『今日好き 九龍編』5話ーー「友達止まりは嫌……」 毅然とした態度の女子は報われるか?

『今日好き 九龍編』5話

のりか、逆襲のとき「私は友だち止まりは嫌です」

 この朝デートは、ただでは終わらない。“お取り込み中”のところに、飛び込んできた女子メンバーが。るいを追う、のりか(千葉紀佳)である。この日のグループ行動前に自身の存在をアピールし、「見ててほしいなって思ってます」と、声をきゃるんとさせる。今日も変わらぬかわいさだ。そこから、ピアノの“アンコール”をおねだり。彼がそこまで上手く弾けないと謙遜すると「とか言って、ホントはできちゃうんじゃないですか〜?」と、自身の肘で彼の二の腕をつつくなど、ちょっとだけ昭和バイブスな女子高生の反応を見せたり、渾身の演奏に大喜びをしたり……。

 最後には、昨日に密かに購入していた、色違いの“招き猫”のキーホルダーをプレゼントして、まるでのりか自身が「猫踏んじゃった」に引き寄せられたネコかのような展開が続いた朝デート。同じ旅の女子メンバー同士を比べるのも忍びないが、想いの丈を込めた演奏をいちいち喜んでくれるなど、るいの行動ひとつひとつに好反応を示してくれていたのは、間違いなくのりかの方だった。

 ここから少し先の展開を明かすと、この日のグループ行動にて、のりかは彼に二度目の“フラれ宣告”をされるのだが、それに対して「私は友だち止まりは嫌です」と、毅然とした態度で立ち向かう。こうした時代に、意中の相手に流されず、イエスマンにはならない強い女子。彼女の姿には誰もが見習うところがあるし、るいは本当の本当に、のりかを選ばなくて後悔しないだろうか?

たかと、ひいろ&はるとの“ダブルデート”の行方は? ひいろの涙に込められた意味

 前述の通り、3日目午後も私服に着替えて、2組に分かれてのグループ行動に。グループ分けの方法は、女子メンバーのみが挑戦する“花くじ”。用意された5本のうち、2本の赤い花を引き当てたメンバーは、気になる男子を指名して、香港最大級のテーマパークでダブルデートを楽しめるほか、男子の指名は重なってもよいという。

 すると、赤い花を引き当てたのはなんと、ひいろ(鈴木日彩)&はる(矢口桜咲)のライバル同士。指名するのはどちらも、たかと(矢口昂歩)に決まっている。複雑な三角関係が、いよいよ直接対決……なんて、思わず流れで書いてしまいそうだが、実際のところはとてつもなくピースな空気感が漂う時間となった。

 昨日の半日デートに続き、気を張って涙を堪えながら強気で臨む、はる。対して、初日こそ大きな印象を残しながらも、あまり一緒の時間を過ごせてこなかった、ひいろ。両者のスタンスこそ違えど、お互いに抜け駆けするでもなく、お互いに正々堂々と向き合う姿は見ていてとても清々しい。特に、ペンギンの餌やりをピュアに楽しみまくるはるとに目線をやり、動画を回しながらも、「ひいろも話したいけどあんた(はる)も話したいやろ」「気遣わずにツーショとか誘っちゃってもいいよな」と、女子同士の秘密の作戦会議で、目の前の光景とはまったく別の会話をするあたり、まるでドラマのワンシーンかのようだった。

 ただこの後、ひいろはたかととの念願の2ショットで、序盤から“なにか”を察する。彼が慎重に言葉を選ぼうとする姿に「ゆっくりでいいから」と促すひいろ。この場面の最後、「ひいろがたかとくんのこと、好きやったっていうのは知っててほしいし……好きでした」と語ったのが、すべての答えだ。

 最終日が迫るなか、はるに対する想いが徐々に募った結果。当初の約束通り、たかとは3日目のうちに結論を出した。そして、たかとを見送ってから、ひいろは一人で静かに悲しい想いを解き放ち、ため息をこぼす。その表情が初日よりも大人びていたことに、彼女の成長が描かれていたのは、言うまでもない。

『ABEMA』総力特集 人気作品の裏側に迫るインタビュー&コラム

『今日好き 九龍編』4話ーー男子から宣言「気になる人じゃなくて好きな人になりました」

ABEMAで放送中の恋愛番組「今日、好きになりました。九龍編」が、現役高校生たちの切なく甘酸っぱい青春と恋愛模様を描く。今回は1…

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる