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『BOOTH 3Dモデルカテゴリ取引白書2025』から見る2024年の『VRChat』文化の成長

 『VRChat』向け3Dアイテム販売プラットフォームの代表格である「BOOTH」から、2024年の同プラットフォーム内における3Dモデルカテゴリ商品の取引データを集計・記録した『BOOTH 3Dモデルカテゴリ取引白書2025』が発表された。主に『VRChat』向け市場の現在地を示す貴重な情報だ。

 その内容を一言で表現するならば「急成長」に尽きる。3Dモデル取扱高は約31億円から58億円超と、前年比で約187%の成長を見せ、注文件数は前年比約2倍の402万件、注文者数は前年比約1.5倍の21万人と、2023年から大きく上昇した。

 その要因はもちろん、スタンミを筆頭としたストリーマーによる認知拡大が大きく作用しているだろう。その証拠に、3Dモデルの初回注文者数は2024年8月から急増している。特にスタンミの配信をきっかけに『VRChat』を訪れ、アバターや3D衣装、ワールド向けアセットを購入するに至った新規層が多く出現したと見て良さそうだ。

 また、ギフト文化も定着の傾向にあるようだ。誰かに3Dモデルを買って贈る文化は、『VRChat』を含むSNSユーザーに根付く、Amazonのほしいものリストにあるものを記念日に贈る文化の延長線上にあり、違和感なく浸透したものと推察される。2024年12月25日、すなわち昨年のクリスマスには、ギフト注文の割合が30%を超えたそうだ。こうしたユーザー動向を見るに、お中元などのリアルにおけるギフト文化の輸入も難しくないのかもしれない。

 こうした急成長を受けて、「BOOTH」もさらなる機能拡大へ向けて動き出しているようだ。そして、その一方ではHakuhodo DY ONEとARROVAがVRChat対応のマーケットプレイス・TOKYO AVATAR GATEを動かし始めている。『VRChat』向けアイテム市場は、2025年もさらなる拡大が起きるだろうか。

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