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BLUE ENCOUNT『はじまり』インタビュー

BLUE ENCOUNT、新曲「はじまり」でネクストステージへ「“安定の不安定”で振り幅を提示したい」

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 BLUE ENCOUNTは広義のエモーショナルロックを、アレンジの器用さとマインドの不器用さという絶妙なバランスで掛け合わせて体現するバンドだ。平坦な道のりを歩んできたバンドでないからこそ、徹底的にまっすぐに放たれる歌を大きく、強く、広く響かせようとする。昨年、大きな飛躍を果たしたバンドの2016年一発目のリリースは、『第94回全国高校サッカー選手権大会』の応援歌として書き下ろしたニューシングル『はじまり』。2015年の活動を振り返ってもらいつつ、シンプルかつストレートな筆致で綴られ、だからこそバンドの真価が問われたロックバラード「はじまり」が完成するまでの過程を語ってもらうことで、BLUE ENCOUNTのバンド像に迫った。(三宅正一)

「妥協は一切せずに音楽と向き合い続けてよかった」(田邊)

――バンドにとって、2015年は走り続け、結果を出した1年だったと思います。

田邊駿一(Vo.&Gt./以下、田邊):「こんなに走るか!」というくらい走りましたね。今も走り続けてるんですけど(笑)。

辻村勇太(Ba/以下、辻村):まっすぐ前を見続けて走り続けられた1年でした。2014年は走りながらキョロキョロ周りを見ていたところがあって。その違いは大きいですね。自信がついたからこそ、まっすぐ走ることができたと思います。

田邊:ここまで多くの人に自分たちの音楽が届いたのも初めての経験だったので。今までたくさん曲を作ってきましたけど、7月にリリースした『≒(ニアリーイコール)』というアルバムで、リスナーに届く瞬間をはっきり感じることができたんです。ライブのお客さんの増え方も一気に加速して。2016年1月のツアーファイナルを、Zepp Tokyoで、しかも2デイズをソールドアウトとした状況になっているのは、正直驚いてる部分もあります。

――バンドの求心力が増した要因はなんだと思いますか?

田邊:スタンスをまったく変えずに活動してきて、自分たちが納得のいく曲だけを作り、その精度を上げ続けた結果だと思います。妥協は一切せずに音楽と向き合い続けてよかったなと思いますね。2014年にメジャーデビューして、環境が大きく変化したんです。スタッフが増えたり、初めてフェスに出たり――これまではメンバー4人だけで活動していた期間が長かったので、そういう環境の変化に戸惑った時期もあったんですよね。でも、2015年はバンドの芯ができたうえで「こういう曲を作りたい、こういうアルバムを作りたい」というわがままな思いを優先した1年だったんですよね。そのせいで3月に『≒』の制作が一時中断してしまったんですけど。

――制作に納得のいかない部分があったからですか?

田邊:そうです。アルバムの制作自体は2014年の12月くらいから始まっていて、2月までに曲の半分くらいはできていたんですけど、納得いかなくて。このままだと言い訳じみたアルバムになってしまうと思って、制作を中断したんです。そこから新曲を作り直して、アルバムの半分は制作を中断してから作った曲なんです。

――相当スリリングな制作だった。

田邊:はい、かなりスリラーでしたね(笑)。

辻村:でも、ちゃんと悩んで苦しんでアルバムを完成させることができてホントによかったです。

――ラクな道を選ばなかったからこそ大きな達成感があった。

田邊:ラクな道を選ぶと手応えが何もないんですよね。このバンドは、ラクな道を選ぶなら明確な壁に自らぶつかっていったほうが生きやすい性格なんです。惰性では前に進めないから、いつも自分たちに足かせをはめてる。その結果、『≒』のツアーでは、アルバムの曲をやると過去曲以上に盛り上がってるんですね。想像以上の反応に驚きもしたんですけど。今まではそんなことなかったから。アルバムリリース前のライブの鉄板曲よりも、MVも撮ってないアルバム曲のほうが盛り上がったりするんです。

――うれしい誤算ですね。

田邊:まさに。そういう意味でもアルバムが深くお客さんに浸透しているんだなということを実感できて。でも、重要なのはここで慢心せずにいかにあらたな壁を作れるかだと思うんですよね。

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