三代目JSBが“再始動”でTikTokに力を入れた理由とは?

三代目JSB、なぜ再始動でTikTokに注力?

 9月24日、三代目 J SOUL BROTHERS(以下、三代目JSB)が約9年ぶりとなるアリーナツアー『"STARS" ~Land of Promise~』全32公演を終えた。

 今年、デビュー13周年を迎える三代目JSBは、アリーナツアーだけでなく全国各地のファンにメンバーが会いに行く『"STARS" MEET&GREET TOUR』(以下、ミーグリ)も開催し、MATE(三代目JSBファンの総称)との交流が深まった印象を受けた。だが、メンバーとの距離感が縮まったのは現場だけではない。もう一つ、今年のアリーナツアーとミーグリにおいて、MATEは「三代目JSB 公式TikTok」の更新を楽しみにしていた。

 先日幕を閉じたアリーナツアー『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2023"STARS" ~Land of Promise~』では、三代目JSBの単独ライブツアーの公式応援グッズとして初めてペンライトが発売されたほか、バックダンサーがいないメンバーだけのライブ演出になるなどの新たな挑戦が試みられたが、公式TikTokにもある変化がみられたのだ。

三代目JSBがTikTokで見せた意外な一面

 2019年のコロナ禍、三代目JSB公式TikTokにはメンバーの山下健二郎が「Rat-tat-tat」のサビ部分を踊る動画を皮切りに、「movin’on」の“ドライブダンス”を踊る様子などメンバー各々の個性が垣間見えるダンス動画が投稿されるようになった。

 今までの投稿(2023年10月10日時点)で最多のいいねを記録したのは、USJにてメンバーの山下健二郎とNAOTOが“ラタタダンス”を踊る動画で「Rat-tat-tat」の不動の人気を感じさせる。その後も新曲リリースのタイミングで公式TikTokに投稿される動画は三代目JSBのダンススキルが伺える一方で、彼らの自然体な姿を見られる動画は少なかった。

 そんな中、三代目JSBの公式TikTokが一気に変わったといえるのが『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2023"STARS" ~Land of Promise~』の開幕後であった。三代目JSBにクールな印象を持っている人には意外な一面かもしれないが、7人の仲の良さが滲み出る楽しそうな動画が増えたのだ。

@jsb3_official #三代目JSOULBROTHERS #ShareTheLove #STARS #シェアハピ #シェアハピダンス ♬ Share The Love - THE Sharehappi

 『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2023"STARS" ~Land of Promise~』のMCでも、「楽屋で撮影したトレーニングの様子がTikTokに上がるからみんな見てねー」「今日のライブが終わったら投稿されるはず」などの会話もあり、舞台裏ではメンバー7人でTikTokの撮影に盛り上がっている印象が伺えた。特に、「#percentchallenge」や「#三代目わちゃわちゃ」はMATEにはたまらない動画になっている。

@jsb3_official "STARS" MEET&GREET TOUR 名古屋ありがとうございました💫 #STARS #REPLAY #三代目JSOULBROTHERS #三代目ミーグリ #percentchallenge #NAOTO #山下健二郎 #ØMI ♬ REPLAY (貞子 ver.) - 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE

 また、YouTubeに投稿されている「dance practice video」も必見。TikTokで見せるお茶目な一面からは一変、YouTubeでは7人の息の合ったダンスを見ることができるという点はギャップの一つだ。そして三代目JSBと言えば7人の息のあったキャッチ―なサビのダンスが魅力の一つだが、『R.Y.U.S.E.I』の「ランニングマン」以降も数々の印象的な振り付けをサビに取り入れてきたからこそ、TikTok特有の短い尺の間にメンバーが数秒ごとに交代で踊る「リレーダンス」などのダンス動画との相性も良いのだろう。

 こうして三代目JSBの公式TikTokが「MATEが見たかった三代目の姿」の詰まったものになっているのには、メンバーとMATEの距離感の変化が影響していると考える。次の項では彼らが再始動によりTikTokに力を入れるようになった訳を筆者の視点で考察していく。

楽曲から読み取る、MATEとの距離が縮まった訳

 今までに5回もドームツアーを数々成功させてきた彼らが、再始動のタイミングでMATEと至近距離で交流するイベントや、9年ぶりのアリーナツアーを開催したのには意味があると筆者は考えている。

 この理由を伺えるのが最新シングル『STARS』に収録された「この宇宙の片隅で」の歌詞だ。メンバーのØMIも作詞に携わったこの楽曲には「雨が止んだからまた会おう」という歌詞がある。コロナ禍でMATEとの交流が思うようにできなかった期間を連想させるような「雨」が止み、改めてコロナ禍以前のような状態に戻ったことを示唆しているような前向きな表現だ。

 歌詞を通しても読み取れるが、今年開催されたファンミーティングでは「三代目のメンバーがMATEに会いに行く」ことで、メンバーとMATEの距離が縮まっただけでなく、メンバー間の絆も深まり、公式TikTokでも自分たちの自然体の姿を発信するようになったのではないだろうか。

 実際、今年のアリーナツアーやミーグリでのメンバーとMATEの距離の近さに驚いた人も多かっただろう。実際の距離の近さと並行し、TikTokでもグループ7人の仲の良さが伺える投稿をみることができ、MATEを楽しませてくれた。

 11月から開催される約2年ぶりとなるドームツアー『三代目 J SOUL BROTHERS PRESENTS "JSB LAND"』を控えている彼ら。ライブで見せる輝かしい姿とは裏腹に7人のお茶目な一面を見られるTikTokの更新がドームツアーでも行われることを期待している。

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