酷暑&混雑回避で夏の風物詩も“リモート”に? 花火大会のライブ配信が活況
今年も花火の季節がやってきた。現在、全国各地では様々な花火大会が開催されているが、その楽しみ方にちょっとした変化が見られる。
7月26日夜、毎年恒例の隅田川花火大会が開催された。東京都台東区から墨田区にまたがる会場の夜空に打ち上がった約2万発の花火を目当てに集まった観衆は約93万人。その熱狂ぶりはニュース映像などでさかんに伝えられたため、多くの方が見知っていることだろう。
新型コロナウイルスの感染拡大が収束した2023年頃より復活し始めた花火大会。3年あまり中止・休止を余儀なくされた夏の風物詩を一目見るべく、パンデミックが終わって以降は毎年、全国各地の会場に多くの観客が詰めかけている。一方で、都市の許容範囲を大きく逸脱した大混雑には、公共交通機関のダイヤ乱れや雑踏事故、通行人とのトラブルなど様々なリスクが考えられる。さらには近年の気温上昇により、熱中症の危険も。実際、今年の隅田川花火大会では、熱中症の疑いで救急搬送される人が続出したとも報じられている。
こうした中、人気を博しているのがYouTubeにおける花火大会のライブ中継だ。たとえば、毎日放送の公式チャンネルでは7月25日に大阪市で開催された「天神祭奉納花火」と、26日に兵庫香美町で開催された「香住ふるさとまつり海上花火大会」、新潟県中越・県央地域のケーブルテレビ局「エヌ・シィ・ティ」の公式チャンネルでは越後三大花火の一つである7月26日開催の「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」がそれぞれ生配信されている。花火大会の生中継といえば、1978年の第一回大会より隅田川花火大会を独占中継しているテレビ東京の番組が有名だが、YouTubeでは同番組のようにゲストを呼ぶなどのテレビ的な作り込はない。あくまでも打ち上がる花火の映像をひたすらに流し続けるだけだ。
当然ながら間近で見る花火の迫力は格別だが、ここ数年、その「間近」に立ち入るにはあまりにもハードルが高すぎる。しかしYouTubeであれば、雑踏を気にすることなく、熾烈な場所取り競争を行う必要もない。冷房の効いた部屋にていつでも飲んだり食べたり、トイレに行けたりする環境で、リラックスしながら花火を見ることができる。しかも最近は、YouTube対応の大型テレビやプロジェクターも多いため、大画面&高音質でその臨場感を満喫することも可能であり、流し見にも最適だ。
先に挙げたチャンネル以外では、ウェザーニュースの公式YouTubeチャンネルが花火大会を積極的に配信しており、8月2日には「長岡まつり大花火大会」の生配信を予定している。インバウンドの影響もあり、各地の花火大会で例年並みかそれ以上に混雑が予想される今夏。YouTubeで快適に、真夏の夜空に咲く大輪の花を楽しんでみてはいかがだろうか?























