楽器の弾けないライターがビート作りを楽しむ iPhoneと『SP-404MKII』で始めるサンプラーのススメ(後編)
「サンプルパック」を活用すればより遊びの幅が広がる
「サンプラーで手軽に遊ぶ」を実現する際に役立つのが、「サンプルパック」というやつである。これはさまざまなサンプルを収録した音源集であり、ドラムキットやメロディループを含んでいる。世界にはあらゆるジャンルのサンプルパックが流通しているので、気になる音色のサンプルパックを買ってSP-404にインポートすればさまざまなサウンドを簡単に鳴らせる。ローランドのサブスクリプション・サービス「Roland Cloud」でもさまざまなサンプルパックが販売されているので、まずはここからいくつかダウンロードしてみるのもオススメだ。
本機にサンプルをインポートするにはPC用のソフトウェア「SP-404MKII(本機と同一名称)」を利用する。このソフトを起動したパソコンに本機を接続することで、サンプルの管理・編集が可能になる。
本ソフトには前述した「SAMPLE EDIT」の機能や本体設定の変更機能もあり、本機をパソコンと組み合わせて使うなら必須のソフトだ。スタンドアローンでの起動に加え、DAW上でプラグインとして起動することもできる。本機に対応した形式の音声ファイルであればドラッグアンドドロップで読み込むことが可能だ。
特におすすめなのがサブスクリプション型のサンプル素材ダウンロードサービス「Splice」との連携。購入済みのサンプルならSpliceのソフトから「SP-404MKII」のソフトにドラッグ&ドロップするだけで配置できる。
Spliceでウワモノとなるメロディのループ・サンプルを見つけたら、それに近いBPM(テンポ)のドラム・ループ・サンプルを探して、この2つのサンプルをパッドに配置、本機を操作してBPMを揃えて鳴らすと簡単に4〜8小節程度のループトラックを組むことができる。さらにこのループトラックに対してエフェクトをかけたりして遊ぶのが、手軽で楽しい。そんな遊びをベースに簡単な動画を撮ってみた。こうした動画を撮るのも簡単で、本機とiPhoneを接続したらあとはiPhoneの「カメラ」アプリで動画を収録するだけ。
このセッティングは、楽器の演奏動画を撮るなどの用途にも便利だ。楽器を『SP-404MKII』に繋いで、写真のようにセッティングすれば簡単に演奏が収録できる。オーディオインターフェイスとしての活用法だ。
このように、サンプラーには楽器が演奏できなくても、音を操作して遊ぶ面白さがある。そして、それは自由に楽しんでよいはず。その入口として『SP-404MKII』は良い選択肢になるはずだ。