指輪をつけて寝落ちするだけで“睡眠の質”がわかる? 国産の最先端スマートリングの着け心地を紹介

2025年12月10日、株式会社SOXAI(ソクサイ)が、睡眠管理用スマートリング『SOXAI RING』の新モデル『SOXAI RING 2』(税込3万9980円)を発売することを発表した。
ソクサイが開発・販売する「SOXAI RING(ソクサイリング)」シリーズは、唯一の国産スマートリングとして注目を集めている。本記事では筆者が実際に新モデルを使用し、使い心地や機能性について紹介していく。
新モデルはより日常に溶け込むデザインに
『SOXAI RING 2』は、シルバー、マットシルバー、マットブラック、ピンクゴールド、ゴールドの5色展開となっている。ユーザーを選ばないシンプルなデザインだ。
筆者は今回、ピンクゴールドを使用させてもらうことにした。まず着け心地だが、とにかく軽い。しばらくつけっぱなしにしていると、つけていることを忘れるほどだ。
リングの内側にはセンサー部分の突起があるものの、実際に装着してしまえばほとんど気にならない程度の凹凸に収まっている。本商品は睡眠管理を目的としたスマートリングであるため、就寝時の快適さは非常に重要なポイントだ。その点、この軽やかな着け心地であれば、寝付きの妨げになる心配はほとんどないだろう。

また、筆者は金属アレルギーなのだが、内側の素材は合成樹脂、外側はチタン合金製なので、安心してつけっぱなしにすることができる。
リング幅については、前モデルは7.6mmだったところ、新モデルは6.7mmとさらに細くなったようだ。リング幅は細い方が華奢で上品に感じるので、このアップデートはありがたい。アクセサリーが主張しすぎると、合わせるコーディネートも限られてくる。ファッション的な目線から見ても、幅が細くなったことでより扱いやすくなっただろう。

そしてこの軽さ・薄さ・細さで、睡眠の質や体調、運動、QOLなどさまざまな生体データを計測できるのだから驚きだ。
こちらが『SOXAI RING 2』によって検出された筆者の生体データだ。項目は「概要」「睡眠」「体調」「運動」の4つとなっており、それぞれ細かいデータを踏まえた総合的な数値をトップに出してくれているので、わかりやすい。
睡眠については深浅以外にも、どのくらいの時間をかけて眠りについたのかの“入眠潜時”や、睡眠時間のデータから体内時計の進み具合もわかるようだ。筆者は意外にも10分程度で眠りについていたようだ。寝付きは悪い方だと思い込んでいたので、これは新たな発見である。
また、睡眠データから自分が夜型なのか朝型なのかも教えてくれるので面白い。ちなみに筆者は中間型だった。以前はおそらく夜型だったのだが、少し前から愛犬をお迎えして規則正しい生活を送るようになったため、少しずつ朝型に寄っているのかもしれない。体の変化を可視化すると、そういった外的要因の影響にも気付くことができる。
そして『SOXAI RING 2』は、血中の酸素レベルの低下から、睡眠中の呼吸状態の変化も教えてくれる。つまり、“睡眠時無呼吸”の兆候がわかるのだ。
そもそも『SOXAI RING』の開発は、株式会社ソクサイ代表取締役社長・渡邉達彦氏の実体験がきっかけとなっているという。渡邉氏は発表会において、以前、睡眠時無呼吸症候群を発病し、その後治療をしたところ「世界が変わった」と感じたと語った。
いままで当たり前だった食後の眠気や寝起きの悪さは、病気による睡眠の質の低下であることに気づき、「睡眠状態の可視化の重要性」を感じたという。本商品は、同じように睡眠で苦しんでいる人や悩んでいる人を救いたいという思いも込められている。
生活を助けるアクセサリー
「SOXAI」の強みのひとつに、国産のスマートリングであることが挙げられる。国内で使用しているぶんにはデータ共有が国内で完結するため、情報管理の面でユーザーに安心感を与えられるのがメリットだ。また渡邉氏は、落ち着きを見せている国内のエレクトロニクス産業を盛り上げたいという思いもあると語り、「SOXAI」を日本発のデバイスとして世界に発信していくと語った。
市場が拡大しつつあるスマートリング市場だが、ソクサイは今後より健康領域に特化し、生体データの計測を深掘りしていく予定だという。睡眠関連以外にも、ちょっとした体調の変化や疾患の兆しをユーザーに知らせることで、病気の早期発見や生活の維持につなげることを目指すようだ。
たしかに、大きな病気でなくとも、「風邪をひきそう」「お腹を壊すかもしれない」「ホルモンバランスが乱れている」といった、ささいな体調の変化を知らせてくれるだけでも、十分に便利だと感じる。日々の生活や私たちの心に影響を与えるのは、こうした小さな体の変化にほかならないからだ。
また渡邉氏は、直近での実現は難しいとしつつも、スマートリングに決済機能などが搭載されれば、さらなるインフラ化が進む可能性があると語った。まだまだ無限の可能性を秘めたスマートリングは、指にはめるだけで健康を支えてくれる最先端のアクセサリーだ。その使いやすさを、ぜひ一度体験してほしい。

































