「This is ARU」な逸話を語るアール、驚愕するなるお “伝説のキャミィ事件”の話題も飛び出た『格ゲーキャスト』収録現場レポ

『格ゲーキャスト』収録現場レポ#6

アール&なるおの終演後トーク ネット普及以前の“格ゲー攻略”最前線とは

――本日も収録お疲れさまでした。次回のエピソード12をもって番組が一旦の区切りを迎えるとのことで、これまでの収録を振り返っての感想をお願いします。

なるお:アールさんの実況(キャスター業)についてのお話がちょくちょくあったと思うんですけど、それを聞くのが毎回楽しみでしたね。自分が知らない世界だし。プロゲーマーって今の世の中には多くいますけど、実況専門の人って少ないし、アールさんはその道の始祖じゃないですか。

アール:逆に、僕もなるおの話がたくさん聞けておもしろかったなと思います。たとえば居酒屋で雑談してたとしても、腰を据えて生き様や考えかたを掘り下げて聞くなんてことはなかったから、こういった場ならではの話ができて興味深かったし。現在のストリーマーとしてのなるおだけしか知らない方々に向けて、なるおの人となりを対談形式で紐解いていけたのもよかったかなと。

――番組内でさまざまなElgato製品に触れたなかで、どのような発見がありましたか。

なるお:やっぱり『Stream Deck』は実際に使ってみて感動しました。PCを使っていて「面倒だなぁ」と感じていたことが、何でもかんでもワンボタンで済むようになったのはすごくよかったです。

アール:『Stream Deck』もそうですし、自分が知らなかっただけでこんなにいいモノが世の中にはあったんだ、と驚きました。このスタジオでメイン照明として使われている『Key Light』をはじめ、『Wave Mic Arm Pro』や『Prompter』など、自宅でも使ってみてあらためてそのよさを体感しています。

 リスナーのみなさんからも画質や音質のよさに触れるコメントが多く届いていて、「やっぱりみんなもそう思うよね!?」と一緒に盛り上がってしまったというか(笑)。自分で使ってみて「いいな」と思ったところを、客観的なリスナーの声で答え合わせしてもらっているような感覚でした。

――番組内で紹介しきれなかったリスナーさんからのお便りにもこちらで答えていただければと思います。ペンネーム「いわし」さんからのお便りで、「今はインターネットやSNSにより簡単にコンボや対策を勉強することができますが、昔はどのように情報を集めていたのでしょうか?」との質問が届いています。

なるお:僕が格ゲーを本気でやり込み始めた『ストリートファイターIV』のころは、もうニコニコ動画とかに対戦動画が出回っていたので、いろいろなキャラクターの動画を観まくっていました。自分が使っていないキャラの対戦動画もチェックするようになったのは、当時のゲーセンで順番待ち中や休憩中に他のプレイヤーの対戦を後ろから眺めていることが多かったせいですかね。

 キャラ対策に役立つこともそうですし、キャラが違っても攻略のしかたなどで自分のキャラに応用できることって絶対にあるんですよ。戦いかたが全然違うキャラでも、「ここは参考にすべきかも」と取り入れてみると動きの幅が広がると思います。

アール:僕はインターネットが普及する以前の時代を経験していて、その当時は“情報は足で稼ぐ”が鉄則でした。まず誰にでもできることといえば、『ゲーメスト』や『アルカディア』といったゲーム雑誌を読んで攻略情報を得ること。そして、それ以上の攻略が知りたいと思ったら、自分の行動圏内で最も猛者が集まる有名なゲーセンを探してそこに行くしかなかったわけです。

 いまの若い方は意外に思うかもしれないけれど、都内の有名ゲーセンすらも当時は“知る人ぞ知る名店”だったんですよ。それこそ神田の「ビッキーズ」とか高田馬場の「BET,50(ベットハーフ)」とか、いまでこそベテラン勢の昔話で出てくるから多少は聞きなじみがあるようなお店でも、当時は人づてに聞いてたどり着くしかないので。

