元ストリーマー・夢野あかり&初の研究生組・紡木こかげ 『RAGE VALORANT』に挑むぶいすぽっ!メンバーたちを掘り下げる
猪突猛進で負けず嫌い 実力はもちろん「キャラの濃さ」も魅力な夢野あかり
夢野あかりが人気なのは、その実力だけではなく、パーソナリティにも注目が集まっているからだ。
アニメキャラクターかと思ってしまうほどのハイトーンな声、その声にマッチするような元気で明るい性格で盛り上げてくれる。そんな元気な彼女を見てリスナーからはさまざまなコメントが送られ、配信はいつも活気あるやり取りが交わされている。
夢野は特に大会などで「カッコイイ姿・勝ってる姿を見せたい」とよく口にしており、「自身の活躍する姿をみてポジティブな気持ちになってほしい」という願いが、彼女が活動を続ける原動力になっているともいえそうだ。
こういった言葉から分かるように彼女は真っ直ぐな性格であり、なかやまきんにくんよろしく「ヤー!」と大きな声で気合を入れてプレイしていくことも。配信中・大会企画などで何度も「ヤー!」と言い続けた結果、元ネタであるなかやまきんにくんとケイン・コスギの両名とのコラボに発展したことがあり、本人からも認知されているようだ。
元気いっぱいかつ真っ直ぐな性格の夢野だが、その配信スタイルも“ストロングスタイル”。向上心の塊も高い彼女は、対戦においても満足することはあまりなく、対戦に勝利した瞬間にもかかわらず「なんかちょっと良くなかった、いまの試合」と自身の至らなさを口にするほど。
そうして悔しさが積み上がると、負けず嫌いな性分が顔をのぞかせて配信時間もかなり長くなっていき、10時間や20時間以上、日によっては40時間以上にわたってプレイしつづけることがある。そんな日々を数年にわたって続けてきた配信活動は「ストイック」「禁欲的」とさまざまに言い換えられそうだが、リスナーも心配になるほどに身を捧げていく姿は、まさに「強情な求道者」であろう。
一方で実直すぎる性格が故に、とっさに機転を利かせるのが得意ではないようだ。コラボ相手やリスナーと会話しているとき、またはゲームプレイ中でも、アドリブを効かせたりアイデアがうまく思い浮かばなかったりする場面を配信で見ることがある。
真っ直ぐ一直線、それゆえに不器用。素晴らしいプレイを見せたかと思いきや、次の場面では機転が効かずあり得ないような珍プレイもみせてしまう。そのためか、他のストリーマーやVTuberと絡むときはイジられ役に回ることが多い。
最近では対応する術を身に着けつつあるのか、当人や周囲にツッコんだり、逆ギレするシーンも見られるようになってきた。しかし、いじられてテンパってしまう姿は「濃いめのあかりん」のころから彼女を知るファンから見慣れたワンシーンであろう。彼女の場合、「可哀想は可愛い」などとも言われがちだが、そういったコメントをしやすい配信のムードも相まってなかには度を超えて攻撃的な内容のコメントが目につくこともある。
ぶいすぽっ!運営からも心配の声をかけられたと言われているが、女性ストリーマーから女性VTuberへと立場が変わったことにより、今後すこしずつファン層が変化したり、夢野自身の配信スタンスが変化したりすることも十二分にありえる。「いつものノリ」で傷つけるようなことがないよう心がけたいところだ。
2023年6月18日にぶいすぽっ!への加入が発表されると、以前から彼女を知る多くのストリーマーやVTuberらが祝いの言葉を口にした。eスポーツチームにVTuberが加入することは事例としてあるが、ホロライブやにじさんじといったVTuber事務所などではまず見られない動きとして、多くのファンや関係者を驚かせたのだ。
加入から約1年が経過したいま、彼女は大舞台に向けてチームメイトとコーチと一丸となって練習・親睦を深めている最中である。
ところで、練習のなかでふと「夢野あかりは人と会いたがらない」ことが話題になった。以前から配信中にぶいすぽっ!メンバーからご飯に誘われても言葉を濁してきたという彼女、今回の練習期間中にも「メンバーと会わない・会えない」さまざまなエピソードが明らかになった。
これに加えて、ぶいすぽっ!メンバーの名前を間違えてしまう(八雲べにを「やぐも」、紡木こかげを「こむぎ」など)こともあるなど、「じつは夢野あかりはぶいすぽっ!が好きじゃないのでは?」とイジられるようになった。別の配信では、ストリーマーのClutch_Fiやajaが「連絡が中々返ってこなくてフルパに誘いづらいよ!」と夢野に冗談交じりにツッコむシーンもあった。
もちろんだが、夢野あかりがぶいすぽっ!メンバーを知らないわけがなく、人付き合いに苦手意識があるとしても、分け隔てなく関わりを持とうとするスタンスなのは、彼女の配信を見ていればよく伝わるところだ。
濃いめのあかりんから夢野あかりへ、ストリーマーからVTuber~バーチャルタレントへと立ち位置を変え、大きな変化の時期を迎えている彼女。リーダーとして迎える卯月の大舞台において努力の花は開くのか、注目すべきだろう。