力士たちの豪快な食べっぷりを見よ “相撲飯”動画に視聴者「私たちも幸せになる」
大相撲の力士たちが豪快な食べっぷりを披露する動画が人気を博している。
大相撲・立浪部屋が2025年7月2日、公式YouTubeチャンネルに「【相撲飯】ご飯がすすむ絶品カニ玉&豚バラ大根 / グルメな力士が腕を振う!」と題した動画を公開した。内容は、立浪部屋の力士たちが大量の食材を調理し、完成した料理を食すというものだ。
厨房に陣取るのは、刻竜浪と北大地。立ち合いさながらの姿で2人横並びに座り、器用に具材を包丁で切っていく。特に北大地は、撮影スタッフや周囲の力士たちと絶え間なく雑談をしながら、高野豆腐やパプリカを綺麗にカット。具材をフライパンに投入すれば、スナップを利かせて振りながら炒めるなど、相当料理慣れしていることをうかがわせる。
この日のメニューはかに玉、豚バラ大根、野菜炒め。もちろん、ちゃんこ鍋も忘れてはいない。動画概要欄には「相撲に人生を捧げた力士たちは、稽古終わりにどんな相撲飯を食べるのか。豪快な食事シーンと料理シーンをお楽しみください!」とある。その文言通り、力士たちは大皿・大鍋いっぱいの料理をバイキング形式でお皿に取り分けていき、それらをおかずに、丼ほどの大きさの茶碗に盛られた白米をひたすらかき込んでいった。
コメント欄には「仲の良い仲間たちとおいしい食べ物。見る私たちも幸せになるチャンネル」「カニ玉と豚バラ大根超おいしそう~」「北大地さんも料理上手いの凄いな」などの声が寄せられている。
人間の本能に根差しているからだろうか、YouTubeにおいて「食」に関する動画の人気は根強い。とりわけ、常人では考えられないボリュームの“大食い”が見られる動画は確かな需要があり、中には、登録者数百万人を数えるチャンネルも珍しくない。そこにきて、古くから「食べることも稽古のうち」とされ、豪快な食べっぷりで知られる力士擁する相撲部屋がYouTubeに参入してきたのだから、注目を集めないはずがない。しかも、力士の食事風景を収めた動画は海外の視聴者にも刺さっているようだ。事実、先述の立浪部屋の動画コメント欄には日本語のコメントとともに、多様な言語のメッセージが届いている。
こうした「力士の食事動画」ブームは角界に広がり、登録者数49.8万人を数える二子山部屋を筆頭に、玉ノ井部屋、秀ノ山部屋などの各チャンネルにおいて類似の動画が投稿され、いずれも高い再生数を叩き出している。
そんな中、相撲協会は2025年4月10日に「YouTube運営ガイドライン」を各部屋に通達した。ガイドラインでは「大相撲の伝統と信頼を守ること」を求めた上で、動画内において大食いや過度な音声効果、悪ふざけといった大袈裟な演出を控えるように促している。YouTubeにより「大相撲のカジュアル化」が野放図に進むことを警戒した協会が「待った」をかけた格好だ。
とはいえ、「食」は本能に根差した行為だ。その本能を解き放ち、豪快に、そして楽しく幸せそうに料理をいただく力士たちに多くの視聴者が惹かれることは止めようもない。そのため、今後も品格とエンタメのバランスに細心の注意が払われながら力士たちの食事動画は投稿され、世界各国の人たちから支持を集めていくことだろう。





















