『ユニコーンオーバーロード』先行レビュー レトロとモダンが交錯する“骨太”なSRPG
レトロとモダンが交錯する『ユニコーンオーバーロード』のゲーム体験
一方のフィールドシステムにも注目すべきポイントが数多くある。実際にプレビューを通じて触れられたのは、すでに公式サイトでも明らかとなっている「探索」まわりの要素についてだ。フィールドパートでは、RPGのように主人公を操作しながら、気になるNPCとの会話、落ちているアイテムの拾得、自然からの素材の採取、町や砦といった場所への来訪、新たなクエストへの挑戦といったアクションを行える。
なかでも重要なのが、町や砦といった場所への来訪と、クエストへの挑戦だ。町では、採取によって集めた資材を納品し「復興」を行える。復興レベルが上がっていくことで、町には新たな施設・機能などが追加される。宿屋の登場などはその一例である。
骨太な難易度を持つ『ユニコーンオーバーロード』において、バトルを有利に進められるアイテムを揃えておくことは、パーティー強化への大切なステップとなる。フィールドで発見した町には必ず来訪し、復興レベルをあげておくことが肝要だ。
一方、砦ではステージのリザルトで手に入れられる名声・勲章を使い、部隊枠および1部隊へのユニットの配置人数を追加する「ユニット拡充」が行える。スタート時は最大3部隊にそれぞれ2人までしかユニットを配置できない。言わずもがな、戦力の底上げにとても大切な要素となっている。
また、フィールドにはメインクエストのほかにたくさんのサブクエストも存在している。これらを自由な順番で進められる点は『ユニコーンオーバーロード』に含まれる現代的な要素だと言えるだろう。クリアすれば、貴重なアイテムや軍資金、名声、勲章を得たり、新たな仲間が加わることも。当然、これらの獲得もパーティーの強化には必須の工程となる。
TACTICAL以上の難易度では、豊富な探索まわりの要素を隅々までこなしておかなければ、行き詰まってしまうケースも少なくない。「敵が強すぎる……」と感じたときには、どこかに探し忘れの要素がないか、もう一度見つめ直してみることをおすすめする。
ざっと数時間のプレイでも、伝えたい・掘り下げたい要素が盛りだくさんだった『ユニコーンオーバーロード』。今回はまだ一か国しか訪れていない。おそらく製品版を手に取ったときには、さらに魅力的な要素が見つかるかと想像する。同タイトルの発売日までは、あと3か月ほど。SRPG、そしてヴァニラウェア作品のファンとして、胸の高鳴りが抑えられなくなる体験がそこにはあった。
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『ユニコーンオーバーロード』に感じる“オウガ”の息吹 アトラス×ヴァニラウェア新作に期待すること
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