車中泊動画はなぜ増え続けるのか? 進化するYouTuberたちの“キャンピングカー”から社会的背景を考える
しどらぼ(登録者数7.87万人/2025年3月11日時点)は、軽トラックの荷台に建てた“家”に、薪ストーブを導入したことが話題になっている動画クリエイター。2月28日に公開した動画には、薪ストーブをキャンピングカーで使うための準備から、実際に使用したシーンが紹介されている。薪ストーブを置く縁側を覆うためのタープは、自ら布に撥水加工を施し、布の細断とミシンでの縫い合わせ、縁側に合うサイズのものを製作。いざ設営すると、その出来は完璧で、薪ストーブの上でピザを作り、コーヒーを淹れ、暖かい車内で絵を描くなど、これまで以上に車中泊を満喫していた。この動画は日中に氷点下を記録した寒い日に撮影されたものだが、外の寒さは何のその。「信じられないほど室内は快適」で、寒さによる身体の負担が軽減されるなど、いいことづくめだったようだ。
「旅する家の物語」(チャンネル登録者数128万人)もまた、軽トラの荷台に建てた小さな家で車中泊を楽しむYouTuberのひとり。2月21日に投稿した動画では、モバイルモニターにアームをつけ、ゲームや動画を楽しめるようにDIYした様子を初めて披露した。動画では実際にゲームを楽しみ、動画を視聴する姿が確認できるが、実はこの動画が撮影された日は、最強寒波の影響で、大雪の予報が出されていた日。外で雪がしんしんと降る一方、自作したバイオエタノール暖炉やアイロンストーブ、オイルランタンに火を灯し、暖かな雰囲気に包まれた小屋から大きな窓ごしに真っ白な雪を望む幻想的な画が、視聴者の間で話題になった。
「猫のマサとDIY」(チャンネル登録者数12.8万人)はというと、こたつを設置した唯一無二のハイエースで愛猫・マサとともに車中泊する動画で人気を集めている。2月15日に投稿した動画では、マサと自宅の前に止めた車で一夜を過ごす様子を公開。この車はこたつ以外にも、オーブンレンジと電子レンジ、電気ポットを積んでおり、この日マサの飼い主は、オーブンレンジで調理した焼き鳥と干し芋で晩酌を楽しんでいた。外は大雨、気温3度というなか、エンジンを動かさずに車内の温度を保てるFFヒーターを使い、車内は23度という暖かさ。マサがこたつのなかで休憩するなどくつろぐ場面があり、マサの飼い主は車内は「家の中よりも暖かくて快適」だと説明している。家電の設置と万全な寒さ対策で、“ほぼ家”と表現しても過言ではないハイエースには、視聴者から大きな反響が寄せられている。
軽トラやハイエースといった車にDIYを施し、旅を楽しむ車中泊動画は、キャンピングカーと車中泊が身近になるなかでYouTuberたちの車が徐々に進化し、今では家のようにくつろげるものになってきている模様。冬は薪ストーブやこたつといった寒さ対策や、小さな家にこもってゲームができる車が登場したが、これからは夏に向けた暑さ対策も注目を集めそうだ。
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元AKB48で、現在はグラビアアイドルのほか、YouTubeチャンネル登録者数40万人(2025年2月現在)を誇るYouTube…