“泥に埋まっていたスープラ”が2年越しに復活 クルマ愛の成せる「レストアの極み」

 日本の旧車をこよなく愛するアメリカ・テキサス州在住の米国人YouTuber・スティーブが2025年5月27日、公式YouTubeチャンネル「スティーブ的視点 Steve's POV」を更新し、長らくカスタムしていた「トヨタ・スープラ」のエンジンがかかったことを報告した。

 スティーブは流暢な日本語で日本車の魅力を発信するYouTuber。運営するYouTubeチャンネル「スティーブ的視点 Steve's POV」の登録者数は73.7万人で、総再生回数は2.5億回超に達する。

 スティーブは2023年1月8日に公開した動画で、ヒューストンに住む知り合いから、右ハンドルの「トヨタ・スープラ(95年式)」を購入していた。走行距離は15万7970キロ。2~3年間野ざらしで保管されたため、内外装ともにボロボロで、おまけに泥の中に埋まった状態だった。以降スティーブは、長い時間をかけてこの車両のカスタムを続けていた。

 2025年4月29日に公開した動画では、スープラへトヨタの直列6気筒DOHCエンジン「2JZエンジン」を装着する作業を、息子のあっちゃんや自動車仲間らと共に行った。

 「ついに…あのトヨタ・スープラが始動した瞬間 最強2JZエンジンがついに目覚めた…! Abandoned Toyota Supra Revived! 2JZ Finally Comes to Life」と題した動画でスティーブは、エンジンを積んだスープラを前に「ここまで作業が進んできました。もうエンジンにオイルを入れて、ミッションにギアオイルを入れて、これからバッテリーを初めて繋いでみるので、ちょっとドキドキの時間だよね」と少し緊張の面持ち。念のため消火器をすぐ近くに用意し、準備は万端だ。

 ところがここで問題が。スティーブは「ここまで来たのに想像がつかないことが起きたんだよね」「『あとはこれだけだ』ということがあって、簡単だろうと。エンジンがかかるんだろうと思う時は一番甘い考え方なのかな」とし、何をやってもエンジン内の油圧「オイルプレッシャー」が上がらないと嘆いた。セルモーター(スターターモーター)を交換しても、依然としてPCに表示される「Oil pressure」は「0」のまま。その後、試行錯誤を繰り返しても状況は改善されなかった。スティーブは堪らず、懇意にしている自動車パーツ店スタッフにSOSの連絡を取る。その指示通りに、リロケーションキットのホースを組み直したところ、すぐにオイルプレッシャーが上がったという。スティーブはこの課題のため3日ほど足止めを食らったと言い、「解決できてよかったです」と喜んだ。

 しかし、一難去ってまた一難。今度はスロットルボディの調整がうまくいかない。ここでも仲の良い専門家を招聘したところ、数時間のうちに問題は解決した。やはり、持つべきものは車仲間だ。

 そしていよいよエンジンを始動することに。「3、2、1…」の合図とともにエンジンを付けると、見事に始動。2年越しの悲願が実り、スティーブたちは「Whoooo!」と歓喜の雄たけびを上げていた。

 本動画に対し、コメント欄には「エンジンかかった時のみんなの笑顔が子どものように無邪気で最高」「もう2年経つんですね!あの泥に埋まってたスープラがここまで復活するなんて」「おめでとう!!長かったね!最終段階ですね!!」「レストアの極みですね」などの声が寄せられていた。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる