来年は“次代のスーパースター”誕生の年に? 歌広場淳が2024年の『スト6』シーンを振り返る

歌広場淳が2024年を振り返る

 大のゲームフリークとして知られ、ゲーマーからの信頼も厚いゴールデンボンバー・歌広場淳による連載「歌広場淳のフルコンボでGO!!!」。今回は年末ということで、2024年の格闘ゲームシーンについて『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)の話題を中心に振り返っていくことに。

 『スト6』の発売初年度である2023年からのこの2年間は、言うなれば「起承転結の“起”にあたる期間」だったとした歌広場淳。日常をも侵食するほどの盛り上がりを目の当たりにする機会も増えたなかで、“承”の年となるであろう2025年に期待することとは?

 自身の活動の振り返りや、来年に向けた抱負とともに、たっぷりと語ってもらった。(編集部)

“『スト6』を使ってどう遊ぶか?”がフォーカスされた2024年

 2024年もこの連載を通して、たくさんの方とお話をさせてもらいました。対談相手を務めてくださったみなさん、本当にありがとうございました! 初めましての方もいれば、お久しぶりの方もいるというなかで、全員が全員『スト6』に対して感謝の言葉を口にしていたのが印象的でしたね。

 みなさんが『スト6』に感謝しているように、『スト6』の開発の方々もみなさんに感謝しているはずです。僕はみなさんの感謝の気持ちを『スト6』に届けたいし、『スト6』からの感謝の気持ちをみんなに届けたい。そういった役割を担えたらいいなと思っています。

 さて、今年もあっという間に1年が過ぎていきました。個人的には、『スト6』発売初年度の2023年よりも、今年のほうが目まぐるしく感じましたね。それはなぜかと考えてみると、みなさん『スト6』の遊びかたが“わかってきた”からなのではないかな? と思っています。

 『スト6』初年度は自分たちのことで精いっぱいなところがあったと思うし、「これから何が起こるんだろう?」というワクワク感と活気に満ちていて、毎日おもしろい出来事が起きている――そんな1年でした。それに比べて2年目は、各々のなかに進むべき道や方針のようなものが少しずつ見えてきたようなところがあって。“『スト6』を使ってどう遊ぶか”に、よりフォーカスされた1年だったと感じています。

“流行歌”と同じ道をたどりつつある『スト6』

 僕の中でも『スト6』の存在感がとんでもなく大きくなりすぎて、もはや生活のほとんどが『スト6』に支配されていたというか。今年はただ単純にゲームとして遊んでいるだけではなく、『スト6』をきっかけに、いままで行ったことがない場所を訪れる機会もありました。

 僕が5月に行った「ラグーナテンボス」(※1)がいい例ですね。あちらでは『スト6』の当時の新キャラクターだった豪鬼を、実装日前に体験プレイできるイベントが開催されていたんです。もちろん、豪鬼がここでしか使えないキャラクターというわけではなく、言ってしまえば「ゲーム内より少しだけ早く豪鬼で遊べるよ」というだけのイベントだったのですが、それでも行きましたもん。「みんなよりも先に豪鬼を触りたい!」と思って。

※1……愛知県蒲郡市の複合リゾート施設。3月~5月にかけて『スト6』とのコラボイベントを開催した。

リアルバトルハブ in ラグナシア

 『スト6』がどんどん日常を侵食していったし、日常に留まらず社会をも侵食してきているような感覚がありました。それは「東京ゲームショウ」に遊びに行ったときに、『スト6』と関わっている企業さんがものすごく多いなと感じたという、ゲーム業界内の範囲に絞ったお話がまずありまして。

 くわえてゲーム業界の外に目を向けてみても、たとえば電車の駅構内でも『スト6』のポスターを目にするような機会があって。それは鉄道会社主催の『スト6』大会の告知ポスターだったわけなんですけど。本当に社会に溶け込み始めているというか、「ウソでしょ!?」と思ってしまうくらいのことが現実に起こっていますよね。

 3月のこく兄との対談でも「冬の時代を長く過ごしてきた格ゲー業界に、春どころかいきなり夏が来た」という話をしました。それは1年目にみんなで『スト6』を盛り上げようとがんばったぶんが、2年目になって着実に花開いたということかもしれないなと。

歌広場淳×こく兄“おじリーガー”対談 「優しさ」と「恩返し」がつなぐ、格ゲーマーたちの輪

大のゲームフリークとして知られ、ゲーマーからの信頼も厚いゴールデンボンバー・歌広場淳による連載「歌広場淳のフルコンボでGO!!!…

 初年度の「ストリートファイターリーグ: Pro-JP」もすごく盛り上がりましたけど、2年目はさらにものすごい視聴者数になっていましたから。数字として表れているのが素晴らしいですよね。

 思い返せば、街を歩いていて「NEW ERA」と「ストリートファイター」のコラボのショーウィンドウにばったり出くわしたこともありました。これって、“流行歌”と近い現象だと思うんです。流行りの曲って、自分から聴こうとする気がなくても外に行けば有線で流れているし、旬な顔ってわざわざ見に行くまでもなく街中や駅の広告で見かけるし。

 流行が極まると、もはやどこへ行っても逃れようがなくなる。最終的には“太陽”みたいなものになるわけです。『スト6』が“太陽”のような存在になったと言ったらさすがに大げさですけど。でも、真夏のような日差しの強まりは着実に感じますよね。

「好きなものは『スト6』です!」が通じる時代に

 “太陽”はオーバーなたとえだったんですけれども……。これに関連して、ゴールデンボンバーがまだ駆け出しだったころに大先輩から聞いた印象的な言葉を思い出したので、ちょっとお話しさせてください。

 当時、僕らはいろいろなバンドマンさんのお話を積極的に聞きに行くということをしていました。そこで、ある大物ヴィジュアル系バンドの大先輩がこうおっしゃったんです。「俺らはよく、“Vロック”というくくりで呼ばれることがあって、CDショップとかだと“Vロック”の棚があってそこに並べられているよね。ただ、あれって言ってしまえば“Jロック”だし、“ロック”なんだよね」と。

 つまり、“ロック”という大きな枠組みの中に、“Jロック”とか“Vロック”という細かい区分けがあって。理由としては“そうしたほうがわかりやすいから”なんだけど、「いつか俺らだって、当然のように“ロック”の棚に並んでいてもおかしくないじゃないか」という意図のお言葉だったと思うんです。

 僕はそれを聞いたときに、「わかる!」って気持ちとともに、細かい区分けだと一般には伝わりにくいことに複雑な感情を抱きました。でもって僕自身、「好きなものはなに?」と聞かれたときに、1発目で「ゲームです!」って答えていたことにも、はたと気が付いたんですよ。

 好きなタイトルを挙げるとしたら『ストIII 3rd』(ストリートファイターIII 3rd STRIKE -Fight for the Future-)とか、『カプエス2』(CAPCOM vs. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001)とか、「KOF」(ザ・キング・オブ・ファイターズ)シリーズって話になるんですけど、「好きなものはなに?」って聞かれたときに「『カプエス2』です!」って言ったことはなかったなと。

 それは、わからない人にも伝える努力というのと、「『カプエス2』と言ってもどうせ伝わらないだろうな」という諦めが半々で。それを思うと、『スト6』はそろそろ『スト6』単体の棚ができ始めていてもおかしくないんじゃないかなと思うわけです。

 それと同じことで、「“eスポーツ”って言葉、最近あまり言わなくなった気がしませんか?」とも思います。僕自身、“eスポーツ”ってものすごく使い勝手がよくて、これまで多用してきたと思うんですけれど。わざわざ“eスポーツ”と言わずとも、『スト6』と言えば伝わるっていいことだなって。だって、そのほうが話が早いじゃないですか(笑)。

 僕らの世代は時代的に、「趣味はゲームです」と答えることにも多少の後ろめたさがあったというか、勇気がいることだと感じている人も多いと思うんです。僕なんかは「どうせ言ってもわからないだろうな」という諦めもあるし、「言ったらなにか楽しいことが起こるかな?」と期待することに疲れちゃっている節もあるし。