――そう聞くとたしかに意外です……! いろいろな方の昔話を聞いていた限りでは、当時のプレイヤーなら誰もが知っているレベルのゲーセンなのだろうなとイメージしていたので。

アール:しかも、いい情報を得るためには自分で努力している人が多かったから、そう簡単には他人に教えないという雰囲気もあったんですよね。まさに“情報は宝”だった。そして、だからこそ僕は当時のゲーセンで週末大会を主催させてもらうことになったときに、「この大会ではそんな攻略情報を共有しますよ」というのを大会の売りにしました。

 協力してくれた周囲のプレイヤーたちも、自分たちが開く大会だからたくさんの人に来てもらって盛り上がってほしいという気持ちは一緒だから、その方針には賛成してくれました。おかげで攻略情報を交えた試合実況をすることができたんです。

――当時のプレイヤーからすると、とてつもない付加価値を持った大会になっていたと。一方、現代はネット上に攻略情報が大量に出回っている時代ですが、情報の取捨選択という観点でおふたりからアドバイスをいただけますか。

アール:現在はオンラインでの情報共有が活発ですが、あの当時の経験から、やはり“生きた情報”があるのはオフだと思っています。結局、いまの時代に最前線を走っているプロゲーマーたちも『ストリートファイターリーグ』で勝つためにはオフで集まって練習しているわけじゃないですか。

 最新かつ質のいい攻略情報が得られたり、その情報に対する質問や相談もその場でできたりするわけなので、「どの情報を信じればいいのかわからない」と悩んでいる方は、一度オフラインの対戦会などに足を運んでみることをオススメしたいです。

なるお:僕としては……うーん、どうですかね。僕自身はあまりオフ対戦会とかも行かないタイプなので。

アール:(小声で)そこはほら、「俺の配信を観ろ」って……。

なるお:あー! まあそうですね、僕の配信を観てくれれば間違いないです。うん。

一同:(笑)。

なるお:……真面目な話、自分と同じキャラクターを使っているトッププレイヤーのYouTubeチャンネルなり、SNSなりをチェックするのが一番の近道な気がします。僕も「ウメハラさんってやっぱすげぇ!」と思って、この人はこういう風に考えてプレイしているんだろうなというのを観て学んでいったところがあるので、お手本にするプレイヤーを決めておくとブレにくくなるかなと思いますね。

■『格ゲーキャスト powered by Elgato』番組情報

 『格ゲーキャスト powered by Elgato』は、ストリートファイター6の攻略情報・エンタメ企画を発信する「SmashlogTV - SF6」が企画・制作を行うビデオポッドキャスト番組だ。パーソナリティはeスポーツキャスター・アールと、プロeスポーツチーム「DetonatioN FocusMe」所属のストリーマー・なるおが務める。

 長年にわたって格闘ゲームの強豪プレイヤーとしてその名を轟かせ、現在も『ストリートファイター6』を中心に第一線でプレイを続けながら、異なる立場からシーンを見守るアール&なるお。そんなふたりが、ここでしか聞けない“ぶっちゃけトーク”満載でお届けする。

【自動実況システム開発秘話】スト6に懸けるカプコンの本気/ハメコ自動解説が存在しない理由/スト6新ゲームシステムの可能性【格ゲーキャスト powered by Elgato】

■関連リンク

Elgato JP公式X:https://x.com/elgatojp
Elgato公式WEBサイト:https://www.elgato.com/jp/ja

SmashlogTV - SF6公式X:https://x.com/smashlog_SF6
SmashlogTV - SF6公式YouTube:https://www.youtube.com/@Smashlog_SF6

アール公式X:https://x.com/papatiwawa
アール公式YouTube:https://www.youtube.com/@aru_papatiwawa7634

なるお公式X:https://x.com/moujaatumare
なるお公式YouTube:https://www.youtube.com/@Naruo0419

配信者のベーシック、Elgato特集

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