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『Honeymoon』&LP盤『Wang』リリース記念対談

Alfred Beach Sandalと王舟が語り合うソロ活動のスタンス 「自然に開けていたら一番いいなと思う」

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王舟(左)とAlfred Beach Sandal(右)。

 Alfred Beach Sandal(以下:ABS)が、4月22日にEP『Honeymoon』をリリースした。同作はフィッシュマンズやUAを手掛けるzAkをプロデューサーに迎え、ABSのキャリアにおいて最も開放的でポップな一作に仕上がっている。今回リアルサウンドでは、ABSこと北里彰久と、彼と同日にアナログ盤『Wang LP』を発売したレーベルメイト・王舟との対談を実施。お互いの音楽遍歴や初めて邂逅した際の思い出、互いの音楽やライブ活動、5月から実施するツアー『Wang’s Honeymoon』について、大いに語り合ってもらった。

「王舟のことバンド名だと思っていた」(北里)

――最初に2人の音楽遍歴を聞かせてください。王舟さんが音楽を始めたのは中学生のときということですが。

王舟:友達のエレキギターをもらって、早弾きに挑戦してましたね。周りではギターヒーローが一番カッコいいと言われていたし、弾くのが速ければ速いほど褒められた。

――今の音楽からは想像つかないですね(笑)。歌モノに触れたきっかけは?

王舟:スピッツですかね。あとは高校生のころにボサノヴァバンドを組むため、女の子のボーカルをオーディションしたり、ラウンジ系のDJしたりしてました。

――なるほど。北里さんはいかがでしょう。

北里:中学生の時、おじいちゃんが持っていたクラシックギターを貰ってギターを触り始めました。エレキギターを買ってからは、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「ゲット・アップ・ルーシー」のリフをずっと弾いたりしてました。Hi-STANDARDの「STAY GOLD」は難しすぎて断念しました。そこからプライマル・スクリームとか、UKロックにハマったんですけど、ある日たまたまケーブルテレビで『True People's Celebration』っていう、よみうりランドでやってたフェスの映像を見て。それに出てたのが、日本人はボアダムスとかUA、あとはサン・ラのアーケストラ、エルメート・パスコアール、フアナ・モリーナとか、ブラックフレイムスで、「こんな音楽あるんだ!」ってかなりショックで。そこから、ロック以外にも色々聴いていった感じです。

――2人が初共演したのは2009年に八丁堀・七針で行われたライブですが、初めて会ったのもこの時ですか?

王舟:そう。僕は出る前から客として遊びに行ってました。このときの対バン相手には星ト獣と金田貴和子さんがいたよね。

北里:俺は演者で出たのが初めて。

――お互い初対面の印象は?

王舟:事前にMyspaceでビーサンの音源を聴いていて良いイメージを持ったままでライブを見たら、緊張してたせいもあるだろうけど、音源の方が良いと感じたんです。

北里:終わった後に本人から直接言われました(笑)。

王舟:でも、面白いとは思っていたんです。歌物で変なことをやっている人ってあんまりいなかったから。

北里:俺は、王舟のことバンド名だと思っていたことと、ライブが良かったのが記憶に残っている。

王舟:当日はボソっと「良かったです」と言われただけだから、「気に入らないのかな…」と思っていたけど、次の日のブログに「すごく感動した」って書いていて、安心したのを覚えています。ビーサンはまだソロ始めたてだったよね?

北里:2回目くらいかな。前にやっていたバンドが存続しているのかどうかフワフワした状態になった時だったので。緊張していたかどうかはわからないけど。

王舟:ブログに「緊張した」って書いてたよ。

――全部ブログ情報(笑)。

北里:なんで覚えてんだよ。

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王舟。

「ソロのライブは結局何やったらいいのか未だにわからない」(王舟)

――2人ともシンガーとしてソロキャリアをずっと積んできたというよりは、バンド活動もあって今に至っているわけですが、ソロ活動の中ではバンドセットでの演奏を行っている。この2つにはどういう感覚の違いがありますか?

北里:もともと「一人でやりたい」と思ったことは無かったので、アーティスト名も個人の名前にしていないんです。音楽の作り方は、作業工程だけ見ると完全にバンドのやり方なんですけどね。1人でやる曲みたいなものも出来るけど、それもスタジオに持って行って岩見(継吾・サポートベース)さんや光永(渉・サポートドラム)くんに投げたら、バンドっぽくなる。

王舟:うちはメンバーの入れ替わりも結構あるし、新曲をスタジオに入って練るような形ではないから、当たり前だけど自分が何か言わないと進まない。みんなは「ワイワイ音楽がやりたい」というシンプルな動機で集まっているから、受け皿みたいなものだけ作っておいて、あとは自由にやるという形態だった。でも、アルバムをレコーディングするようになってから、ようやく何をやっていくべきか見えてきたんです。今度のビーサンとのツアー以降は形を変えて、やり方を変えてやろうかなと。ソロは伴奏が薄いので、自分が目立つっていうのがちょっとやりづらいなって。

――どういう部分がやりづらいのでしょうか。

王舟:わりと裏方にいる方が好きなので。だから学校で生徒会とかやる奴すごいなって思いますし。ソロのライブは結局何やったらいいのか未だにわからないんですよね。

北里:バンドのライブの時の方が、やった時に良かった・悪かったという基準がわかりやすいかもね。グルーヴが生まれているから、そこに溶け込めているかどうかで判断できるけど、ソロだとフリーフォームでやってる感じだもんね。

――自由な分、客観視ができないと。

北里:そう。別に「こう見せたい」とかもないし。

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