海外初心者・くるま、“独自の旅スタイル”を見せつける「泳ぎってありですか?」『世界の果てに、くるま置いてきた』1話

『世界の果てに、くるま置いてきた』1話

 令和ロマン・くるまがこの旅から帰国した直後に行ったインタビューで「旅って、生き方の凝縮みたいなことなんだなって思いました。よく自分探しとか言いますけど、僕はとくに変化というのは起こらなくて」と話していたのが印象的だった。

 彼にとっては、初の海外旅行が、この『世界の果てに、〇〇置いてきた』シリーズの第3弾『世界の果てに、くるま置いてきた』なわけだが、その第1話を見て、すでに彼の変わらなさに驚きっぱなしである。

 まず前日にアイマスクをつけられてヘリコプターに載せられ、雨やスコールに打たれながらついた場所は、沼地。建物も何もない、人や動物さえも見当たらない、正直なところ景色だけじゃ「あー、ここの国か」とは当てられないような場所だった。

 くるまが連れてこられた沼地は、バングラデシュ。ここからくるまは、徒歩かローカル路線バス、ヒッチハイクにて移動しながら微笑みの国ブータンの王宮をめざしていく旅に出る。

 さて、頼る人も番組スタッフのみという状況の中で、海外初心者はどうでるのか。驚いたのは、全く臆することなくミッションをこなそうと、どんどんと先に進んでいく姿。その猪突猛進ぶりは、開始30分でスタッフがくるまがどこにいるのかわからなくなり、軽く遭難するという初っ端にしては重めのアクシデントぶり。くるま本人は「進みすぎちゃった」くらいのお気楽な表情を見せていたが、スタッフたちが焦ってくるまの名前を呼ぶ姿はなかなかの緊迫感が漂っていた。

 そして、無事スタッフと合流した直後でくるまが進んでいったのは、川。ここでくるまは「泳ぎってありですか?」となんと、道を歩いて迂回するのではなく、川を自力で渡ることを提案。ビニール袋に荷物を入れ、最低限の服装に身を包み、川を渡っていった。ここまで配信開始からやく15分、この旅、過去のシーズンにも負けないレベルで見どころが多い。そして、目標を提示されたら、迷いなく突き進んでいくくるまが見ていて清々しい。これは頭脳明晰なひろゆき、サバイバル生活に慣れている東出昌大とはまた違ったおもしろさを感じさせられた。

 手段を選ばないのは体を張ったことだけではない。人を見つけたら「あ、これは船で移動するのが最適だ」「これは助けてくれる人を探すのが大切だ」と判断し、ときには「HELP」と叫び、ときには「〇〇に行きたいんだけど連れていってくれる人!」と呼びかける。そういったことにもまったく抵抗がない姿も印象的だった。

 そして、思っている以上に人への警戒心が薄い。ちょっとぼられようものなら「まあ、でも乗せてくれたから」と言い値でお金を払い、ごはんを食べたいタイミングで「YouTuber!」と20人くらいに囲まれたら、その人たち全員と食事に行き、現地の食べ方(食器を使わずに右手で食べる食べ方)に習って「モジャ!(最高)」と叫び、食事を堪能する。

 本人は「旅初心者なんで」「体調を崩しやすいから旅に向いていない」と語るが決してそんなことはないように思えた。

 そして、1日目にして船やバイクを乗り継ぎ、無事バングラデシュの本土へと到着したくるま。正直、あまりにも展開が早くて驚いているが、ここからどうなるのか。2話が早く見たくてしょうがない。

“海外旅行経験0”の令和ロマン・くるまが『世界の果てに、くるま置いてきた』を経験して感じた旅の本質

ABEMAオリジナルバラエティ番組『世界の果てに、〇〇置いてきた』シリーズの第3弾が放送される。今回はターゲットとなった令和ロマ…

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