2025.11.07 19:00

資格取りまくり＆タロット占いができる異色のVTuberたち……イリクス学園・瑞木ゆき＆久遠星那が語る「デビューの裏側」

文・取材＝草野虹

　UUUMとAKA Virtualが共同で立ち上げた新VTuberプロジェクト『イリクス学園』から、瑞木ゆき、早乙女燈真、久遠星那、千影丸の4人が2025年9月25日にデビューを果たした。

　2024年10月にオーディション募集の一報が流れた際には、HIKAKIN、はじめしゃちょー、フィッシャーズを擁するUUUMが、ついにVTuber事業を展開するということで話題を呼ぶことになった。

　2025年3月より公開選抜試験を行なうなどし、デビューへとたどり着いた彼ら。今回、まだ活動スタートから1カ月ほどである4人にインタビューを行った。

　本記事では、瑞木ゆきと久遠星那の2人に話を聞いた。「資格取り」「タロット占い」といったそれぞれの狙いや得意なことを聞きつつ、今後の展望についても語ってもらった。（草野虹）

瑞木ゆきと久遠星那、お互いの第一印象は？

ーーお二人は『イリクス学園』のオーディションをどのようなきっかけで知ったのでしょうか？

久遠星那（以下、久遠）：自分はもともとインターネットの配信者やインフルエンサーのような活動をしたいと思っていたのですが、動画配信をやるのは色々不安があり、怖いなと思っていたんです。そういうときにVTuberという存在を知って、『イリクス学園』のオーディションを受けようと思いました。

　それに俺自身、UUUMが大好きで、HIKAKINさんや東海オンエアさんの動画をめちゃくちゃ見てたので、なおさら『イリクス学園』に入りたいと感じたんです。

ーー瑞木さんはいかがですか？

瑞木ゆき（以下、瑞木）：『イリクス学園』のオーディションは、TikTokで知りましたね。

ーーTikTokですか？

瑞木：自分は知ったきっかけが他の人とすこし違ってまして、VTuberさんやネットクリエイターが所属している事務所の社長さんが話している動画があるのですが、ちょうどこのオーディションについて話している動画があって、そこで知ったんです。

　ゲーム実況やゲームするのがそもそも大好きで、どこかのオーディションを受けようといろいろと探しているときにそのショート動画と出会って、UUUMはもちろん知っている事務所だし、安心して受けることができると思いました。

ーーということは、VTuberになろう！　というよりも、配信者やネットクリエイターになれるオーディションを見つけて応募しようという気持ちで受けられたんですね。

瑞木：そうですね。

ーーなるほど。お2人とも動画クリエイターさんがお好きという話ですが、好きな動画クリエイターやTikToker、ストリーマーさんはいらっしゃいますか？

久遠：先程も名前を挙げさせてもらいましたが、東海オンエアさんは学生の頃から今も見ていますね。キャリアも長く活動されているので、昔の動画とかも探して何回も見ています。中学の頃から日課になってます。

瑞木：ストリーマーさんや配信者さんだと、加藤純一さんやボドカさんを見ています。あと、あめんぼぷらすっていう野球関係のおもしろ動画を投稿しているコンビも見ています。ただ、配信を見るのが好きというよりも、切り抜き動画などで見ることが多かったです。

ーーオーディション開始から最終選考8人まで残り、見事合格されて4人がデビューしました。デビュー後に4人で交流などはあったんでしょうか？

久遠：みんなで集まれるタイミングがあれば、すぐに飲みに行ってましたね。メンバーの早乙女と千影がそもそも飲み会が大好きなんですよ、本当に（笑）。

　僕も瑞木もお酒は嫌いじゃないので、ノリで集まるというのがよくあります。あと千影も早乙女もご飯を奢ってくれることが多いので「タダ飯だ！」と思ってついていきます（笑）。

　実際には合格発表前からちょくちょく飲み会には行ってたんですけど、合格後からはみんなでああしようこうしようと話したり、歌のレッスンがあった後だとしんどかったところとか苦手なところを打ち明けたり、そういう共有を一緒にしてました。

