Google『Gemini』、OpenAI『ChatGPT』、Microsoft『Copilot』……3社の有料プランを比較

Google、OpenAI、Microsoft……3社の会話型生成AIの強みを比較

 それでは、他社の会話型生成AIと『Gemini Advanced』を比較してみよう。まずは、Microsoftが出資するOpenAIの『ChatGPT Plus』だ。『ChatGPT Plus』ではLLM「GPT-3.5」「GPT-4」が利用可能で、無料ユーザーと比較してレスポンスが高められている。また豊富なプラグインにより、AIの機能を拡張できるのも特徴だ。月額料金は20ドル(約3,000円)で、『Gemini Advanced』とほぼ同等だ。

 Microsoftは自社でも、会話型AI『Copilot Pro』を提供している。『Copilot Pro』は利用者が多いピーク時でも「GPT-4」「GPT-4 Turbo」に優先的にアクセスでき、『Microsoft 365』アプリで文章の下書きやメールの要約、プレゼンテーションの作成などが可能だ。『Copilot Pro』の月額料金は3,200円で、これまで紹介した会話型生成AIのなかでは最も高額だ。

 3つの会話型生成AIを比較すると、『Gemini Advanced』はGoogle製品との連携や実質的な月額料金の安さが魅力的だ。一方で、『ChatGPT Plus』は豊富に用意されたプラグインを活用した、柔軟かつ実践的な利用が可能だろう。『Copilot Pro』は(『ChatGPT Plus』ユーザーと比較して)優先的なアクセス権による快適性を得られるほか、OfficeなどのMicrosoft製品との連携が必要な場合に力を発揮してくれそうだ。

 ここで紹介した3つのサービスだけでも、それぞれが少しずつ異なる強みを持っていることがわかるだろう。自分にあうAIサービスを考えるうえでは、利用環境や用途を踏まえて選択してみてほしい。

〈Source〉
https://japan.googleblog.com/2023/12/gemini.html
https://japan.googleblog.com/2024/02/bard-gemini-ultra-10-gemini.html
https://japan.googleblog.com/2024/02/gemini-15.html

GoogleとOpenAIの争いは激化必至か 2024年注目の生成AIトレンド4項目

2023年は生成AIが飛躍的に普及した年であり、特にOpenAIの「ChatGPT」が市場をけん引する形で広まりを見せた。本稿で…

関連記事