「人形に心はあるのか…?」謎のマネキンデュオ・FEMMが展開するパフォーマンスの世界

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『ヴーヴ・クリコ』のイベントに出演したFEMM

 FAR EAST MENTION MANNEQUINS(通称:FEMM/フェム)という、女性2人組、いやマネキン2体組のダンス・デュオが話題だ。「人形に心はあるのか? 彼らの歌に人は動かされるのか?」というメッセージだけを発信し、すでに街のあちこちに出現しているという彼女ら。実際、昨年の秋からTwitterには、「マネキンが動いている」「人形がロボット歩きしている」という目撃情報が東京や横浜、大阪、京都などから寄せられている。また、FEMMは3月20日から23日までの間、『ヴーヴ・クリコ』のイベントに出演、公の場に姿を現したことで、多くのメディアが取り上げたことも記憶に新しい。

FEMM'S AGENCY SYNDICATE "Official Teaser"

 『ヴーヴ・クリコ』とは、イギリスのエリザベス2世御用達になるなど、世界的な評価を受けているフランスのシャンパンブランド。季節の始まりを祝う『シーズン』というイベントを世界中で行っており、日本では伊勢丹新宿店の本館屋上で、イヴ・サンローランなどのデザイナー、マダム・グレをフューチャーして開催された。FEMMは、マダム・グレのデザインとヴーヴ・クリコのテーマカラーであるイエローを取り入れた、エレガントなドレスを纏った状態でステージに運ばれる。観客は当初、イベントを彩るオブジェとして、そのマネキンを一瞥しただけだったが、ピアノの伴奏が始まった瞬間、踊りだしたマネキンに注目し、驚きの声を上げた。彼女たちはピアノが鳴り止むと、またマネキンに戻り、そのままフォトコールの場へと運ばれていった。その非現実的な一部始終は、観客の脳裏に強く焼き付いたのではないだろうか。

 2月20日には、ピンク・レディーの代表曲「UFO」をカバーしたMVがYoutubeにアップされた。楽曲のプロデュースは、Diploの「Revolution」のリミックスで話題のFZ from sfprらが担当。映像制作は、BOOM BOOM SATELLITESのリミックスビデオで話題となり、安室奈美恵のMVやテレビCMまでも手がける映像制作集団IKIOI。振り付けは、The Black Eyed Peasのwill.i.amやWORLD ORDERなどを手がけるコリオグラファーチームHidaliと、制作陣には錚々たるメンツが名を連ねている。

FEMM - UFO feat. Fz from sfpr vs Invaderous (Short Ver.)

 ピンク・レディーの「UFO」は、印象的なメロディーと派手なコスチューム、ステージパフォーマンスが世間に衝撃を与えたが、FEMMの「UFO」も負けていない。気鋭の制作チームによって、HIPHOPダンスのひとつであるTWERKを取り入れ、プログレッシブハウスカバーが施された本作は、まさに本家「UFO」が与えた衝撃を現代にアップデートしたような作品となっている。

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フォトコールの場へと運ばれていくFEMM

 その衝撃的な存在感が話題を呼び、Hi-STANDARDのフロントマン、難波章浩率いるNAMBA69やChunk!No,Captain Chunk!など国内外の人気アーティストが集う都市型フェス『NO BLUR CIRCUIT 2013』にも出演したFEMM。デビュー前の新人としては異例の抜擢といえよう。

 また、FEMMのオフィシャルサイトは、Twitterやfacebookのアカウントで登録して閲覧するという凝った作りになっており、たくさんのギミックが用意されている。まだまだ謎の多い彼女らのことを知るには、まずはこのサイトを足がかりにするのが良さそうだ。
(文=編集部)

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