ホロライブの“ひと味違う”新グループ・ReGLOSSの四半期を振り返る(音乃瀬奏/轟はじめ/儒烏風亭らでん編)

音乃瀬奏、轟はじめ、儒烏風亭らでんの四半期を振り返る

自由でマイペースな振る舞いでリスナーと楽しませる歌姫の卵・音乃瀬奏

 つづいて紹介するのは、音乃瀬奏(おとのせ かなで)だ。ReGLOSSメンバーのなかで特に高い歌唱力を持っていると噂されているメンバーだ。

「クレッシェンドな日々を過ごす音楽家の卵。どんな時も彼女の側に音楽はある。」

 このように書かれた公式紹介文だけでも、彼女の活動における軸が見えてくる。

 薄黄色の長髪、クルっとした瞳、白を基調にした服に音符マークの飾り、パッと見ただけでも明るく可愛らしいイメージが伝わってくる。

 「オーディションのとき、カバーの社員さんの前でリコーダーを吹いたんだ。めちゃくちゃ真面目な面接で、特技を披露する時間もなかったんだけど、逆に質問することができる時間を与えられたときに『すいません! 準備してきたものが1つあるのでいいですか?』と言ってから、『熱き決闘者たち』(アニメ『遊戯王』内の劇中BGM)を吹いたの」

 このように、オーディションにまつわる茶目っ気あるエピソードを語っている。このとき彼女はリモート面接を受けており、リコーダーを準備していることが面接していた社員には見えてなかったはずとも話している。

 実は彼女、デビュー直後は韓国に在住しており、今年に入ってから日本に引っ越してきたばかり。また彼女は配信のなかで「大学に入ってたんですけど、ホロライブに受かったので休学している」とハッキリ口にしている。かわいらしさ、茶目っ気だけでなくホロライブでのタレント活動に向ける覚悟や気持ちの強さがうかがい知れるところだ。

 こういったバックグラウンドもあって、音乃瀬は日本語はもちろん韓国語も使えるバイリンガルという一面もある。今後、他メンバーや配信内で対訳者のように振る舞う姿が見られるかも知れない。

 そんな彼女がデビューしたての配信でみせたのは、意外なほどにおおらかでマイペースな姿だ。

 配信を頻繁におこなうストリーマーやVTuberのなかには、配信をスタートさせてすぐに画面を表示するのではなく、トラブルなどを回避するためにオープニング映像やイラスト(蓋絵などとも呼ばれる)を表示することが多い。待機する時間を意図的に作ることで視聴者の期待感を盛り上げ、より多くのリスナーを集める工夫にもなるからだ。

 彼女も普段は蓋絵を使って配信をスタートさせているわけだが、とある配信ではスタートしても蓋絵をあけることなく、カステラを食べつつリスナーと会話しつづけていた……なんてこともあった。

「18時に起きて、ご飯はまだ食べてなかったの。いまから家族にご飯食べるというのもあれだし、カステラでいいかと思って食べてたんだけど、やっぱうめぇわこれ!食べ終わったら配信始めるから!待っててそれまで!」

【ママにゲーム 隠された 2】よくスマホ隠されてたなぁ【音乃瀬奏】

 待機画面のままカステラを食べつつ、笑いながらリスナーに話しかける音乃瀬。このときデビューしてまだ2週間ほどの時期で、「どんな子だろうか?」とホロライブファンも気になっていた時期でもある。なかなか自由奔放かつおおらかな一面を見せたといえよう。

 とはいえ、彼女は決して礼節に欠けているわけではなく、先輩・同僚らに挨拶や気配りを忘れない人物。唯一、自身のリスナーらに対して「おまえらぁ!」と気安く接しているのを見ているかぎり、彼女とリスナーの関係は“気心のしれた友人”のようなものとなりつつあることがうかがえる。

 ちなみに、音乃瀬がホロライブを知ったキッカケは宝鐘マリンであると語っている。配信中に宝鐘マリンからメッセージが届いた際には、それまではお菓子を片手にリスナーとゆるく雑談をしていたところから一転、「おまえらぁ!…お……おまえらぁ!」と急に声を荒らげ、マリンからDiscordのフレンド申請と挨拶が届いたことを報告した。

「おまえら、一緒に文章を考えてくれないか!どうすればいいんだ!」

 大慌ての音乃瀬は、突然の事態にどう対処するべきかリスナーに相談を開始。デビューして日の浅い音乃瀬が、デビューのキッカケとなった大先輩に向けてのメッセージをリスナーとともにどのように記していったのか、興味のある方はぜひ実際の配信をみてもらいたい。

【 #うめ雑 】お菓子を食べながらしゃべります~思い出とともに~ 【音乃瀬奏】#hololiveDEV_IS #ReGLOSS

 ちなみに彼女は毎週欠かさず歌ってみた配信をしており、その回数は同期の4人と比べても頭一つ抜けて多い。ホロライブでは音楽活動に重きを置きたいという彼女の姿勢がすでに現れている。ふだんの配信における話し声と実際の歌声とでかなり違いが出るタイプ(リスナーからは『別人?』と突っ込まれるほど)で、ギャップも楽しめるので、ぜひこちらもチェックしてもらいたい。

 デビューしてまだ半年、音乃瀬にはまだまだ変化・進化していく余地が十二分にある。この先の成長が楽しみだ。

「名前のない怪物」 - 音乃瀬奏(cover)

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