しらスタ×17LIVE コラボ「ツバメ」歌ってみたMV完成 ライバーとの共演で生まれた“つながり”の力

17LIVE株式会社は、登録者数200万人を超えるYouTubeチャンネル「しらスタ【歌唱力向上委員会】」と初のコラボレーションイベント『17LIVE presents 名曲歌ってみた OFFICIAL MOVIE 〜しらスタ【歌唱力向上委員会】Special〜』を開催した。
約2週間にわたるイベント期間を経て、「mike」「鈴木りゅうじ」「ALLIE」「葛籠貫理紗」「mie」「neonかな」「平野辰哉️」「more」の8名のライバーが入賞。彼らによる「17LIVE公式 名曲歌ってみたMusic Video」が制作された。
本MVは、NHK Eテレなどでお馴染みの「YOASOBI with ミドリーズ」が歌う「ツバメ」をテーマにした“歌ってみた”動画。入賞ライバーに加えて、ボイストレーナーとして手がけるYouTubeチャンネルが爆発的な大人気を博している「おしら」(しらスタ)も出演し、監督は映画やMVを数多く手がける映像作家・細沼孝之が務めた。
撮影現場は、終始あたたかな雰囲気に包まれていた。おしらのソロ歌唱パートは、振り付け指導後すぐに「いい感じ!」の声が飛び、順調なスタートに。また、自由な動きが求められる間奏部分では「フリーが一番得意です!」と自信満々に臨み、コミカルなアクションで現場を笑わせながら、一発OKを勝ち取った。
ライバーたちの撮影シーンに入る際には、おしらが「がんばってください!」と声をかける場面もあり、緊張していたメンバーの表情も自然と和らいだ。
全員がそろっての歌唱パートでは、細沼監督の「楽しんでいきましょう!」「いい感じです!」という声かけのもと、活気あふれる撮影に。おしらとライバーたちが息を合わせてパフォーマンスする姿は、まさにMVのテーマである“つながり”そのものを体現するようなシーンとなった。
今回は、おしらと細沼孝之の2人に、それぞれMVの撮影前後で話を聞いた。それぞれが語るコラボMVへの想いからは、現場で生まれた“つながり”の輪郭が、より鮮明に浮かび上がってくる。(伊藤美咲)
ツバメの歌唱ポイントは、リズムと意味の両方を意識すること(おしら)

ーー今回参加するライバーさんの印象を聞かせてください。
おしら:ライバーさんたちはそれぞれ個性的な声を持っていて、非常に魅力的な方々が揃っていると感じます。今回は男性のライバーさんもいらっしゃるのですが、原曲が女性ボーカルの高音域なので、どう歌いこなすのか楽しみにしていました。私自身も歌唱に苦戦したのですが、実際に聴いてみるとキーの調整や歌い回しのアレンジで対応されていて、さすが経験値があるなと思いましたね。
また、プロフィールを見ると、優里さんのYouTubeチャンネルに出演されている方や私が審査員として関わっている歌唱番組に出ている方もいて、ライブ配信以外でも幅広く活躍されている方が多く、本当にすごいなと感じました。
ーーボイストレーナーとしての視点から見た「ツバメ」の難易度や、世界観はどう感じていますか?
おしら:YOASOBIさんの楽曲のなかでは、比較的歌いやすい方だと思います。とはいえ簡単ではなく、音程の動きが難しい箇所もあるので、苦戦したライバーさんもいたかもしれません。
もともとこの曲は『小さなツバメの大きな夢』という小説が原作で、さらにそのなかにオスカー・ワイルドの『幸福な王子』が登場するなど、モチーフが二重構造になっています。そこにYOASOBIさんらしい奥行きがあって、おもしろいですよね。
ツバメ自体も、渡り鳥で幸福の象徴といった意味を持つ存在なので、そうした複雑な背景も含めて「手を取り合って生きていこう」というメッセージが込められているのかなと。ただ、最後の歌詞にある〈小さな僕の大きな夢〉というフレーズが、叶うとは限らない夢であることも示していて。現実の厳しさと願いの両方が込められた曲なので、希望だけでなく“わびさび”のようなニュアンスも表現できると素敵だなと思いました。
ーー「ツバメ」を歌唱するときのポイントは?
おしら:YOASOBIのボーカル・ikuraさんは、1文字ずつ丁寧に区切るような歌い方をするのが特徴的です。ただ、そこを表面的に真似すると、意味が通らない“ぶつ切り”のような歌になってしまいます。言葉の流れを意識しながら、1文字ずつのリズムも丁寧に捉えていくバランス感覚が大事。リズムと意味の両方を意識することが、自然に届けるためのコツだと思います。
ーーライブ配信内で歌う際は、ライブステージとはまた違う難しさがあると思います。そうしたなかで意識すると良いポイントや、アドバイスがあれば教えてください。
おしら:ひとつ目は「モニター環境」です。ライバーさんたちの配信を見ていると、自分の声をきちんと聴ける環境を整えている方が意外と少ない印象です。自分の声がしっかり聞こえないと、音程を正確に取るのが難しくなってしまいます。また、ライブ配信は長時間続けることも多いので、疲れずに声を出せる環境を整えるのは、健康面でも歌の上達という意味でもとても大事だと思います。
2つ目は、「持ち曲の質を高めること」です。ライバーさんはたくさんの曲を歌う必要があるので、どの曲も80点くらいで上手に歌えている方が多いんですよ。でも、そのなかに1曲だけでも“これが自分の代表曲”と言えるくらい丁寧に仕上げた曲があると、より印象に残ると思います。審査で100点を取るという意味ではなく、自分のなかで「この1曲は本当に大切にしている」というものがあると、配信でもより伝わると感じます。
ーー17LIVEのアプリ内でのイベントとの初めてコラボするにあたり、現時点で感じていることや、期待していることを聞かせてください。
おしら:「歌ってみた」を通してライバーさんたちと共演し、その映像が形として残るのはとても意義深いと感じています。動画がバズることも大事ですが、それ以上に、数年後に「あのとき共演しましたよね」と振り返れる記録が残るのは大きいです。そうした未来のつながりが生まれるかもしれないと思うと、すごく楽しみですね。
ーーMV撮影はこの後ですが、見どころや注目してほしいポイントがあれば教えてください。
おしら:今回の歌ってみた動画は僕を含めて9名が参加していますが、全員歌声も音楽的なバックグラウンドもまったく違うんです。リードボーカルも曲中で次々に変わっていくので、各ライバーさんの個性がしっかりと出た作品になっていると思います。
見てくださった方は「この人の歌、好きだな」と思える人を見つけて、そこからさらに知ってもらえるとうれしいです。願わくば、それが私であれば最高です(笑)。




















