imase、書き下ろし楽曲を120人超えの楽団と共に演奏した感想を語る Pococha×ヤマハ「みんなの演奏会」収録現場レポート

imaseが100人超えの楽団と楽曲を演奏

 3月6日、ライブコミュニケーションアプリ『Pococha』とヤマハのコラボレーション企画「みんなの演奏会」スペシャルムービーが公開された。

【imase】FRIENDS!!! (Pococha × ヤマハ みんなの演奏会|Special Movie)

 「みんなの演奏会」は、imaseが今回のコラボのために書き下ろした楽曲「FRIENDS!!!」を、imase本人と120名超えの楽団で一緒に演奏するという応援企画。昨年12月に参加者を募集し、各自での事前練習期間を経て、2月13日にTIPSTAR DOME CHIBAにて、スペシャルムービーの撮影が行われた。

 本記事では、imase、演奏に参加した音楽ライバー、Pococha・ヤマハ担当者への取材コメントを交えながら、撮影の様子をレポートしていく。また記事後半では、imaseへの合同インタビューを掲載する。

120名近くにものぼる楽器奏者たちがTIPSTAR DOME CHIBAに集結

 演奏会場となったTIPSTAR DOME CHIBAは、千葉公園内にある屋内型競輪場。250mの木製トラックが会場をぐるりと囲む、その内側のアリーナで演奏会が開かれた。集まったのは、エレキギター、エレキベース、ドラム、ピアノ、キーボード、シンセサイザーのほか、ブラスセクションのトランペット、トロンボーン、サックス(アルト、テナー、バリトン)、さらにストリングスのバイオリン、ビオラ、チェロ、コーラス隊に指揮者まで、その数120名近くにものぼる楽器奏者たち。

 楽器を始めて1年という初心者からプロに近いライバーまで、演奏歴はバラバラだが、音楽が好きな気持ちは共通している。2月初旬、本番に向けての合同練習があり、全体の半分ほどが参加した中で、遠隔地にいる相手とオンラインで低遅延かつ高音質のリモート合奏ができるヤマハのサービス『SYNCROOM』が用いられたという。

 30分ほどのリハーサルを経て、楽団を先導する主役とも言えるimaseがアリーナに登場。動線を確認してから、いよいよ本番へと突入していく。撮影は何台ものカメラのほかにクレーンカメラ、さらにアリーナ内360度を撮影できるドローンカメラも使用しておこなわれた。監督からは参加者一人ひとりの表情が映るため、「楽しそうに! はしゃいで! 笑って!」と伝えられた。

 演奏楽曲「FRIENDS!!!」の尺は約4分ほど。imaseは各パートの参加者とハイタッチなどスキンシップを取っていきながら、ラストはクレーンが接近する特設ステージに上がって熱唱。アウトロでアリーナ後方へと移動し、映像は幕を閉じる。その間、常にアリーナを駆け回るimaseは、撮影が終わると思わずその場にしゃがみ込む。言ってみれば、アリーナ全体がステージ。当然、演奏する参加者の体力にも限りがあり、そう何度も撮影できるものではないということを、そこはかとなく示していた。

 しかし、いざ本番がスタートすれば、imaseをはじめ、参加者全員が笑顔に満ちあふれる。演出を超えた、企画のキャッチコピーにもある「一緒に奏でれば、音楽はもっと楽しい。」という、音楽そのものの力を感じさせる一幕だ。

 imaseも「演奏中にハイタッチをしたりアイコンタクトをして動いたりといったことはなかったので」「心もウキウキするというか、楽しいですよね」と話している。ピアノで参加したライバーのはなみーるは、「友達みたいな感じで、すごく親しみやすい」、ドラムで参加したライバーのMasatoは「可愛らしいお茶目な感じ」とそれぞれimaseの“フレンドリー”な印象を振り返っている。

 今回の参加者で一際目を引いたのは、ピアノを弾く7歳の少女。imaseも「一生懸命にピアノを弾いていて、素敵だなと思いました」とコメントで触れるほど。彼女にとって、今回の演奏会が人生初めての発表会だったという。

 「FRIENDS!!!」はグルーヴィなリズムが特徴で、意外にテクニカルな楽曲だ。はなみーるが「スウィングのリズムとか裏拍で入ったり、結構難しいんです」と話していたり、ヤマハ担当者も「大人向けのポップスで、楽譜もなかなか難しいものなんです」と捉えているとのこと。

 本演奏会では、そんな上級者向けの楽曲でも楽譜データを解析し、初心者用に編曲を行うことが可能な「楽譜難易度変換技術」が使用されたという。この技術は、ヤマハの「Yamaha Music Connect API」でも提供されている。作曲したimase本人としては「リズムが難しい方がみんなで一緒に楽しめるし、熱をちゃんと向けられる」と、少し難易度の高い楽曲にした狙いを明かしながら、「今回のためにみなさん一生懸命に練習をしてくださったと思いますし、現場で聞いても音が揃っていて、難しい曲だったとは思いますけど、完成されたものができてよかったです」と満足した表情で語った。

 「ラスト」と宣言された5回目の本番、さらに監督からのリクエストによる“アンコール”を含め、計6回の本番撮影で「OK!」がかかり、この日はオールアップ。imaseに花束が渡され、壇上に上がっての記念撮影が行われた。

 筆者も終盤はアリーナに降りて演奏会の撮影を観ていたが、120名超えに及ぶ演奏の迫力に圧倒されながら、一人ひとりが音を奏でる楽しさに溢れた表情や歓声からは今回の「みんなの演奏会」特有の一体感が生まれていたように思う。あの演奏会の瞬間は、確かに全員が“友だち”であり、“仲間”だった。その証が、スペシャルムービーとして刻まれている。

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