朝倉未来や那須川天心が1日で4キロ超の過酷減量…格闘家の“水抜き動画”はなぜ人気?

【−4キロ】過去最高幅の水抜きに完全密着

 そして那須川天心は、キックボクシングなど格闘技界で活躍していた2021年2月に水抜き動画を公開。「過去最高の水抜き量」と話す那須川は、この動画で約4キロの減量を目指して水抜きをしていた。汗を出すためにワセリンを体に塗ると、スパッツ・ズボン3本と、トップス3着の上にパーカー、さらにサウナスーツを着用。ニット帽と手袋をはめた状態で、ランニングマシーンで走り込むこと1時間。トレーニング開始前の56.9キロから約2キロを減らしたものの、さらに2キロの減量が必須だ。

 自宅に戻ってからは、半身浴での水抜きに切り替えた那須川。お湯のはったバスタブにエタノールを投入し、さらにバスソルトを追加するという独特の半身浴を行うこと2回。合計50分ほどの半身浴で、55.9キロまで落とし、残り1キロ弱というところでこの日は終了となったが、計量当日の朝は55.4キロまでの減量に成功。お粥を食べ、1度代謝を上げたあと、再び半身浴を済ませると55.1キロまで落とし、無事計量をパスしたようだ。

試合前の地獄の水抜き【1日3キロ減量】

 今年UFCに初参戦した朝倉海も、水抜き動画が話題になったひとり。2020年12月に投稿したのは、この年の大晦日に開催されたRIZIN.26の前日計量に向けた水抜きの様子だ。契約体重61.0キロのところ、撮影開始時点で64.1キロの海は、まずは皇居の周りを走ることに。ヒートテックの上にサウナスーツを着込み、1時間走り込むと、63.1キロに。その後は40分の入浴で62.3キロまで落とすと、その後も2回入浴し、ようやく61.5キロまで落とすことに成功。水抜き過程では、「何十回やっているんですけど、やっぱりキツイ」と本音を吐露するシーンや、計量当日の移動中には「早く水が欲しい」など、その辛さを感じさせる発言もみられたが、計量後には「計量クリア。バッチリ」と、晴れやかな笑顔でカメラに報告した姿がなんとも印象的だった。

 3人の水抜き動画のコメント欄には、「本当にリスペクト、、リングに上がる人たちは皆命削ってる」「見えないところで大変な事してる」「本当に自分に厳しくないとできない」など、格闘家たちの命懸け努力に驚きの声があがると同時に、尊敬が示されている。だが、注目したいのはそれだけではない。実は未来の動画には当日の朝、一緒にサウナに入るなど最後の追い込みをサポートした友人の姿が。計量後、すぐにでも水分補給したいはずの未来が、真っ先にその友人に水を手渡した行動に、「凄すぎる」と称賛が集まっていたのだ。

 水抜き動画は観戦をより楽しむためのものではあるが、彼らの格闘家としての努力や覚悟、人としての魅力がみられるコンテンツとして支持を集めていると思われる。今回のRIZINではどの選手がどのような水抜きを行い、はたまた動画は投稿されるのか。年末年始の動画が楽しみだ。

朝倉海、壮絶な“水抜き”公開 約5.1キロの減量に視聴者「メンタルがエグイ」

2024年12月20日、格闘家の朝倉海が自身のYouTubeチャンネルを更新。水抜きの様子を公開した。減量前体重は「61.8キロ…

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