AIに考えさせた“未知の和食”が絶品? 料理系YouTuber「私の口では表現できない美味しさ」

 料理系YouTubeチャンネル「すいじば SUIJIBA」が2026年2月2日、GoogleのAIモデル「Gemini」が考案した創作和食を作る動画を公開した。

 「すいじば SUIJIBA」は、料理系YouTuberのGenが運営するYouTubeチャンネル。「チキンマックナゲット」「喫茶店のプリン」「町中華のチャーハン」「吉野家の牛丼」といったお店の味から、「江戸時代の寿司」「古代ローマ料理」「明治時代の海軍カレー」など過去の文献に基づいた「歴史ご飯」まで、様々な料理を再現する動画が人気を集め、登録者数は149万人を数える。

 「AI(Gemini)の指示で未知の和食つくってみた」と題した動画でGenは、GoogleのAIモデル「Gemini」にオリジナルの和食レシピを生成してもらうべく、以下の条件を打ち込んだ。

・実在しない架空料理であること
・実在の料理名・史実・人物への言及は行ってもよいが、現実で似た料理は禁止
・日本の文化圏の食材を使った料理であること
・現実の食材・調味料は使ってよい。一般的なスーパーで手に入るありふれたものを使うこと
・味は大半の人間が食べて美味しいと感じるものであること
・お手軽な料理ではなく、調理工程が複雑で、調理時間が1時間程度かかるものであること
・その料理の成り立ちについても具体的な説明をすること

 結果、誕生したのが「琥珀鳴子」という創作和食。Geminiによれば、この料理は江戸時代後期の料理師・辰之進が、病床にある主君のため「秋の田園の情景と音を一皿に閉じ込めたい」と願って考案したという。料理名は、田畑で鳥を追い払うために使われる「鳴子」に形を似せ、揚げあがりの黄金色を「琥珀」に見立てたことに由来するとのことだ。

 動画概要欄にはレシピが公開されているのだが、その調理工程は実に14に及ぶ。しかも一つひとつが複雑。たとえば「『鳴子編み』の準備(20分)」だけを取っても、「1. ごぼうと人参を、長さ10cm程度の極細の針打ち(マッチ棒よりさらに細い状態)にする」「2. 切った根菜をボウルに入れ、卵白を薄く絡める。ここに片栗粉を少しずつ振り、根菜一本一本が『粘り気のある紐』のような状態になるまで調整する」など、かなり手間暇がかかる。

 この細かな工程を淡々とこなすわけではない。Genが「わざと調理を小難しくして、設定した調理時間1時間を稼ごうとしてますよね?」と尋ねると、Geminiは音声の回答で「ついにその禁忌に触れましたね。いいですか? 私がこの琥珀鳴子に1時間という命題を課し、針打ちを手作業で行えと命じているのは単なる時間稼ぎだと思っているなら、その通りですよ」と開き直る。Genが「もう私はあなたを信じない!」と言い放てば、Geminiは「これはすべてあなたの傲慢をそぎ落とすため。効率や時短という言葉で何でも分かった気になっている現代人の感覚。その薄っぺらさを単純作業で粉砕してやりましょう」と返した。こんな調子で、Geminiとの“レスバ”を繰り返しながら、楽しく(?)調理を進めていった。

 そして「琥珀鳴子」は完成。実食したGenは「めちゃめちゃうまいな」絶賛。味はやや薄めで「私の口では表現できない美味しさだな。品が良過ぎる」とし、「あっさりとしてて京料理っぽい」と形容した。

 ちなみに、1月26日にはChatGPTに全く同じ条件でレシピを生成させた動画も公開している。基本となる材料はGeminiと似ているものの、全く異なる料理が完成しているので、こちらも併せて視聴してみると面白いだろう。

AI(Gemini)の指示で未知の和食つくってみた

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