 そう思うと、いまの若い子たちが「好きなものは『スト6』です!」と言ってあっけらかんとしている感じが、本当に素敵だなと。好きなものを堂々と好きって言える雰囲気があることもそうだし。なにより、発売1年目に格ゲーマーたちが一致団結して『スト6』を盛り上げようとがんばったこともあって、信じられないくらい10~20代にも広まりましたからね。先日の「ハイタニ登竜門オープン」(※2)では、「いまの10代とか20代のプレイヤーって、こんなに強いの!?」という形で可視化されていました。

※2……強豪格ゲーマーのハイタニ氏と所属チームのREJECTによる、若手プレイヤー支援プロジェクトの一環として開催された、22歳以下限定のトーナメント。

この盛り上がりを裾野にも広げる仕組みを

 「2年目は“『スト6』を使ってどう遊ぶかを”考える年だった」という話に戻りますけれど、3月には試合観戦中のガヤ(声援)の大きさも順位を左右する「騒音カップ powered by NURO 光」が開かれたり、8月には本番までの睡眠量がスコアに加算される「睡眠計量e-SPORTS CUP SLEEP FIGHTER Supported by ドリエル」があったりしましたよね。

 『スト6』という食材を「どう味付けするか?」という段階になって、まだまだみんなが思いついていないような味付けのしかたもたくさん眠っていると思います。ただ、すごくいい食材で自由に加工できるがゆえに、それを扱うお店がめちゃくちゃ増えてしまうというのは、良くも悪くも。課題……とは言わないまでも、つぎなるトピックになりそうですよね。つまり、「この2024年においてタピオカ屋さんって何件残っているの?」って話と似ていて。

 『スト6』がおもしろいゲームで話題性もあるから、「自分もなにかやりたい!」と考えたらみなさんまず思いつくのは大会を開くことですよね。公式や企業主催の大会をはじめ、有名ストリーマーさんの大会から、小規模のコミュニティや個人主催の大会まで、いまは大小さまざまな大会が行われているわけですけど。

 そうなると常に大会で飽和状態になって、そのうち参加者が足りなくなって急遽中止になる大会が出てきたりなんかすると、「毎週やってた◯◯さんの大会、終わっちゃうらしいよ」「そういえば最近『スト6』盛り上がってなくない?」みたいなことを言い始める人が出てくるわけですよ。マクロ視点では全然問題ないんだけど、ミクロ視点で物事を切り取って「陰りが見える」と言い出す人が。

 乱立していたタピオカ屋さんがバンバン潰れていっているというニュースを見て、なんとなくタピオカにネガティブなイメージを持った人もいると思うんですけど、べつにタピオカ自体の味が落ちたわけじゃないんですよね。なんだったら、僕がよく横を通りかかるタピオカ屋さんなんていまだに行列ができていることだってあるし。

 それはそれとして、実際にXで「参加者不足で今夜の大会は中止になりました」という主催者の方のポストを見ることもあるので、この盛り上がりを裾野にも広げていく仕組みは整備していくべきだと思います。タピオカ屋さんの場合はビジネスであり競合他社ですけど、僕らはお客さんを取り合う必要なんてなくて、みんなで盛り上がっていけばいいんですから。

2023~2024年の『スト6』は「起承転結の“起”」

 仮に『スト6』の時代が8年続くとしたら(※3)、昨年と今年は起承転結の“起”にあたる期間だった気がします。そうすると2025年からの2年間が“承”になるわけで。来年は、グループごとやチームごと、あるいは事務所ごとの動きがさらに活発になりそうな予感がしますね。

※3……「ストリートファイター」シリーズは、前々作の『ストリートファイターIV』以降、おおよそ7~8年スパンで新作がリリースされてきた。

 「CRカップ」や「REJECT FIGHT NIGHT」のような、ストリーマーを集めてやる形式のチーム戦イベントに関しても、「こうハイペースで開催されているといわゆる初心者枠の人が枯渇しちゃいそうだよね」という話をこく兄としましたが、それは杞憂で。発売1~2年目と比べたら爆発的に増えることはないだろうけれども、定期的に掘り起こされ続けると思います。それはやはり、『スト6』が生活に浸透し始めているから。

