CES2024、刀ピー、バーチャルファッション おだやかながらも盛り上がる年末年始のバーチャル業界

おだやかながらも盛り上がる年末年始のバーチャル業界

『Meta Quest 2』が7700円の値下げ 『CES 2024』では新たなVRデバイスが顔を出す

 この年末年始のバーチャル業界は比較的おだやかだった。しかし、重要な出来事がたしかに起きていたように思う。

 まず、『Meta Quest 2』の価格改定が発表された。128GBモデルが39,600円に、256GBモデルが46,200円に、それぞれ7,700円の値下げになる。昨年発表された新型機『Meta Quest 3』と比べるとほぼ半額だ。ハイエンドでMR(複合現実)もカバーする『Meta Quest 3』と、平均的なスペックで手軽にVRができる『Meta Quest 2』、という棲み分けになるだろう。今後も幅広い顧客を確保し続けたい、というMetaの思惑が感じられる。

 そして、ラスベガスにてスタートした『CES 2024』では、ShiftallよりVRヘッドセット『MeganeX superlight』と、モーショントラッキングデバイス『HaritoraX ワイヤレス R』、ワイヤレス防音マイク『mutalk 2』が発表された。

 『MeganeX superlight』は、同社のVRヘッドセット『MeganeX』に連なる新製品だ。より軽量になり、その上高画質を維持しつつ、外部トラッキング用のカメラやスピーカーなどを廃し、別途設置のセンサー(SteamVRベースステーション)によるトラッキングにのみ対応した、”割り切った”デバイスと言える。おそらく自宅などで長時間VRを楽しむユーザーを想定したものだろう。様々な需要を盛り込もうとした『MeganeX』とは対照的だ。

 『HaritoraX ワイヤレス R』は、愛用ユーザーの多いトラッキングデバイス「HaritoraX」シリーズに連なる最新機種だ。従来の9軸IMU方式(加速度・角速度・地磁気センサー)と、外部設置の専用カメラによる光学方式のハイブリッドとなり、軽量・長時間駆動・遮蔽物影響の少なさ、というIMU方式の強みと、光学方式による高精度の両立を目指しているようだ。

 そして、『mutalk 2』はワイヤレス防音マイク『mutalk』の新モデルだ。基礎性能を向上させつつ、新たに有線接続にも対応。これまで別売オプションだったノーズカバーマウスパッドも付属し、鼻声にしたくない需要にも応えている。コンセプトはよいものの、使い勝手の面ではそこそこの評判だった『mutalk』。新モデルではこの面がどこまで改善されているか期待したい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる