iPhone 15 Pro MAXで『共創自治区CONCON』と『郭巨山会所』を撮影してみた

『iPhone 15 Pro MAX』で建築撮影

 

100年抱えた問題を解決した、祇園祭りを支える山鉾の会所の改修

 次にご紹介するのは、祇園祭で巡行する山鉾のひとつである郭巨山会所を増改築した建築である。なんと100年前の通りの拡幅により小さくなった敷地に建てられたため、必要な面積は足りないまま活用されてきた。
 他の会所の建替が進む中、郭巨山も建替を検討したが増築をすることで問題を解消したという建築である。写真で見える左側が既存の蔵、右側が会所家、中央の蔵と会所屋を繋ぐ黒い部分が増築部分となっている。

中央部分を増築したので、通りに面する会所屋の外観は100年前のまま残されている。

 

内部にいながら建築の屋根や外壁に触れられる空間

 内部に入ると蔵と会所屋はほとんど手をつけていないので、増築部分からはそれぞれの建築の外観を見ることができる。外壁や屋根や軒がそのままなので、普段は近くで見ることのできない建物の2階部分の外壁や軒を間近で見ることができる。

増築部分は耐震性の向上を兼ねている

 増築部分は耐震改修を兼ねている。蔵は十分な強度があるが、会所屋は現代では耐力が足りず、増築部分から鉄骨の柱が貫き、補強されている。新しく設けられた鉄骨柱は既存の柱に合わせて同じ色で塗装されている。蔵の部分の軒は施工の精度が悪かったのか、一部新しく設けられた柱が貫いている。

 会所の中には、至るところに建築を解説した資料が地区住民により貼られており、この計画と建築への思いと誇りを感じることができる。

 蔵と会所屋は保存建築物に指定され、基準法適用除外されている。行政と共に建築基準法同等の安全性を確保する保存計画とその技術が評価され、2023年の建築学会作品賞を受賞している。

●参考情報
 2024年5月23〜8月4日まで、東京都港区南青山一丁目に位置する
「TOTOギャラリー・間」にて『魚谷繁礼展 都市を編む』が開催中。

https://jp.toto.com/gallerma/

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