CDはまだ売れる時代かーーSMAP×椎名林檎のシングル1位を受けて考えたこと

参考:2015年2月16日~2015年2月22日のCDシングル週間ランキング(2015年3月2日付)

 今週のチャート、不肖わたくし個人的には2位のApinkと3位のスパガがどっちも5万枚ということが持つ意味、そしてわりと大注目だった4位のデレマス4.6万枚など、ゆっくり考察したい部分が満載なわけですが、実際そんな攻防よりも世間一般としてはSMAPが1位を獲ったという事実のほうをずっと気にしているわけです。チャートとしては5万枚前後が一番面白いところではあると思っていますので、私としてはこうグッと涙をこらえるわけです。

 しかし今回のSMAPのシングルは、これはこれで面白いものであります。両A面でして、そして最近のこのグループのパターン通りに初回限定盤2種および通常盤という3種構成での発売。ちなみに「華麗なる逆襲」のほうでプロデュースを担当したのは作曲・作詞ともに椎名林檎となっております。

 椎名林檎と言えばなんと言っても昨年、自身のアルバムが発売された際に「CDはもうダメ」と発言し、実際4万枚という、かつての20分の1くらいの初回売り上げをあげることによって自らの発言を裏付けてみせたという剛毅なエピソードが思い出されるわけであります。と思ったら今回のSMAPのシングルでは16万枚という売り上げを獲得してまして、昨今のシングルにしては十分に立派な数字なわけで、CDはもうダメだったんじゃないんですか林檎さん、まだまだいけるじゃないですかと言いたくなるわけです。しかしかつてのミリオンセラーの時代とは隔世の感がありますし、またSMAPは一昨年くらいまでは4種以上のアイテムで新曲をリリースしていて、その時は30万枚を越えていたこともありましたから、そういう意味では林檎さんの言うようにダメなのかもしれません。まあそれでも10万枚も音楽が世に届けられているのだから、少なくともSMAPはまだダメでもないようにも感じさせます。

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