから約5カ月。欅坂46が今年1月に入ってから、ついに観客を前にしたパフォーマンスを初披露した。昨年12月16日にフジテレビ系で放送された『2015 FNS歌謡祭 THE LIVE』では先輩グループの乃木坂46らとともに、乃木坂46の代表曲「制服のマネキン」をパフォーマンスした欅坂46。この初パフォーマンスから数日後に行ったインタビュー(「欅坂46、初のメンバーインタビュー 上村莉菜・鈴本美愉・平手友梨奈が語る“これまでとこれから”」)では、「私は正直、申し訳なさのほうが大きかったです」(平手友梨奈)、「もっとできたんじゃないかと。私の中では達成感はなくて、終わった後とかも悔しさのほうが大きかったです」(鈴本美愉)と満足いく手応えを得ることなく、厳しい洗礼を受けたことを口にしていた。実際、この日のパフォーマンスをテレビで観た私も彼女たちから「欅坂46らしさ」という個性を見つけられず、あっという間に彼女たちの出演時間が終了。残念ながら共演した乃木坂46、そしてAKB48グループやハロプロ勢、スターダスト勢の個性の強さを再確認するだけにとどまった。

 特殊な状況での初パフォーマンスから約1カ月後、欅坂46はついに観客を前にしたパフォーマンスを二度経験することになる。最初は、1月16日、17日に東京・Zeppブルーシアター六本木にて開催されたイベント『新春!おもてなし会』。まだCDデビュー前でオリジナル曲は皆無、さらにイベント内容について一切告知されていなかったにも関わらず、2日間で計3公演が実施されたこのイベントはすべて定員を大幅に上回る応募数で、彼女たちへの注目度の高さが伺える結果となった。

 イベントではメンバー21名が放送部、美術部、音楽部、演劇部、ダンス部、書道部のいずれかに所属し、グループごとにパフォーマンスを披露。昨年11月に東京・Zepp DiverCityで開催された『お見立て会』以来の、ファンを前にしたイベントだったが、以前は完全に素人そのものだった彼女たちも、テレビでのレギュラー番組『欅って、書けない?』(テレビ東京・関東ローカル)で得た経験からか、少しだけ緊張から解き放たれ、トークパートでは本来の素の部分が楽しめる結果となった。

 さて、肝心のパフォーマンスについて触れていこう。『欅って、書けない?』や『お見立て会』ではすでに披露されてきた個々の特技が生かされたこのグループパフォーマンス。音楽部では上村莉菜、小林由依、菅井友香、長沢菜々香、渡辺梨加がそれぞれ、ピアノ連弾×アルトサックス、ピアノ連弾×バイオリンといった音楽的才能を見せつけ、最後に今泉佑唯と小林由依がアコースティックギターの弾き語りで大原櫻子のカバー「ちっぽけな愛のうた」を披露した。アカペラやハーモニーなどをふんだんに取り入れたこのパフォーマンスに、きっと多くのファンが驚いたことだろう。初々しさや緊張感も漂う独特の空間だったが、こういった音楽的センスに長けたメンバーが多数在籍するという意味では、先輩の乃木坂46を将来脅かすような存在になるのでは……そんなことも、ふと考えてしまった。

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『新春!おもてなし会』での上村莉菜(左)と菅井友香(中央)、長沢菜々香(右)

 またダンス部では石森虹花、齋藤冬優花、鈴本美愉、土生瑞穂、平手友梨奈が、これまで見せたことのなかった激しいダンスパフォーマンスを披露。彼女たちが踊る姿は前述の「制服のマネキン」でしか観たことがなかったわけで、ここまでバキバキなダンスができるのか!と正直驚かされた。また曲間では乃木坂46の「命は美しい」もフィーチャー。表現力という点で乃木坂46に一歩劣るのかもしれないが、それでも存在感や迫力は抜群だったと言わざるを得ない。特にグループ加入までダンス未経験だったという平手の存在感には、ただただ驚くしかなかった。

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「ダンス部」によるパフォーマンス。左から、齋藤冬優花・石森虹花・平手友梨奈・鈴本美愉・土生瑞穂

 その他にも演劇部や美術部、書道部などで個性を発揮した欅坂46。文化部感の強かった乃木坂46をさらに押し進めたようなその個性は、今後彼女たちにとって大きな武器になることは間違いない。

     
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