 いまとなっては、『スト6』をまったく遊んだことがなくて、かつ強いポリシーを持って「絶対にやりたくない」と思っている人って、たぶんもうほとんどいないんです。きっかけがない、あるいはプレイする環境がないだけで、背中を押されるできごとさえあれば触ってもらえそうな気がするんですよね。

「僕の強みを100%発揮できるのはオフラインイベント」

 僕個人の振り返りをすると、「やはり自分はオフラインイベントがいちばん向いているんだな」ということを感じた1年でした。今年は「EVO Japan 2024」や「CAPCOM Pro Tour 2024 ワールドウォリアー 日本大会 オフィシャルパブリックビューイング 第3回」といった大規模大会の実況解説席にゲストとして呼んでいただく機会がありました。ああいった場こそ、僕自身がやっていることの延長線上にある場所なだけに、僕の強みを100%発揮しやすいのかなと。

「CAPCOM Pro Tour 2024 ワールドウォリアー」日本大会 #3 ゲスト:歌広場 淳

 オフラインイベントって、極端なことを言えば“試合内容だけ”を見に来ている人っていないんです。オフならではの“+α”の部分を楽しみにしているとか、なんだったら試合内容にほぼ興味がなくてオフの空気感を味わいに来ている人もたくさんいるはず。それだけに、盛り上げ甲斐がありますよね。

 以前、ゴールデンボンバーでこういう与太話をしたことがあったんです。「真に音楽だけを愛している人がいたとして、その人は、たとえばライブステージの幕が閉まっていて奥から音だけ聞こえてきてもうれしいと思うのか?」と。僕は決してそんなことはないと思っています。それくらいオフラインイベントって、“ならでは”の魅力にあふれた場所なんですよね。

 オンラインのイベントと比べて労力がかかるのでしかたない部分もありますが、まだまだオフラインイベントの絶対数が少ないと思うし、僕自身もそういった場に携われた回数がまだ少ないのは心残りというか、これから取り組んでいけることなんだろうなと思います。

「配信を通して心強い“味方”ができた」

 逆にうれしかったことを挙げるとしたら、配信関連ですね。自分が継続的に配信をやってきて、それを見てくれたことがきっかけとなって『スト6』を始めてくれた女の子たちがたくさんいるということが、とてもうれしく思います。それは『スト6』という共通の話題ができたということでもあるし、なにより僕のことをより深く知ってくれている子が増えたということでもありますから。

 スタート地点として「淳くん、今日はストリートファイターってゲームをやっているんだ」「よくわからないけど、淳くんが楽しそうでよかった」って段階があったとしたら、シンプルに「淳くんが勝ってうれしい、負けて悔しい」というステップを経て、いまでは「淳くんがなぜこんなに喜んでいるのか、悔しがっているのか」というプレイヤー目線の踏み込みかたをしてくれている子まで出てきていて。まだまだ数は少ないですけれど、僕にとっては革命的な出来事だと思っています。

 これまでも、「僕が好きなものを好きになってくれる」というところまでは結構あったんですけど。好きになってなおかつ、なんでこんなに一生懸命になっているのかを理解してくれたり、一緒に喜んだり悔しがったりするところまでいけちゃっているんですよね。感情や感覚を共有できる人が増えた――味方ができたって気持ちなんですよ。本当に心強いです。

 しかも僕は、ヴィジュアル系エアーバンドとしてさまざまな世代の女の子たちにファンになってもらっているので。そういった女の子たちにも格ゲーのおもしろさを伝えていける可能性があるというのは、ひょっとしたらあのウメハラさんにもできない自分だけの武器なんじゃないかなと思っています。そういったやり甲斐を感じているという意味でも、嬉しかったですね。

海外遠征、“スーパースター”誕生への期待――2025年の抱負と願望

 来年こそは格ゲー関連で海外に行きたいですね。単純に行ってみたい。今年は「EVO 2024」への参加を目指してがんばっていたんですけど、どう考えても日程的にむりだということが早々に判明して泣く泣く諦めたので。「EVO」に限らず、サウジアラビアでもどこでもいいから海外に行きたい!

