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姫乃たま『潜行 ~地下アイドルの人に言えない生活』先行公開Part.01

姫乃たま、初の単著『潜行』予約受付開始!『FICE×いちご姫×姫乃たま座談会』を先行公開

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(C)Kunio Hirayama

 地下アイドル兼ライターとして活躍する姫乃たまが、9月22日に発売する初の単著『潜行 ~地下アイドルの人に言えない生活』の予約受付が、9月10日よりAmazonにて開始した。(予約はこちらから

 リアルサウンドでは本書の発売に先がけて、書き下ろしコンテンツの一部を抜粋して掲載。第一弾は、秋葉原を発信源とする“ヲタク文化”がいまのように盛り上がる以前から、秋葉原の歩行者天国でパフォーマンスを行なっていたFICEと、彼女らとともにシーンを盛り上げてきたいちご姫を招いてトークを行なった『FICE×いちご姫×姫乃たま座談会』を紹介する。

~“地下アイドル”という言葉が生まれる前~

 まだ秋葉原が純粋な電気街で、歩行者天国は純粋に歩きやすい道で、地下アイドルが発生する前のこと。パフォーマンスユニット・FICEのふたり(炎と氷)は活動の場を求めて、まだ誰もいない秋葉原のホコ天に立ちました。彼女達の活動は大阪で同じように活動していたいちご姫さんにも届き、以降、ともにシーンを切り開いていくことになります。ゼロ年代中頃、秋葉原にドン・キホーテが建ち、AKB48の常設劇場ができて、地下アイドル文化が定着していく渦中に彼女達は立ち続けていました。ゼロ年代の終わりに彼女達と出会い、地下アイドルとして育ててもらった姫乃たまが、改めて活動遍歴とともに、現在の地下アイドルシーンについても尋ねてみました。

「自分がチヤホヤされたいだけのアイドルが多すぎる」(炎)

姫乃:みなさんは“地下アイドル”という言葉が生まれる前から、自分たちで活動の場を開拓してきて、主催イベントに集まってきた数多くの地下アイドルに居場所を与えて育ててきたわけですが、すっかり地下アイドル文化が浸透した現状をどう見ていますか?

炎:一回パンクして崩壊しちゃえば良いと思うよ。最近は誰でも「アイドルです」って名乗ったらアイドル出来ちゃうから、自分がチヤホヤされたいだけの子が多すぎる。そういう子は、思ったほど盛り上がらないとか、ちょっと気に入らなかったくらいですぐ辞めちゃうんだよね。ウチらは出る場所もないところから始めているから、毎回のイベントを大事にしているし、何よりお客さんに楽しんでもらえることを一番に考えているの。だから、そういう考え方ができる子、人を楽しませたいという気持ちを持った子は良いけれど、そうじゃない子は淘汰されれば良いんじゃない?

氷:最近の子はドタキャンも多いよね。

炎:本来は一度でもドタキャンなんかしたら次はないのにね。あと、最近ひどいなと思うのが、オファーのやり取り。普通、メール来たらちゃんと返事するのが当たり前でしょう。でも、最近は単なる寄せ集めイベントをやっているイベンターが一括メールで募集をかけるから、返事しないのが当たり前みたいに思っている子もいる。つまり、募集と依頼の区別さえついてないんだよね、あの人たちは。寄せ集めのイベントは何組出演するかも決まってないから、とにかく応募が来たら全員出しちまえ!みたいな感じでしょ。それでモラルが崩壊している。

氷:イベント飽和状態の弊害だよね。

炎:イベントが多すぎて、ドタキャン常習犯にも依頼が来るから、調子こいてんだよ。ラインでメッセージ送っても既読スルーするからね、あいつら。

氷:ありえないよ。

いちご姫:とくにここ数年はヒドいよね。

姫乃:わはは、秋葉原のホコ天を体験していない世代の地下アイドルは根性がないとよく言われます。みなさんが活動を始めた頃は、まだ“アキバ系”という言葉さえなかったと聞いていますが、当時はどんな状況だったんですか。

炎:ウチらは勝手にそう名乗っていたけど、活動を開始した01年頃はそんな呼び方なかったよ。

氷:2004年の『電車男』ブームで“アキバ系”って言葉が一般化したよね。でも、それはウチらがもうストリートのパフォーマンスを辞める時だった。

炎:最初は秋葉原でストリートやってる人ってウチらしかいなかったし、そもそも秋葉原にそれほど人がいなかった。当時はドンキもなかったし、もうちょっと“家電の街”だったよ。駅前にはバスケットゴールがあって、ホコ天はやっていたけど普通にテキ屋が出ていただけで、ストリートミュージシャンとかはまったくいない状況。

姫乃:その頃の秋葉原をパフォーマンスの場に選んだのは、なぜですか?

炎:当時はアニソンとかのカバーをしてたから「それならアキバでしょ」って思って。ホコ天あるから、やってもいいんかなと。とりあえずテキ屋のおっちゃんに、「ここでやったら捕まるんですか?」って聞いたら、「たぶんやる人がいないだけじゃない?」って言われたから、やってみたの。その後、テレ朝の『ストリートファイターズ』っていう番組の秋葉原特集にウチが出演したのをきっかけに、一気にパフォーマーが増えた。でも、番組に出るまでの3年間は本当にウチらしかいなかったよ。

いちご姫:私も『ストリートファイターズ』でふたりのことを知った。

氷:番組出演後に、原宿とか大宮でやっていた人たちが流れてきた感じだよね。だからV系みたいな人も多かったし、逆にメイドさんとかは街にいなかった。

姫乃:いちご姫さんはどんな経緯で活動を始めたんですか?

いちご姫:黒歴史が長いからどこが最初かはよくわからないんやけど、芸能という枠で考えると『小学6年生』っていう雑誌の美少女コンテストで入賞したのが始まりやね。その後、15歳で京都のラジオ番組に出たりしたんやけど、当時はキャラがぶれぶれで「天使やけど妖精やねん」って言ってた(笑)。FICEみたいな髪の色で7色にして、指輪もジャラジャラ付けて。とにかく目立たなって思って一生懸命塗りたくってたわな。で、大阪で漫才師の人らと一緒にライブ活動するようになって、岡本真夜とか鈴木蘭々とか、相川七瀬のカバー曲を歌うようになった。

炎:セレクトに時代を感じる(笑)。

いちご姫:その時に、YOUが『デートしましょ/スイート』っていうCDを出してて、いちごを食べようとしているジャケットやって。じゃあ、いちごの服でも着てみようかなって、雑貨屋に行ったらいちごのレインコートあるわ、髪飾りもあるわ、指輪もあるわで、そのまま気づいたらいちごグッズを集めていて、それがいまだに続いてる。いちご姫の名義で活動し始めたのは01年からやね。

姫乃:FICEさんと知り合った経緯は?

炎:会ったのは錦糸町の「ドレミファ館」っていうカラオケ屋のパーティールームで、ウチが「AKIBA net BANK」っていう主催イベントをやっていた頃だから、00年代の始め頃だよね。ある日、突然「いちご姫です」みたいな変なメールがウチのもとに届いて……。

いちご姫:当時はどういう方向性にいけば良いか迷ってて、ネットでいろいろ調べていたらFICEのホームページにたどり着いて。「私、ここと一緒ちゃうか?」って思って連絡した。間違ってなかったやろ?

氷:間違ってない。たぶん、この界隈で最初に知り合ったのがいっちー(いちご姫)だよね。

     
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