ーーそういったコミュニケーションを交わしていた間柄ですが、瑞木さんから見て久遠さん、久遠さんから見て瑞木さん、それぞれの第一印象を伺いたいです。

瑞木：僕から久遠への第一印象は、静かなタイプで、周りの人に気を使っている方なのかなと思ってたんです。今は、ちょっと変わってて面白い人、それでいて自分の考えをしっかりと持っているタイプという印象に変わりました。

久遠：逆に自分から瑞木への第一印象は、ゲームがめっちゃうまいというのがまずありました。あと自分をイジってほしいというのを出会って最初の頃に言われたので、イジりにいこうかなって思ったんですけど……自分が陰キャだったので人見知りしちゃって、一言も話せなかったんですよ。

瑞木：そうだったんだ（笑）。

久遠：でも今は、良い意味でノリの良いガキだなと思います。ノリを合わせて楽しんでる、器用なやつだなと感じてます。

ーー瑞木さんはプロフィールで好きなスポーツがゴルフと伺いました。ゴルフをはじめたきっかけを教えていただけますか？

瑞木：ゴルフを始めたのは父親の影響ですね。子供の頃に父親に連れられ、ゴルフの打ちっぱなしへ行ったのが最初でした。そこでコーチをしてくれる先生に教えてもらったんですけど、その方がすごく面白い先生で、その先生に惹かれてゴルフをするようになったんです。

　その後はどんどんハマっていって、かれこれ10年くらいは続けてます。毎週毎週ゴルフをやっているわけじゃないですし、長い期間やっていないこともありますけど、時間のある日に行ってみたりしてます。

ーー初配信の中で掲げていた目標に「資格を取る」という話がありましたが、興味を持った理由は何でしょうか？

瑞木：初配信ではあのように話しましたけど、はっきり言っちゃうと資格じゃなくても良いと思っているんです。これから動画や配信を通して活動するうえで、「ちょっと気になってるけど、結局やらないよね」みたいなことをやってみたいと思っているんですよ。

ーー例えばどういったことでしょう？

瑞木：例えば「期間限定のハンバーガーが出たけど、そのために買いに行くのもちょっとめんどくさいなぁ」と思って見逃すことありません？

ーーありますね（笑）。

瑞木：ほかにも色々とあると思うんです、一歩踏み出せずにできないこと・やらないことをやってみよう！　ということが。

　それが自分の中で資格取得ということに繋がって「ちょっと気になる資格があるけど、結局取らない、だれも取ろうとしない」みたいなことって結構あるなと気づいたんです。実際に調べてみるとコアな人しか取れないような資格がたくさんあるのを知りましたし。

　「人がやらないようなことを、あえてやってみたい」という気持ちを大事にしたいと思って資格取得をしていきたいという話になった感じです。今は「お好み焼き検定」や「ねこ検定」が気になってます。

ーー今後配信でプレイしてみたいゲームなどはありますか？

瑞木：ゲームはFPS系をやっていきたいですね。『VALORANT』とか、昔は『Apex Legends』『Fortnite』とかもやってて、ある意味偏ってゲームをやってきているので、そのまま配信でも出していこうと思っています。

ーーありがとうございます。久遠さんにお話を伺いたいのですが、「良いご飯を食べる（外食）」という話題をプロフィールにあげていましたが、逆にご自身で作ることはあるんでしょうか？

久遠：割とあります。お金がなかった時期に鶏肉を買ってよく食べていたんですけど、その流れでうまいものを作って食べようと思って、鶏肉を使っていろいろ料理できないかと試してました。今まで自分が作って一番美味しかったのはオムライスですね。

ーーそこも踏まえたうえで、やはり外食ですか？

久遠：そうですね。僕、普段まったくお金を使わないんですけど、外食だけはいくらでもお金を使っていいだろうという精神なんですよ。気になったものや美味しそうだと思ったものは、値段を気にせず食べてます。やっぱりお金かけるだけの価値があって、ちゃんと美味しい、しかもお腹をちゃんと満たせる。色々なところに行って美味しそうだと思ったものをとりあえず食べる、これで精神的にとても満足します。

