Sexy Zone、新アルバムの狙いは“嵐”以後の新基準? 厳しく切磋琢磨するグループへ

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デビュー時は王道のジャニーズグループとして活動を開始したSexy Zoneだが……

 Sexy Zoneの3rdアルバム『Sexy Power3』が、3月11日に発売される。同作は複数形態でのリリースとなり、ジャケットには佐藤勝利、中島健人、菊池風磨の3人が登場。3rdYear Anniversary盤には、〈マリウス葉ver.〉と〈松島聡ver.〉もあるものの、実質的には先の3人がメインとなる作品のようだ。

 佐藤、中島、菊池の3人はそれぞれ2曲ずつソロ曲が入るほか、3人のみでの楽曲もある一方、メンバー全員が参加するSexy Zone名義の曲は「Hey you!」と「King & Queen & Joker」の2曲のみ。マリウス率いるSexy Boyz名義と、松島率いるSexy Show名義の楽曲もあるものの、先の3人と比べると明らかに参加曲が少ない。

 Sexy Zoneは2014年の7月より、派生ユニットを含めて「Sexy Family」と総称し、佐藤勝利、中島健人、菊池風磨を中心としながら、メンバーが入れ替わる可能性を秘めたグループとして活動していくことを宣言し、ファンの間で物議をかもしていた。(参考:Sexy Zone、なぜ3人だけでシングル発売?  “メンバー流動化”の背景を読み解く)メンバー間に明らかな“格差”を付ける施策に、ファンからは強い反発が起こり、3人のみで発表したシングル『男 never give up』には、不買運動なども起こった。

 そうしたファンからの批判を受けながらも、Sexy Zoneが新体制を貫く背景には、どんな事情があるのか。ジャニーズの動向に詳しい芸能ライターの佐藤結衣氏は、先輩グループである嵐を引き合いに出し、次のように分析する。

「嵐がメンバー間の仲の良さや、フラットな関係性で新たなアイドルグループ像を打ち出し、大きな成功を収めたのはよく知られていますが、それがひとつの正解として周知されたために、ほかの多くのグループも彼らにならってメンバー同士の仲の良さをアピールするようになりました。しかし現状、ジャニーズの若手の中で嵐に匹敵するほどの人気グループは育ってきていません。そこで考えられたのが、Sexy Zoneに課せられた冷酷とも取れるシステムなのではないでしょうか。たしかに、メンバー間の仲が良くて全員が等しく活躍できるのは、ファンにとって嬉しいことかもしれませんが、しかしアイドルの魅力はそれだけではないはず。いまのSexy Zoneのように、厳しいルールの中でおたがいに切磋琢磨し合うというのも、グループのあり方のひとつなのだと思います。実際、新体制になってから、メンバーの意識は大きく変わったと思いますし、先の3人はもちろん、テレビ露出が少ないマリウスさんと松島さんも、舞台などではしっかり成長しているのが伺えます。2人にはまったくチャンスが与えられていないわけではなく、むしろそれぞれ成長できそうな場で鍛えられているように思いますね」

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