 ゲームのために海外に行くって、当たり前ですけど、やはりまだ「ごく一部のゲーマーがやること」じゃないですか。でも、サッカーや野球のファンが海外に行って現地観戦することって、よくあることとは言わないまでも、世間には理解されていますよね。格ゲーも早くそんな風になったらいいなと。

 あと、これは抱負というよりは願望として、格ゲー業界に“スーパースター”が生まれてほしいです。僕自身の手で生み出そうとか、僕がプロデュースしたいとか思っているわけでもなければ、つくろうと思ってできるものでもないんですけど。おそらく、もうすでに“スーパースター”の素質を持っている人たちはいるはずで、まだ頭角を現していないだけだとも思います。

 僕は常々感じていたことがあって、それは「僕自身に才能はないけれど、才能のある人を見つける才能には恵まれている」ってことなんです。だからそれこそ、格ゲー版の大谷翔平選手のような“スーパースター”が出てきたら、僕はその人を全力でバックアップしたいなと思っています。

 今後、燦然と輝く“スーパースター”が誕生したら、その人を押し出すお手伝いをしたいなというのが僕の個人的な願望であり、目標のひとつ。……で、それと「海外に行く」という目標が紐づいたら本当に最高ですね(笑)。

 ちなみに、僕が考える“スーパースター”の条件というのは明確に2点ありまして。ひとつ目は、“誰にも真似できない”こと。ふたつ目が、“誰からも愛される”ことです。考えようによっては矛盾する要素かもしれないし、本当の意味で誰からも好かれるって不可能なことだとは思うんですけど、でも、大谷選手がやっていることは、たぶんそういうことじゃないですか。

 起承転結の“承”にあたる今後2年間で、本当にそういう“スーパースター”が生まれるんじゃないかという期待がありますし……。“転”や“結”のあたりでは、『スト6』で活躍していたトッププロたちの引退という出来事があるんじゃないかなとも勝手に予想しています。「格ゲーって年齢は関係ないよね」という定説が覆されて、「やはり若い子には勝てないな」ってなる瞬間がどこかで来るんじゃないかなと。

 でも、それは普通のことですよね。サッカーだって野球だってそうだし、格ゲー界もそういう段階までいってほしいなって。もちろん、だから誰かに引退してほしいって意味ではないですよ(笑)。

 たとえばプロ格ゲーマーの引退というできごとを、アイドルの卒業コンサートのように華々しく飾るような発想って、いまのところはないじゃないですか。格ゲーもだんだんとそういう発想になっていったらいいなと。それってつまりエンターテインメントであり、ショービジネスですから。

 現段階では夢にも思わないことですけど、いずれは格ゲーマーの引退セレモニーが大々的に執り行われて、その中で引退エキシビションマッチ的に試合が始まり、技が決まるたびにみんなが泣き出す――そんな光景を、僕はまだ見たことないんですよ。観客みんなが大号泣しながら試合を見つめる光景っていうのは想像もできないし、だからこそ見てみたい。まだまだ今後も、見たことのないような景色が僕ら格ゲーマーを待っているんじゃないかという期待感があります。

“芸能界最強”としての矜持「脅かす者が現れても、僕は負けない」

 ちょっと話が未来に飛びすぎたので、“スーパースター”の話に戻したいんですけれども。「本当は僕自身がそうなれたら最高だよな」という思いもありますけど、まだちょっとそれは難しそうなので。

 ただ、僕としては公式的な場でそれを証明できていないだけで、“芸能界最強格ゲーマー”という称号は僕のものだと信じて疑っていません。それを証明できる機会があるなら望むところだし。もはや、その地位を脅かされたいとすら考えています。

 たとえば、どこかの事務所から若者5人組のアイドルグループが突然出てきて、「メンバーの◯◯くんが『スト6』超強いらしいよ!」という話になり、その子がすごい人気でテレビに出るとなって、対戦相手として僕を呼んでもらえるみたいなことが、来年は起きるかもしれないじゃないですか。

 そうなったときに負けないようにはしておきたいし、僕は負けないと思います。

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