4人で好きなことをやって、全員で笑っていられるというのがひとつ大きなゴール

ーー初配信でも話されていましたが、タロット占いをされるそうですね。どういった理由でタロット占いに興味を持たれたんでしょうか？

久遠：そもそも僕自身はあまり悩みごとはないタイプなんですけど、だからこそ悩みが出てきたときにどうしようかと思ってしまって、人にも相談できないくらいだったんです。そんなときに、自分で占えば良くない？と気づきまして、そうしてタロット占いと出会ったんです。

　たまたまバイト先の先輩がやっていたのを見てその考えに至ったんですけど、「タロット占いを教えてください」とその人に直接聞くのもちょっと違和感あるなと思いまして、独学で身につけました。とはいってもまだまだ歴が浅いので、ふわっとしたことくらいしかわからないですけど、もっと色々身につければ詳しいことがわかると思うので頑張ってみたいですね。

ーー配信からは食事とともに睡眠も大事にされていることが窺えます。久遠さんは夜眠れないときはどうしていますか？

久遠：……水を飲む？（笑）。

ーーストレートな回答ですね（笑）。

久遠：寝ようとしているとき、次の日に色々やらなきゃいけないことがあると、そればっかり考えて眠れなくなっちゃうんですよね。自分はタロっていう猫ちゃんを飼っているんですけど、深夜の真っ暗な部屋の中で、タロを見つめながら水を飲むと、眠気がすっと訪れます。たぶん何も考えない、考えなくなるというのが大切なんじゃないのかなと思います。

ーーもともとペットや動物が好きだったんでしょうか？

久遠：動物はめちゃくちゃ好きですね。自分が実家に住んでいた頃はかなりペットを飼ってまして、犬、インコ、ハムスター、亀とか色々と飼ってました。両親がペットや動物がめちゃくちゃ好きだったんです。

　あとお隣がおじいちゃんの家だったので、2軒でお世話できたというのも理由になるかもしれないです。どちらかの家で必ずお世話できる、見守ることができるという生活を送っていました。

ーー最後に2つ、お2人にお聞きしたいことがあります。『イリクス学園』のメンバーとして活動をスタートさせましたが、今後やってみたい配信はなんでしょうか？

瑞木：うーん、さっきゲーム配信について話しましたけど、海外で旅行をする配信とかいいですね。Vlogのような動画とか面白そうだなと思います。あとストリーマーさんたちが居酒屋から配信をするというのをやっているじゃないですか。技術的に要求されるハードルは高そうですけど、ああいうのをライブ配信で自分たちもできるようになったら良いなと思います。

ーー久遠さんはありますか？

久遠：僕は3Dを使った配信で、メンバー4人でダラダラとひたすらゲームをし続けて、寝てしまったら負けみたいな企画をやりたいですね。自分たちの素の部分を見せていきたいなって。ダラダラとゲームしたり、ホラーゲームや鬼畜系なゲームをやって後ろからニヤニヤしたり、そういうのがやってみたいですね。

ーー『イリクス学園』のメンバーとして成し遂げたい夢やゴールについても教えていただければと思います。

久遠：やっぱり4人で楽しく配信をしていきたいですね。4人で好きなことをやって、全員で笑っていられるというのがひとつ大きなゴールであり、今後も続けていきたいことでもあります。

瑞木：久遠と一緒ですが、自分たちのやりたいこと、楽しくゲームをやったり、動画を収録して、それを見て楽しんでくれる人がどんどん増えていってほしいですね。その活動を通して、しっかり配信で食べていけるようになるのが目標ですかね。

久遠：もっと大きな理想で言えば、それこそさっき瑞木があげてくれた旅行動画を3Dで見せてみたいというのはあるかな。

　あとは、アリーナとかスタジアムでライブして、その模様も配信して、100万人とか集まってくれたら、これ以上ないくらいの夢ですね。